ハリ天狗の日々奮戦

天狗のごとく山を駆け、野を走る(かな^^;)。 東京は西の端・青梅発、全国行き。日々鍼を打つランニング鍼灸師の奮戦記。

八ヶ岳縦走記(第2日目)

2005年11月01日 | 山岳ランニング

30日(日)、快晴と信じ切って5時に起き出す。が、空にはどうやら厚い雲。雨でなければヨシとしなければならないのか、ちょっとがっかり。富士山の山小屋泊(8or9合目)の時ほどではないにしても、うっすらと頭が痛い、何となくムカムカする。よく寝ている割にはまぶたがむくんでいる。出た出た例の高山病症状。

※私はおかしな奴で…富士山も登山競走本番やその練習で一気に登ったり下ったりでは全く平気なのですが、家族でゆっくり登山をして小屋泊まりをすると、夜中から頭痛と吐き気に悩まされ、翌日は一人何も口に出来ぬまま行動する…始末なのです。

honzawa・・・ということで、軽い朝食でおしまい(今回参加メンバーの中ではダントツで小食でした。昔は大食いで名を馳せたはずだったのに)。さて、妻・長男に盛大に見送られ(夕刻の再会を約束して)、7時前に出発。夏沢峠を目指す。雲はいくらか薄くなってきたか。昨夜の露天風呂には若い男女のグループが水着で。昨晩は空の星しか見えなかったが、あー、こんな所だったのか。上には硫黄岳の絶壁がそびえ立ち、確かに野趣に富む「野天風呂」だ。先に行ってもらっていた仲間に追いつこうと走りを入れる。いきなり心拍数を上げると高地のせいもあって息も絶え絶え。しかし、いつの間にやら青空が広がり出す。夏沢峠に出ると雲海の彼方に浅間山。快調に本日最初のピーク硫黄岳(2760m)には8時10分到着。広く平らな山頂は快晴、雲海の上に富士の姿も。前日とはうって変わって素晴yatu01らしい眺望。振り返れば昨日冷たい雨風に打たれながら歩き走りした東天狗の姿も。前方に赤岳をピークにこれから目指す八ヶ岳の山々、その向こうには甲斐駒を始めとする南アルプス、左手に目を移せば富士山。気分はグングン高揚し、昨日はyatu02ただ重いだけだったニコンD70を取り出し、この時を待っていましたとばかりシャッターを切りまくる。
横岳(2829m)から、いよいよ赤岳がものすごい勢いで眼前に迫り来る。圧倒されそうな迫力だ。進行方向の左手は雲海、yatu03そしてそこから雲がわき上がり山肌にぶつかる。稜線を越えることはなく、進行方向の右手(諏訪方面)は快晴が続いている。稜線では風も強く、今回買いそろえたニット帽が本当に役立った。赤岳天望荘(ネットでライブカメラが見られる所だ)には10時着。500円なりのコーヒータイム。朝の最低気温はyatu04マイナス4度。カウンターには懐かしの初代iMac、見慣れたインターネットの天気予報のページが開かれている。ここで妻とも連絡が取れた。別プラン組も楽しくやっているとのことで一安心。本日の最高地点2899mの赤岳頂上には11時5分(スタートから4:11)。さすがにはしゃぎたくなってくる。ここは一人一人の記念撮影も敢行!一番のにぎわった場所でもあった。
yatu05さて、ここからの下りはまっこと激しく豪快。時々振り返り、一同よくもまぁこんな所を下るものだと感心しきり。キレット小屋にてしばし休息、後半戦に備える。さて、この後ガスが出てきたが、おかげでまさかの素晴らしい光景に出会うことに。なんと「ブロッケン現象」に立ち会えてしまった!虹の輪の中に浮かぶ自分の影に大興奮の数分間。まさに夢yatu06心地の時を味わった。61段もの直登ハシゴを経てやがて権現岳(2715m)。その向こうに姿を見せる本日最後のピーク・編笠山(2523m)は、これまで登ってきた山々とyatu07は異なり、その名の通り丸く穏やかな笠の形。
手前の青年小屋で最後の休息、補給。いざ、出発とザックを持ち上げようとしてテーブルに置いたニコンをガシャン! 何と言うこと。岩場でもどこにもぶつけずここまで乗り切ってきたのに、最後の最後、しかも落とすところではない場所で落としてしまった。ショックは限りなく大きかったが・・・なんとか無事でホッとする。
大きな花崗岩を上り編笠山頂上(15時10分)。本日の最後はガスで展望がきかない。さて、後は下るだけ。夕闇も迫る。ここで一人膝に不安がある方が足首をひねってしまいペースは落ちる。捻挫の程度は軽くても無理が良いわけはない。そこで、私が一人先行して妻が待つ鹿の湯へかっ飛ぶ。紅葉まっさかりの樹林帯は非常に走りやすく、気持ちよく飛ばす。16時49分到着。妻と長男を待たせてしまったかと思いきや、まだ1時間も経っていないと知り一安心。登山道入り口まで車で迎えに戻る。6時前、無事に全員下山。鹿の湯に入りホッとする。気持ちの良い2日間だった。
地元の山をガンガンに走ることはできるが、アルプスだ八ヶ岳だということになると、その様子がわからず不安が膨らむ。詳しい方に今回のようにガイドしていただけると本当にありがたかった。小淵沢駅へ向かう皆の衆を見送った後、我らも出midoriike発。別プラン組の楽しかった話を聞きながら、私の興奮話を上手に聞いてもらいながら、紅葉渋滞もたいしたことなくスムースに帰宅。大変だったのは300枚を優に超える大量の写真を見ることでした。でもまたまた感動再現!

