kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

再び世界同時株安

2016-01-05 08:30:38 | 日記
2016年最初の取引となった4日の東京市場はサウジとイランの国交断絶で中東
情勢の緊迫化と中国の12月PMIが悪化し3ヶ月ぶりの低水準だったことを嫌気
した上海市場の急落の影響もあり一時600円を超える大幅下げの大発会となり
ました。上海市場は導入したばかりのサーキッドブレカーがいきなり発動され通
常の終了時間前には取引を終了しました。

東京市場の大幅安から始まった動きは欧州それに米国へ株安がめぐり昨年8月
のように世界同時株安が新年早々世界の金融市場を震撼させています。米国が
金融緩和から引き締めへと舵を切り漠然とした不安を抱えた市場では僅かな変
調でも大きな反応が出やすい環境になっているということでしょう。

今週は米国の12月雇用統計発表があります。3月にも2回目の利上げが予想さ
れていることから注目されます。東京市場は週末8日にミニSQを控えていること
から昨年末で3兆2000億円の裁定買い残高が目先は重荷になりそうです。解消
売りで下げ幅を広げる懸念も早くも大発会で表面化しました。4日の東京市場が
1万8500円をあっさり割り込んだのも需給面での要因も大きいようです。

今年も昨年と同じように1月中旬にかけて下値模索が続く可能性もありそうです。
ちなみに2015年は5日の大発会は1万7408円(前日比42円安)で始まりミニSQ後
も下げ16日に1万6592円の安値を付けてから上昇トレンドに乗りました。外部環
境にも依りますが今年も中旬にかけて下値不安の強い相場が続くかもしれませ
ん。

以前からイスラム教スンニ派のサウジとシーア派のイランの対立が指摘されてい
ましたがまさか国交断絶にまで発展するとは予想外の事態です。イラン制裁の解
除が今年にも実現するタイミングでの両国の関係悪化は中東情勢の流動化に拍
車をかけるのでしょうか。WTIは一時38ドルを超えましたがその後急落して36ドル
台まで下げました。原油価格がどのような影響が出るのか市場でも決めかねてい
るようです。

昨年の今頃には原油安は産油国や資源エネルギー企業にはマイナスに働くが
エネルギー輸入国の日本にはメリットだというのが大方の見方でした。ガソリン
価格や灯油価格は確かに大幅に下げ恩恵を受けましたが消費が大幅に増えた
という報道は聞こえてきませんでした。エネルギー価格の下落も春以降大幅値
上げが目立った食品価格が相殺した格好です。原油安はトータルで日本経済に
とってプラスでも一部の業種以外の株高に繋がらなかった誤算もあり最近では株
高要因という見方が後退しています。

今後中東情勢がどんな展開になるのか読めませんが世界の市場では地政学リス
クよりも引き続いて中国景気の行方の方が気になります。中国景気の一段の減速
は資源国や新興国の景気に大きな影響を与えます。上海市場も含めて中国から
目の離せない年になりそうです。

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