kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

東エレクは望みをつないだ

2024-05-12 05:32:37 | 日記
注目の東京エレクトロンの決算は今期純利益が22%増と市場予想並みの結果でした。あるファ
ンドマネジャーは「研究開発費を約500億円増やすなかでも期待を裏切らない利益計画を出した。
自社株買いも発表し、及第点の内容だった」と指摘しています。アドバンテストやスクリーンが
市場予想に届かず半導体セクター全体に重苦しい雰囲気が広がっていましたが、週明け一定の
安堵感が広がりそうです。

最先端のDRAMやロジックが伸びるという会社側の説明から生成AI向けの需要は強いようです。
海外でも世界最大の半導体受託企業である台湾TSMCが発表した4月の売り上げは前年同期比で
59.6%、3月比で20.9%で単月では過去2番目の売り上げでした。TSMCの主要顧客はアップルと
エヌディディアです。

iPhoneの販売苦戦が続いている状況でも過去2番目の売り上げを達成したということはエヌディ
ディア向けの売り上げがアップル向けの不振を補っているということです。昨年夏と今年初めに
生成AI関連銘柄は幅広く上昇しましたが、実際の業績への貢献度で企業間で明暗が出て来たよう
です。

PCやスマホ向けの需要回復は遅れているようですが、回復に向かっていることは間違いありませ
ん。今回の決算見通しで株価の戻りはバラツキが出そうですが、4月の急落から戻りを試す展開が
続きそうです。そして注目は生成AI関連の大本命のエヌディディアの決算です。もう一度生成AI
関連銘柄に火が付くのか、それとも回復ムードに水を差してしまうのか。とても重要な決算発表
になりそうです。

米国株は3指数とも今月4月の大幅下げからかなり回復しました。やはり大きかったのは雇用統計
などから再び利下げ期待が復活したことです。欧州市場でも高値更新が続いています。ECBが近
く利下げに踏み切るというのが上昇の背景です。日本市場は円安対策もあり早期利上げもあり得
るとの声も聞こえてきます。

日本市場と欧米市場の勢いの差は金融政策の違いからでしょうか。1月から3月までは日本株の独
歩高でした。しかし4月以降は海外市場の影響を深く受けるようになりました。今後も日経平均の
動きも海外市場頼みの展開が続きそうです。今週は15日に発表されるCPIがまずは注目です。もし
波乱があるとしたらインフレ鈍化かインフレ継続かここまで米国市場は大きく戻していただけに
結果次第では市場波乱もありそうです。

次回の更新は14日を予定してします。
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