kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

信越化学が象徴

2024-05-23 06:02:01 | 日記
3万9000円を突破して幸先良いスタートを切った月曜日でしたがそれから二日後の22日早くも
失速してしまいました。終値は先週末を下回りやはり4万円回復は当面厳しそうな状況のよう
です。

象徴的な銘柄が信越化学の動きです。1000億円の自社株買いを発表して始まった今週でしたが
商いを伴って上昇したのは20日だけの一日天下になってしまったようです。22日の終わりは5832円
と週末の終値5840円さえも下回りました。

決算発表時ではなくこの時期に自社株買いを発表したのは会社側からの割安だというメッセージ
だという解説が20日にはありました。会社側の見方はそうなのかもしれませんが、時価総額で
11兆円の信越化学ですから1000億円では物足りなかったのかもしれません。同社の余剰資金が
1兆円を超えるという指摘もあります。

自社株買いで3000億円、成長投資で5000億円なら株価の反応も違ったでしょう。過去には市場
からの増配や自社株買い圧力に米国の塩ビ事業への巨額な投資で利益を伸ばし雑音を封じました。

しかし同社の収益の二本柱のシリコンウエハ事業や塩ビ事業は現時点では巨額投資に見合った需
要は見込めないということかもしれません。M&Aに積極的ではなく投資は既存事業へというのが
同社の戦略です。巨額な余剰資金の使い道がハッキリするまでは株価の上値も限定的なのでしょ
うか。

注目のエヌディディアの決算が発表されました。前四半期の実績、5~7月期の見通しとも高い市場
予想を上回りました。同社の決算発表を受けて最初に開くのが東京市場です。同社の好業績を受け
半導体セクターには上昇する銘柄が増えそうです。もっとも前回の発表時とは違い日本の半導体関
連メーカーは生成AI向け比率の違いなどから無差別の買いは見られないでしょう。

アドバンテストや半導体パッケージ大手のイビデンの今期決算見通しからPCやスマホ向け需要の
回復が低調なことが影響して市場予想を大きく下回りました。この分野の回復が今度改善するのか
取り敢えず4~6月期の数字と7月以降の見えてくるまで上値は限定的かもしれません。

半導体セクターでも今週10年来高値を更新したレーザーテックやディスコと他の銘柄は当面は動き
に差が出ることも予想されます。もともと高い成長期待がある半導体セクターでは市場予想に達し
た銘柄と未達銘柄の差は大きくなりそうです。

コメント
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