クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-03 No.33-1

2012年03月30日 22時56分49秒 | Weblog
<SUPRAPHON>
SU 4094 2枚組 ¥2980
モノラル
[CD1]
・リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35
 録音:1953年12月7-9日プラハ、ルドルフィヌム(セッション・モノラル)
・ムソルグスキー( R.=コルサコフ編):交響詩「はげ山の一夜」
 録音:1955年11月23日プラハ、ルドルフィヌム(セッション・モノラル)
[CD2]
・ハチャトゥリアン:バレエ「ガイーヌ」(ハイライト)
 録音:1953年9月29-30日&10月2日プラハ、
ルドルフィヌム(セッション・モノラル)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ズデニェク・ハラバラ(指揮)
チェコのオペラ演奏史を語る上で欠かせぬ名指揮者ズデニェク・ハラバラ
(1899-1962)が、2012年に歿後60年を迎えるにあたり、チェコ・フィルを指揮
した録音の数々がSUPRAPHONより初CD化となります。長年、劇場を拠点に活動
し、コンサートホールではごくまれにしか指揮をしなかったハラバラが吹き込
んだ内容は、オペラではなくコンサート・レパートリーを取り上げているのが
貴重で、母国チェコとならんで得意としたロシアものというのも注目されます。
1925年より、ブルノ、プラハ、オストラヴァ、ブルノ、ブラチスラヴァ、プラ
ハとオペラ監督を歴任し、ドヴォルザークやノヴァーク、フェルステルのほか、
「イーゴリ公」「ボリス・ゴドゥノフ」「ホヴァンシチナ」「見えざる町キー
テジ」などのオペラでおおきな成功を収めていたハラバラは、プラハに戻った
1953年以降、おもな焦点をチェコとスラヴ系の作品に合わせ、その完成度に磨
きをかけてゆきます。
ハラバラが、さかのぼること1939年に、エリザヴェタ・ニコリスカヤが振付を
担当し、プラハ国民劇場で上演された、ミハイル・フォーキンの台本にもとづ
くバレエ・プロダクションのなかで出会ったリムスキー=コルサコフの「シェ
エラザード」をはじめ、いずれの作品でも、細部の緻密な仕上げと表現力も豊
かな音楽づくりをたしかめることができます。




<新書館>
DD12 0101(DVD-Video) ¥5040
■「水晶宮」 (シンフォニー・イン・C)
指導:ギレーヌ・テスマー
モデル:イザベル・シアラヴォラ&エルヴェ・モロー
■「ナイチンゲールの歌」
指導:アリシア・マルコス、エリザベット・プラテル
モデル:ミリアム・ウルド=ブラーム
■「ソナチネ」
指導:ビオレット・ヴェルディ
モデル:モニク・ルディエール
■「夢遊病の女」
指導:ニナ・ビルボア&ミロラード・ミスコビッチ
モデル:ミュリエル・アレ&ヴァレリー・コラン
■「愛のワルツ」
指導:ビオレット・ヴェルディ
モデル:ルシア・ラカッラ&シリル・ピエール
監督:ドミニク・ドルーシュ
出演:ギレーヌ・テスマー、イザベル・シアラヴォラ&エルヴェ・モロー、
アリシア・マルコス、エリザベット・プラテル、
ミリアム・ウルド=ブラーム、ビオレット・ヴェルディ、
モニク・ルディエール、ニナ・ビルボア&ミロラード・ミスコビッチ、
ミュリエル・アレ&ヴァレリー・コラン 他
=オリジナル・キャストから現代のダンサーへ・・・・=
バランシンの作品が受け継がれていく現場を収めた貴重なドキュメンタリー。
彼の原点ともいえる歴史的な劇場、パリ・オペラ座で行われたリハーサルを
収録。ダンサーから語られる言葉によって振付の解釈や作品の背景まで見えて
きます。クラシック・バレエに大変革をもたらしたバランシンの作品の真髄に
迫ります!




