ハリ天狗の日々奮戦

天狗のごとく山を駆け、野を走る(かな^^;)。 東京は西の端・青梅発、全国行き。日々鍼を打つランニング鍼灸師の奮戦記。

Ironman Cairns 2019

2019年06月16日 | 大会レポート


【トライアスロン日和になった朝】

◆SWIM(3.8km/1:22:30)
今回も練習に関しては十分とは言えないけど、最近は速くないだけで苦手という訳ではないと考えているので(たっぷり練習した時としなかった時の差があまりない)1時間20分前後で泳げれば御の字。
なんと快晴。前日に比べたら当日の波はないも同然。前でスタートした方がいいという現地の人のアドバイスに従ってブロック2のプラカード下に並ぶ。3人ずつ、3〜5秒おきにスタートするローリングスタート。


【一番左だよ!】

この数秒の時差があるだけでほぼバトルはないのだからいい方法だ。ただしその後はコース上で競い合っているからと言ってもスイムのスタート差があるので、そこはなんとも。
久しぶりの1周回一気泳ぎの豪快3800mコースだ。
最初のブイを回るまで沖に真っ直ぐに向かうが、波がないとか言っていてもやっぱり豪快に迫ってくる。上手に波に乗らないとひっくり返される。
岸に平行して泳ぐようになると今度は大きなうねりに翻弄される感じ。ちょっと酔いそうな揺られ具合。しかも潮の流れに逆らう訳で序盤はなかなか苦しい。そして長いなぁと実感。
紫のブイが最初のターンだけど全く見ることは出来ない。時々足に手が当たったりするがまぁ気にならない程度。すぐに避ける。
ターンして一度さらに沖に向かう。うねりはダイナミック。もう一度ターンして一気にゴールを目指す。潮の流れに乗ることになるのでかなり気分的にも楽だ。スイミングハイ。もういつまででも泳ぎ続けられる感覚に覆われる。ただ一度右ふくらはぎが痙攣しそうになりしばらく全くキックは打たずに泳いだ。桟橋が視界に飛び込んでくるとゴールは近い。少しピッチをあげる。
手が着くまで泳ぎ続けスイムゴール。時計を見ると1時間22分。もう少し速いかと思ったけど悪くもない。やれやれ。妻も無事海から戻ってくれたらあとは安心と言ってくれている。ホッとする瞬間だ。


【安堵の時】

◆Transition1(7:58)
トランジットではボランティアの方がウエット脱ぐのを手伝おうかと言ってくれたけど、ノーサンキュー!と脱ぎ始めたけど右足が抜けなくて足が攣りそうになった。素直に手伝ってもらえば良かったかな。

◆Bike(180.2km/7:09:44)
Zwift中心に4月1200km、5月1500kmと乗り込み、何と言っても「質」が向上した練習を積めたのであとは気負わず、そのまま蓄えた力を発揮するだけと、自信を持って落ち着いてスタート。序盤はとにかく上げすぎないことを肝に銘じつつリズミカルなペダリングを心がける。


