AMAZING VOICE・・・ 民族音楽の素晴らしさ

2011-04-17 10:58:36 | 塾あれこれ
4月に始まったTV新番組です。

第一回は台湾の先住民族の歌声
第二回がフィリピンの歌手、グレース・ノノ

第二回の方はビデオの途中まで見ています。
ノノさんの声は、の太く、高音も伸び、素晴らしい。

この方も民族音楽をもとにして活動されています。
個人的な音楽、歌声も素晴らしいのですが
長い歴史を持つであろう民族音楽の力も感じられます。

沖縄、フィリピン、インドネシアなど多彩な民族音楽が
溢れていたのですね。
深いところで共通するものも感じられます。


今は差別の語感があるとして使えない高砂族という
名称を、少し前まではNHKでも使っていました。
台湾、先住民の総称としてね。

大陸から漢族などが押し寄せてきて、高い山の上に
押し込められてしまったのです。

その経緯を逆手にとろうとしたのが旧日本軍だったわけ。
摩擦も多かったようです。

ま、それは話がズレますので音楽に戻しましょう。

著名な音楽学者、小泉文夫さんがNHKのラジオで
レギュラーを持っておられました。
学生のころよく聴いたものです。

民族音楽の深い造詣とフィールドワークの多彩さが
柔らかい語り口に滲む名番組で、私の民族音楽好きを
決定づけました。

そこで初めて「高砂族」の歌声を聞いた時の感動は
今でも忘れられません。
↑こんな平凡な表現しかできないほど強いインパクトが
 ありました。

確か山ごとに様々な部族が住み分け、音楽も随分と
趣が違うものをそれぞれ育んでいるのです。

地声でハモる部族が多いようです。

あえて言えばブルガリアンボイス、こちらも地声で
ハモりますが、高砂族の声は空に吸い込まれるようで
神々との交流を強く感じさせます。


小泉先生監修の『世界の民族音楽』。
LPで50枚組でしたか、無理して買ったけど
亡母の家に置いたままになってしまいました。

現在、学校の音楽教育が昔の西洋音楽一辺倒から
邦楽などへの目配りも増えてきていますが
小泉先生の力も大きかったようですね。

残念ながら若くして亡くなられました。
急なニュースに驚いたのを覚えています。


古くはシャンソンの葦原英了さんとか、
日本民謡の竹内勉、その師匠=町田佳声などなど
NHKラジオで楽しみながら知識も増やせました。

あのころはラジオ番組のレベルが今より高かったかな。

今は研究家も多いと思うのですが番組にならないようで・・
何故なのか?


申し訳ないながら、AMAZINGの番組進行トークは
早送りします。
初めて聞く若い人向けの説明のようですから。

それにしても久しぶりに台湾先住民の歌声をたっぷりと
聴くことができました。
こんな番組が増えるとよいですね。

フランスなどに比べ日本は民族音楽に冷たかったような
気がします。
奄美の唄に脚光が当たってきたように、沢山ある宝物に
目が向くような番組が一つでも多く欲しいものです。

NHKは民放では出来ないディープなところまでヨロシク。