味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

孝子の深愛有る者は、必ず和気有り。

2017-08-16 18:11:25 | ブログ
第3152号 29.08.16(木)

禮記に言ふ、孝子の深愛有る者は、必ず和気有り、和気有る者は、必ず愉色有り、愉色有る者は、必ず婉容有り、と。須(かなら)ず是れ箇の深愛の根となる有って、便ち自然に此の如し。『伝習録』(伝習録巻上)33

 〔通釈〕礼記の祭義篇に、『孝子で父母に深い愛情のあるものには、必ずなごやかな気分があり、なごやかな気分のあるものには、必ず楽しげな顔色があり、楽しげな顔色のあるものには、必ず従順な態度があるものだ。』とあるが、必ず深い愛情が根となっていて、自然にこのような結果となるのである。」34

 【コメント】孝子で父母に深い愛情のある人間になりたいものですが、併せて世の人々にも同様の感情を抱き処世を送りたいものです。
 
 多くの漢籍を繙き、世の生業を知り、友と共に生き甲斐或る人生にしたいものです。自分の幸せのみに拘泥すると、幸せが綻びから落ちてしまうのです。

 昨日は円心会で修行していた樋高さんがやってきました。若いせいもあって大変お元気の様子でした。清廉実直な好青年であります。酒は飲まず煙草も吸わないということでした。こういう元気な青年と対話し、元気を少しく頂きました。

 今朝は先の大戦の後始末としての御前会議等の模様が報道されました。結果的には陸軍の数人が反対したため、収束の方へ向かうことがなかったため、広島、長崎に原爆が落とされたということです。

 仮に無条件降伏という形で陸軍軍人が反対しなければ、クーデターが起こっていたであろうとの推測されます。

 先のブログでもご紹介しましたが、昭和天皇は、「私はどうなっても構わないから国民を助けて欲しい」とお願いしたとのことです。

 昨日も書きましたが、二度と戦争をしてはならないと思いますが、国民も平和に浮かれることなく、精神をしっかり確立し、非違行為などすることなく、日々に挑みたいものです。

 今日、歩きスマホなるものを見乍ら歩いている人が多いですが、それに因んで交通事故も発生しています。歩きスマホは事故につながるとして、法的規制が必要ではないかと考えます。 

 自由な世の中だから何をしてもいいのだというのは許されないと思います。自由であり平和であるからこそ、自らを厳しく律する精神があってこそ、本当の幸せが感じられると思うのです。

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『不動心』(第20回)

 一つ一つの行動を一生の最後のもののごとく行うこと

 一人の人間として、一分の隙も気どりもない威厳と慈悲の心と独立心と正義をもって、手がけている仕事を果たすようにしなさい。ほかのことは考えなくていい。一つ一つの行動に、これが生涯で最後だというくらいのつもりで取り組むことだ。気まぐれ、理性への反発、名誉欲や自己陶酔、そして自分のめぐり合わせに対する不満を捨てるだけでいい。日々を平穏かつ敬虔に暮らしていくために、人はいったいどれほどのことを知らねばならぬというのだろう。先に述べたほんのいくつかの忠告を守っていくだけで充分ではないか。

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「死に代えた『南洲翁遺訓』」(第97回)

 「今、前述のようなご処分(赤沢源弥の禁固など)を受けては、われわれの国事に報じようとする真心も、不逞の者の企みによって覆い隠され、すべては画餅に帰してしまいました」
 「政府において今後、開墾に対し特別の取扱いをしてくださろうとも、われわれは開墾を永続していく見込みが立ちません。したがってここに開墾地一切を(山形県に)差し上げますので、適宜の処置を願います」
 「いままでいろいろご指導をいただきましたが、全国に広くわが開墾が注目され、喧しく謗られていることは、政府がわれわれに嫌疑をもっているからだろうと思います」
 「昨年の西南戦争のとき、我が方が暴動を起こすという電報で、宮城の連隊から兵隊が繰り込み、多数の巡査は庄内各地の通路を塞ぎました。これはつまり開墾は国法を乱す叛逆の組織であるという讒言が浸透し(政府はこれを真に受け)た結果でありましょう」
 「このような事では、国のために真心を尽くし、皇恩に報いようとするわれわれの開墾が、かえって行政の妨害になるであろうから、この際、開墾地の一切を挙げて(県に)差し上げる事に決定した次第です」
 というものでした。

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