緑風堂鍼灸院WEBSITE

banner_04

人気blogランキングに参加しています。

コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 八ヶ岳縦走記(第1日目) | トップ | 予約の難しさ »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご無事で、とても楽しそうで、本当にうらやましい... (小虫)
2005-11-02 00:53:12
ご無事で、とても楽しそうで、本当にうらやましいです。「お疲れさま」っていうのもなんか変な、「楽しんできてずるーい」な感じです。
編笠山と権現岳は夏にてくてく上りました。花崗岩の岩場を私は下ったのですが、楽しかった。
ブロッケン、見たことないです。こういうレポを見ると、こういうところに行けるようにがんばろーってモチベーションがあがります。
返信する
なるほど。先生とはやはり一緒に行けそうにないで... (まるきん)
2005-11-02 01:15:47
なるほど。先生とはやはり一緒に行けそうにないですね。ボクのデメリット・・・こんなペースは無理。先生のデメリット・・・ボクのペースだと高山病で長く苦しみます。そうか、高山病がひどくなる前に走って下っちゃうから大丈夫なんですね(笑)
いやー、でもブロッケン見られて良かったですね。ボクも5~6回しか見てないですよ。なんか山のすべてを楽しんでこられたようなレポートでした。お疲れ様です!
返信する
充実の二日間、お疲れ様でした。 (mootie)
2005-11-02 12:33:15
充実の二日間、お疲れ様でした。
一緒に行ければよかったのですが…。
来年は八ヶ岳も縦走してみたいと思いました。
山道さんにご教授願わないといけませんね。
返信する
小虫さん (ハリ天狗)
2005-11-02 21:59:11
小虫さん
ずるいことしてきちゃってごめんなさい。でも、やっぱり山はとにかく変化があって楽しいです。今回は私にはゆとりあるペースだったので、もうキョロキョロしちゃって風景など余計に楽しめました。

まるきんさん
鋭く愉快な分析ありがとうございました(笑)。苦しくなる前に下りてきてしまっていたのか・・・。なんだか納得。でも時計とにらめっこなしの山行きも是非と思っていますぞぃ。

mootieさん
いつか是非ご一緒したいものですねぇ。八ヶ岳の豪快な風景は圧巻でした。稜線の左側は雲海、右側は快晴。その間で見たブロッケン。良かったですよ。八ヶ岳全山One Dayやりましょう。
返信する
二日間、お疲れさまでした。いろいろと大変楽しま... (黒森セージ)
2005-11-06 13:22:29
二日間、お疲れさまでした。いろいろと大変楽しまれたようで良かったですねぇ。

ハシゴは丹沢とは比べ物もならないぐらい長いし、道も厳しいし、高度感ありで。画像と現場では大違いなんでしょうね。今シーズン1日でやろうかとも思っていましたが、行かなくて正解とこのごろ体力、技術面で思い知らされてます。

本沢温泉が昔と変わらずでなによりでした。20年ほど前に夏沢峠や天狗岳を越えて2度ほど行きました。
返信する
書き忘れ。 (黒森セージ)
2005-11-06 13:29:16
書き忘れ。

ハリ天狗さんは、親指グッドポーズが圧倒的に多いような。。。
返信する
セージさん、確かに・・・いつも親指が・・・。何... (ハリ天狗)
2005-11-08 17:59:28
セージさん、確かに・・・いつも親指が・・・。何か指にあるんでしょうかねぇ。我が家はみな写真に写るときに何かしないと気が済まず・・・いつの間にか何かしてました。(笑)
返信する

コメントを投稿

山岳ランニング」カテゴリの最新記事