kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

後遺症

2014-05-09 05:42:57 | 日記
NY市場高についていけない東京市場は低迷状態から抜け出すキッカケを失って
いるようです。原因はどこにあったのでしょうか。市場期待の早期追加緩和が出て
こなかったことが大きそうです。次は米国の雇用情勢の改善で長期金利が上昇し
て日米の金利差が拡大するという予想も雇用は改善しても反対に金利も低位安
定している状態です。結果的に当初110円を目処に円安が進むと言う市場予想は
現状では期待はずれです。

4月の米国大統領来日で日米の歩み寄りが出てTTPが大きく前進すると言う期待
も不発でした。法人税の引き下げも安倍総理は前向きな発言をしていますが市場
が期待しているような早期の大幅引き下げは難しそうです。実現するとしても2%
程度の小幅引き下げを続け数年かけて20%台の税率を実現すると言うのがもっと
も可能性の高いものになりそうです。

日本企業の今期業績見通しも市場予想の10%程度と会社側の見通しにも乖離
が広がっています。現在の日本株のPER14倍程度は確かに昨年に比べれば
下限です。しかし今期業績の変化率は円安効果の一巡や駆け込み消費の反動
もあり大幅に鈍化しています。PERにプレミアムをもたらす政策期待もしぼみ
がちでは一向に高まってきません。市場見通しが強気すぎるのか会社側が慎重
過ぎるのか答えは半年後くらいまで待たなければなりません。

株高のメインシナリオを裏付ける早期の追加緩和実施、TTPの早期妥結、法人
税に大幅引き下げが当面期待できなくなったことでヘッジファンドなど短期筋は
ポジション解消を進めていると市場では言われています。ファンド決算を控えて
ファンド筋からの売りには警戒が必要です。

期待が失望に変わり一旦調整してからでなければ東京市場の次なる上昇が見
込めないのかもしれません。東京市場は期待先行で年末に大幅に上昇した後
遺症にまだしばらく悩まされるのかもしれません。

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