<OPUS蔵>
OPK 2098 ¥2250
シューベルト:ピアノ・トリオ第1番変ロ長調 D.898<録音:1927年>※
シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番イ長調 D.664<録音:1928年>
シューベルト:ロザムンデ<録音:1928年>
バッハ:ジーグ-フランス組曲第5番より<録音:1928年>
スカルラッティ:ソナタ ト長調 Kk14<録音:1940年>
バッハ-ヘス編:「主よ、人の望みの喜びよ」の2ヴァージョン
<録音:1928年&1940年>
マイラ・ヘス(P)、ジェリー・ダラニー(Vn)※、
フェリックス・サルモンド(Vc)※
原盤:US-Col 78s,Col-LP(Sonata),HMV78s
先の見えない戦局、ナチスドイツの空襲に怯えながらのロンドンにおける彼女
のナショナル・ギャラリー・コンサートは人々に慰めや勇気、明日への希望を
与えたものとして語り継がれておりますが、今の日本にもふさわしいものでも
あり、何とか1枚と思っていました。今回当時(1940)に録音されたヘス自身が
編曲し、演奏した「主よ、人の望みの喜びよ」のSPレコードが手に入りました
ので、彼女のよさを出しきったシューベルトと合わせてまとめました。
(オーパス蔵代表 相原 了)
シューベルトのピアノ・トリオ第1番のはじめ、アレグロ・モデラート、Vnと
Vcのユニゾンで出る第1主題とそれを規則正しく和音で伴奏していくピアノ…
「ああ、これは1927,8年という録音年代にしては分離のいい録音だな」と思っ
ている間に、やがてVnの刻む伴奏形にピチカートのVcがからんで曲頭とは逆に
第1主題をピアノが弾きはじめる。そのピアノが楽譜どおりのppで、つつまし
く響かせるのだが、はやくもマイラ・ヘスのピアノに聴きての耳をしびれさせ
る魅力を覚えるこのトリオ演奏、第2主題を弾くサルモンドのVcもとてもスト
レートで、それを受け継ぐダラニーのVnのキメこまやかな細身の音と技巧もす
ごく感じがいい。ダラニーのVnに惚れ込んだラヴェルが名作「ツィガーヌ」
を作曲献呈したことを思い出す。このトリオは、やはりマイラ・ヘスの室内
楽演奏の適格性が音楽的な支えとなっているのだが、ロマンティシズムに覆
われたカザルス・トリオに対して、このトリオは演奏様式的には明らかに次世
代の新しさが印象的である。第3、第4楽章のテンポとリズム感がことのほか鮮
やかな若々しさにみちている。(小林利之)

OPK 2099 ¥2250
シューベルト:交響曲第9番ハ長調D944‘ザ・グレート’<録音:1947年>
ベルリオーズ:
劇的交響曲「ロメオとジュリエット」作品17
(第2部より-ロメオひとり-キャプレット家の饗宴-星の出ている夜、愛の情景)
<録音:1947年>
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢―スケルツォ
<録音:1946年>
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)、NBC交響楽団
音源:米RCA‐SP
トスカニーニの‘ザ・グレート’はLPとCDを何種か持っていますが、1947年の
演奏が最もトスカニーニらしいと感じていました。SP盤を入手し改めてそのよ
さを実感しましたので、復刻しました。組合せは同じ年に録音されたベルリオ
ーズの‘ロメオとジュリエット’(抜粋)が入手できましたので、組み合わせま
した。(オーパス蔵代表 相原了)
この録音におけるOPUS蔵が用いた音源はすべてSP用のラッカー盤。音質はじつ
に生々しく、響きに伸びがあってメリハリが利き、迫力も豊かだ。SP特有のサ
ーフェース・ノイズが消されずに残っているが、そのぶん、音楽の活力も自然
に残されている。また、SPの盤面に合わせて曲を分割して録音したかどうかわ
からないが、流れはきわめて自然で、変化に富んでいる。演奏も、1953年盤よ
りも旺盛な生命力にみちている。このCDに収録のロミジュリ第2部抜粋は、カ
ーネギー・ホールでセッション録音されたものである。また《真夏の夜の夢》
のスケルツォは1946年11月6日に、カーネギー・ホールではなく、NBC放送のス
タジオ3Aでセッション録音されたもの。SPでは《ザ・グレート》のセットの
最終面に収められていた。軽捷な運動性、弾力とスピード感など、短い時間に、
トスカニーニ芸術のエキスがつまった演奏である。(山崎浩太郎)




<REFERENCE RECORDINGS>
RR 125 ¥1980
RR 125HRX(DVD-ROM) ¥4750
176.4kHz / 24bit
ドリーブ:バレエ音楽「シルヴィア」組曲
ドリーブ:「コッペリア」組曲
マーティン・ウェスト(指揮)
サン=フランシスコ・バレエ・オーケストラ
数多くの優秀録音で定評のあるリファレンス・レコーディングスからの新譜CD、
HRXが同時リリース!そのリリース・タイトルはドリーブの作品です。ドリー
ブはフランス古典バレエの典型となる作品を生みましたが、このアルバムに
収録された「シルヴィア」(女神デアーヌに仕えるニンフ、シルヴィアが猟人
オリオンにかどわかされるが、最後に愛する羊飼いアマンタと結ばれる作品)、
そして「コッペリア」(コッペリウスの作った自動人形コッペリアに恋した青
年と、彼を恋するスワニルダの嫉妬から生ずる喜劇)はその中でも傑作と言え
ましょう。指揮のマーティン・ウェストは“バレエ振り”として定評があり、
1997年から10年間イングリッシュ・ ナショナル・バレエの指揮者として活躍
しました。その間も名門サン=フランシスコ・バレエ・オーケストラともしば
しば共演し、名声を高めております。
【『HRx』とは】
リファレンス・レコーディングスは、スペクトラルの設計者であり、HDCD の
発明者でもあるキース・ジョンソン博士が30年以上もチーフ・エンジニアを
務めている高音質レーベル。そのRR がまたまた驚異の音質体験を教えてくれ
る全く新しいフォーマットが『HRx』です。『HRx』は、パソコンとオーディ
オインターフェースを使用したPC オーディオやデジタル・ストリーム(DS)機
器に対応するために、176.4kHz/24bit の圧縮しないWAV データを記録した
DVD-R のこと。密度の濃い音質、臨場感、楽器の音の生々しさ、音空間をその
まま美しく再生できる驚異の音質。弦はさらにしなやかに、金管はより煌びや
かに鮮明に聴くことが出来ます。通常のCD、SACD、DVD プレイヤーでは再生で
きませんが、『HRx』のハイサンプリング音源を是非体験してください。




