心配な世界恐慌と食糧危機

2012-07-25 14:57:23 | 塾あれこれ
随分と大きなタイトルで恐縮です。

EU発の世界恐慌は、より現実的になってきています。

地球の気候変動も、気象学者には大勢の方が今までのワクから
外れるほどの異常にはなっていないと言われますが、どうかな。
年々、気候の極端さが目立つように思います。


今はトウモロコシと大豆がニュースになっていますね。

世界のトウモロコシ生産量の4割(輸出の5割)を占めるアメリカが
異常気象で干ばつ。
最近のニュースでしばしば報じられています。
世界の食糧事情に大きな影響が出そうですね。

日本では大豆ほど心配していない人も多いのでしょうか、
まださほど深刻に言われていないようです。

投機マネーがどれほどの影響を与え、世界の採れ高がどうか
まだ分からない面も残っているのでしょうが、
大幅な値上がりは避けられないところでしょう。

中国、インド、ブラジル、インドネシアなど人口が多い国が
経済力をつけていますので、値上がりが大きくなる筈です。

それにEU発の経済不安が拍車をかけます。

お金持ちはまだよいのです。
貧しい国の国民や、経済先進国でも貧困層が深刻な
影響を受けます。

もしかすると2008年の小麦高騰のとき以上の問題に
なるような気がします。


ドイツSCHNITTSTELLE FILM制作(2010年)のドキュメンタリ
『食品廃棄物は減らせるか』は啓蒙的な作品でした。

コンパクトにまとめてありますが指摘は鋭いものです。

国連の機関の「世界の食料の半分以上が廃棄されている」
という推計の、実際を掘り下げているのです。
欧米の取材で日本とは事情が違う処もあるかもしれませんが
おおむねはわが国も同じ傾向にあると思います。

そんなにバカな現実があるのか、と改めて驚きます。
食糧安保にも関係するのに。


番組では、なぜ一軒のスーパーに100種以上のヨーグルトが
並ぶのか、という切り口から始まります。

しかも多くのヨーグルトが賞味期限以前に廃棄されているのです。

売り上げの見込みが少ない物は商品棚から外され→廃棄。
中には賞味期限より2週間も早いものまで含まれます。

売れ残りになる恐れがあれば、それらは売れそうなものと交換
されるので、まだまだ食べられるものが、ゴミになるのです。

スーパーとしては「品ぞろえの向上」「他店との競争」などで
生き残りをかけているのでしょう。
また食品会社では「品質向上のため賞味期限の短期化」という
ことも始めているようです。

ゴミが増える方向ですね。
ウィーンのスーパーでは1店舗で1日45kgものまだ食べられる
ゴミが出ているそうです。(学者の調査)

最終的には廃棄の行きすぎを良しとしている一般人にも
大きな責任がありますが、報道などがないと気付きにくいですよね。

消費期限と賞味期限を混同している人も多く
賞味期限が過ぎればすぐ捨てる、というご家庭も多いとか。
ヨーロッパですらそうなんですねえ。

賞味期限はゴミを捨てる言い訳になっている、と番組で
言っていました。


畑で収穫するジャガイモの5割はその場で廃棄されている
これも驚く話です。

ビジネスが優先し、見た目、商品にならないもの
消費者が買いそうもない物、これらは市場へ運ばないのです。


消費国の市場に届いたのちもヒドイのですが
すみません時間切れ。
明日続けます。