kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

株高の風は米国市場に移った

2023-07-23 08:42:01 | 日記
日本株に向かっていた株高の風は今度は米国株に移ってしまったようです。21日のNY市
場は10日続伸し、前日比2ドル高い3万5227ドルで終えました。10日続伸は2017年8月以
来の長い連騰記録だそうです。過去の統計からは10連騰後は目先で利益確定売りが出やす
いものの、中長期では株高が継続する傾向があるようです。

足元の株高の背景には、米経済が景気後退を避けつつもインフレが落ち着く方向にあると
の楽観があります。市場ではFRBが来週に開くFOMCを最後に利上げを停止するとの見方
が多くなってきました。一時は利上げは後2回という予想も出ていましたが、その後の経済
統計の結果を受けた市場では7月の利上げが最後になりそうだという見方も優勢になりまし
た。

利上げ停止が近い問うことで相場の上昇についていこうと急いで買いを入れる投資家も増え
株高に弾みがついているようです。当然過去の高値に近づけば警戒感も高まります。このま
ま一本調子の株高に賭けるのは怖い気もします。TSMCショックは生成AIブームに乗った半
導体株の急騰で起こるべくして起こったケースかもしれません。

生成AIはイノベーションを起こし新たな半導体需要を喚起するという見方はおそらく正しい
でしょう。この市場は今後数年間はかなりの高成長が期待できるでしょう。しかし巣籠り
消費の反動もありPCやスマホの需要減の方が大きく結果として半導体関連企業の業績は足元
では停滞気味であり当初の予想よりも回復が後ずれするということのようです。

台湾のTSMCは当初売上高は微増と予想していましたが、10%の減少と下方修正しました。
この失望決算は期待で急騰していた半導体関連銘柄に冷や水を掛けることになりました。
もともと半導体セクターの株価のボラティリティは高いというのが定番です。この程度の
下落は想定範囲内ではないでしょうか。

土砂降り状態のメモリー市況はどこで底打ちして反転するのか。PC、スマホ、データセンター
向けのロジック半導体の市況回復はいつになるのか。半導体セクターは成長産業であることは
間違いないので需要が戻ってきた時には再び市場のリード役になるでしょう。このセクターの
買い時と売り時は流れが速いだけに難しいのは今後も続きそうです。

今の東京市場は米国市場高が下値を支えています。しかし6月までのような一方的な株高局面で
はなくなりつつあります。日本株の再上昇に必要なのは業績の裏付けでしょうか。決算発表で
株高にお墨付きが付くのか答えはもうすぐ出ます。

次回の更新は25日を予定しています。

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