<新刊情報>
書名:脳にはバグがひそんでる~進化した脳の残念な盲点~
著者:ディーン・ブオノマーノ
訳者:柴田裕之
発行:河出書房新社(河出文庫)
計算が苦手、人の名前が思い出せない、不合理な判断をする、宣伝にだまされる……驚異的な高機能の裏であきれるほど多くの欠陥を抱える脳。日常や実験のエピソードを交え、そのしくみと限界を平易に解説。
<新刊情報>
書名:脳にはバグがひそんでる~進化した脳の残念な盲点~
著者:ディーン・ブオノマーノ
訳者:柴田裕之
発行:河出書房新社(河出文庫)
計算が苦手、人の名前が思い出せない、不合理な判断をする、宣伝にだまされる……驚異的な高機能の裏であきれるほど多くの欠陥を抱える脳。日常や実験のエピソードを交え、そのしくみと限界を平易に解説。
東芝とダルマ・キャピタルは、株式市場における高速高頻度取引への疑似量子計算機「シミュレーテッド分岐マシン」適用の有効性に関する共同検証を開始する。金融取引システム上で、疑似量子計算機が提示する最適解に基づいた投資戦略の有効性を検証するという今回の取り組みは、世界初の試みとなる。
国民の安定的な資産形成の促進を目指した施策が行われる中、全ての投資家が適正な価格で取引できる金融市場の実現のため、市場における効率性や流動性の向上が期待されている。金融市場の取引主体として重要性が増し続ける高速高頻度取引(High-Frequency Trading=HFT取引)業者は、高速に判断を行う取引アルゴリズムを用いて金融商品の売買を高速、かつ、高頻度に繰り返すことを特徴とする。その取引活動が市場の効率性、流動性向上に寄与すると考えられている。
従来のHFT取引では、主として高速性が競争力の源泉となるような自明な裁定機会が重視され、高度な評価関数を用いてミスプライシングの広域探索を高精度に行う数理モデルとの融合は必ずしも進んでいないと考えられる。
一方、近年、従来困難だった大規模な組合せ最適化問題を高速・低遅延に解くことを可能とする疑似量子計算機の開発が急速に進んでいる。この疑似量子技術と従来のHFTテクノロジーを融合することで、これまで対象とできなかった統計的な裁定機会を含む広域な領域を、市場の価格変動に対して十分小さな遅延で探索することが可能になると考えられる。
今までHFT取引の対象とされていなかったミスプライシングも速やかに検出し、これを解消する取引システムを確立することができれば、市場の効率性や流動性をさらに向上するものであると期待される。
投資戦略が稼働する金融取引システム環境の中に、疑似量子計算機を搭載した装置を実際に設置し、投資戦略の有効性を検証するという今回の取り組みは、世界初の試みとなる。(東芝)
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、AIチップ開発加速のためのイノベーション推進事業に取り組んでおり、産業技術総合研究所(AIST)、東京大学と共同で、ネットワークの端末などに使われるエッジ向けAIチップの設計を容易にするために、AIチップに使用されるAIアクセラレータ開発のための評価プラットフォームの構築を進めているが、このたび、同評価プラットフォームの実証のため、仕様が異なる6種類のAIアクセラレータを同一チップに搭載した評価チップの設計を完了し、外部の製造会社で試作を開始した。
同評価プラットフォームを使うことにより、AIチップを開発する中小・ベンチャー企業などは、東京大学浅野キャンパス(東京都文京区)内に整備を進めている「AIチップ設計拠点」で、各企業が設計したAIアクセラレータ搭載の独自なAIチップを擬似的に作成できるため、短期間(従来比45%以下)に低コストでAIチップの設計と評価が可能になる。
開発されるAIアクセラレータを実環境で評価するには、そのAIアクセラレータと標準システム回路を有するSoC、いわゆるAIチップを開発し、それを用いてシステムレベルでの評価を行う必要がある。
同評価プラットフォームは、共通基盤技術として標準システム回路、検証回路、テスト回路、および評価ボードなどを開発し、中小・ベンチャー企業などにこれら共通技術をAIアクセラレータ向け評価プラットフォームとして提供することで、各企業独自のAIアクセラレータ搭載チップの開発とそれを用いたシステムレベルでの評価を短期間に実現することを目指す。
このたび、同評価プラットフォームの実証として中小・ベンチャー企業の協力を得て、6種類の独自AIアクセラレータを搭載しCMOS828nmプロセスを用いる評価チップ(AI-One)の設計を完了し、外部の製造会社にて試作を開始した。
同事業では今回設計した評価チップ(AI-One)を用いて、設計段階で見積もった各アクセラレータの消費電力や動作周波数などをもとに、2021年9月頃に実チップを搭載したボードで比較評価を行い、アクセラレータの実環境での評価を進める。そのフィードバックを活用してさらに使いやすいエッジ向けAIチップの評価プラットフォームとして確立していく。(産業技術総合研究所<AIST>)
<新刊情報>
書名:リチウムイオン電池の高安全・評価技術の最前線<普及版>
監修:吉野 彰、佐藤 登
著者:吉野 彰 他
発行:シーエムシー出版
2014年刊「リチウムイオン電池の高安全・評価技術の最前線」の普及版。小型から車載用、蓄電用と用途の拡大に伴い、安全性を志向した材料開発、次世代電池について、解析事例、規格・標準化、安全性評価などを詳述している。