物質・材料研究機構(NIMS)は、首都大学東京、NBCメッシュテックと共同で、有害な一酸化炭素 (CO) を室温下で無害化する新触媒を開発した。
酸化鉄のナノ多孔体に金ナノ粒子を保持させるハイブリッド型にすることで、市販の触媒に比べ5倍以上の除去率を実現した。喫煙室向け空気清浄機フィルターなどさまざまな場面での活用が期待される。
1グラムあたりおよそ200平方メートルもの非常に高い比表面積をもつナノ多孔体に、金ナノ粒子を均一に分散させて凝集を抑制することで、室温で一時間あたり8.41 molCO/gAuもの高い一酸化炭素の除去能力を実現した。さらにこの触媒は、初期の20%の触媒活性を、長期間維持できることも確認した。
同研究の技術を使用することで、経済面と環境面の両者に優れた空気清浄機のフィルター開発につながることが期待される。今後は、生産規模拡大や応用製品開発を目指す。