【バイクスタート】
しかし左手首のガーミンに目をやると心拍数がやけに高い。150オーバー。苦しくはないがバイクのこの感触で150オーバーはあり得ない。
軽く回しているだけなのに心拍数だけは高いまま。緩い下りでもペダルを回さず心拍が落ちるのを待つ。バイクで心拍150オーバーはいつもなら相当な負担。とても180kmの長丁場に耐えられる数字ではない。なんで下がらないのか。気持ちよく進んではいるがとにかく頑張れない。少しでも回すとスーッと心拍が高くなるのだ。抑えに抑え30km、40km。焦れったい。下がっても140前半。これでもまだ高い。全く頑張れない状況なのに、ほとんど足を使っていないような走りなのに、なんか段々と足に鉛が入り込んできたような感覚に襲われる。まいったなぁ。
ポートダグラスで折り返すと向かい風が待っている。アベレージ速度はどんどん落ちる。平均パワーもぐんぐん落ちる。2016年に不味くて失敗した給水だったけど、今回のWaterは美味しいぞ。一安心で水はどんどんもらう。
一向にペース上げられないまま再びスタート地点のパームコーブへ戻りターン。後半になればなんとか盛り返せるかと期待して追い風に背中押されながら回す。しかし状況はあまり変わらず、ちょっと踏み込めばバーンと心拍上がる。なんか恐る恐る漕いでいる感じで100km。残り80kmがひたすら長く感じられるようになってしまった。しかも再び向かい風。なにくそという気になれない。海岸線で何度か繰り返されるアップダウン。登りで立ち漕ぎしたら右足内転筋がピキーン。やばい!前回と同じ展開じゃないか。全然本気出せず、力使っていないつもりも心拍数は嘘つかないって奴なのか。当然のような無理をしたことによる痙攣風。男梅を放り込み、メダリストを加えた水をせっせと取り、一切踏み込まないよう軽く軽く。


【どの辺だろうか。DHポジション取れなくなってる】

一時は歩いて押すようか、もしくは本気で休息をとるようかと慌てたけど、なんとか立て直せてスピードは上げられないままにケアンズに向かう。抜かれる一方だ。前回は痙攣で最後にサイクリングになってしまい6時間半もかかってしまったとがっかりしたものだったけど、今回はそれにさらに輪をかけた酷さだ。最後までしっかり諦めないとは言い聞かせつつも意気消沈は明らかだ。
すでに大勢の選手が走っているランコースの脇を走り抜けようやくバイクゴール。なにがいけないんだか。がっかり。


【バイクゴール】

◆Transition2(5:34)
今回のシューズはまさかまさかのHOKA。あれ程履かないと言っていたシューズが目の前に。クリフトン5。しっかり紐を締めてスタート。間もなく暗くなるのでサングラスはやめた。痙攣も怪しいがひとまず普通には走れそうだ。

◆RUN(42.2km/5:04:40)※妻のマラソンベストタイム(5:02)に負けた!超ワーストタイム
ハリマネ&チャコちゃんの応援を受け、スタートはいい感じ。


【ランスタート】

心拍はようやく落ち着いている。130台の後半から140。飛ばしているつもりはないけど4分40秒くらいで入っていた。
本当は130前半、5分半で十分。だけど面白いように足は前に出て5分ちょうどくらいで。
一生懸命落としながら進むが足はなんだか痛い。筋肉痛のひどい奴って感じ。
前回と違って今回のランは4周回。10km4本勝負と思えばペースも作りやすい。
が、いい感触は最初の1周だけでおしまい。もういつ足がダメになるかっていう痛みがやってきている。
エイドではしっかり歩く。すぐに走り出せるがペースはジリジリと落ち込み、わずかに先行していた同世代選手に次々追いつかれ抜かれて行く。
なんとか走れているつもりだけど時計の表示を見るとキロ8分とかあり得ない数字。シャワーのような雨が降っていて走りやすいが、エイドでは氷水を顔や頭にかけて気合い入れないと挫けてしまう。
最後の周回の最後の折り返し手前で先行していた小金井の親分がエマージェントシートにくるまって歩いて来た。低血糖症状で動けない、あとは歩いてゴールするので女房に伝えてくれと。ここからでは最後の力を振り絞ってと再びペースを上げた。
雨が降りしきる中、ハリマネ&チャコちゃんにも長い長い一日を味わわせてしまった。待っていてくれてありがとう。
高らかに「Naoto Yoshikawa You are an Ironman !」のアナウンスを聞きながらレッドカーペットの上を駆け抜け、長い長い1日が終わった。


【13:50:23(総合816位/1069・M60 23位)】

緑風堂鍼灸院WEBSITE
ハリ天狗マネージャーの笑顔いっぱい!

コメント
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