<harmonia mundi>
HMC 902100 4枚組 ¥4800
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲全集
[CD1] 変ホ長調 op.1-1、 ト長調op.1-2
[CD2] ハ短調 op.1-3、 変ロ長調 op.11-1、 変ホ長調op.44
[CD3] ニ長調op.70-1(「幽霊」)、 変ホ長調 op.70-2
[CD4] 変ロ長調 op.97(「大公トリオ」)、
ト長調 op.121a (「私は仕立て屋カカドゥ」の主題による10の変奏曲とロンド)、
変ホ長調 WoO 38、変ロ長調 WoO 39
トリオ・ヴァンダラー
〔ジャン=マルク・フィリップス=ヴァイジャベディアン
(Vn、ペトルス・グアルネリウス(1748、ヴェネツィア))
ラファエル・ピドゥー(Vc、Goffredo Cappa(1680))
ヴァンサン・コック(ピアノ)〕
録音:2010年12月、2011年9月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)
これ以上の演奏は望めないのでは、と思わされてしまうベートーヴェン。結成
25周年を迎える名トリオ、トリオ・ヴァンダラーによるピアノ三重奏全集の登
場です。まず何と言っても、ヴァンサン・コックのピアノの粒のそろったタッ
チ(特に初期作品)がひときわ輝きを放ちます。ベートーヴェン自身が素晴しい
ピアニストであったことを実感させる、素晴しく充実したピアノ・パートは圧
巻です。魅惑の旋律とかけあいを展開するヴァイオリンとチェロも、全てが完
璧に融合しています。それぞれの奏者の技量の高さが同じくらいにハイレヴェ
ルで、音楽の方向も同じだからこそのこのアンサンブルは、他ではなかなか得
られないものではないでしょうか。
トリオ・ヴァンダラーはパリ国立高等音楽院の卒業生三名によって1987年に
結成されました。1999年にハルモニアムンディで録音をはじめ、これまでに発
売されたCDはどれも極めて高く評価され、特にメンデルスゾーンのトリオ集
(HMC 901961)はニューヨーク・タイムズ紙でも決定盤として紹介されました。
古典派、ロマン派から現代までの幅広いレパートリーを可能にするそれぞれの
メンバーの技量の高さで、テレパシーともいわれるまでに息のあったアンサン
ブルによる極めて上質の演奏で常に我々を魅了しています。




<EMI CLASSICS>
CDCW-9529692 ¥1750
ブルックナー:交響曲第9番(4楽章付)<輔筆完成版>
第1楽章:Feierlich:Misterioso
第2楽章:Scherzo:Bewegt,lebhaft
第3楽章:Adagio:Langsam
第4楽章:フィナーレ:Misterioso, nicht schnell
(Completed performing version by Samale-Mazzucca-Phillips-Chors)
サイモン・ラトル指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2012年2月
ジュエルケース、24ページ・ブックレット
ブルックナーが死の直前まで書いていたこの作品は、未完の大作として知られ
る。死去した際には第4楽章を作曲している最中だったが、死の知らせを聞い
た多くの人が彼の家を訪れ、自室譜を「記念に」、「想い出に」、持ち去って
しまった。そこで、残されたスケッチを元に4人の音楽学者、作曲家が25年以上
かけて復元し、2010年さらに改定が行われたのが数ある完成版でも最も評価が
高い、今回使用されているクリティカル・エディション、「サマーレ、フィ
リップス、コールス、マッズーカ版」。録音は2012年2月。
2011年来日時に記者会見でラトルは、この録音を、ブルックナーの音楽を血と
肉としているベルリン・フィルと録音できたことの価値を熱く語っていた。
(世界初録音)

CMS-6447012 3枚組 ¥2080
マルタ・アルゲリッチ&フレンズ:
ライヴ・アット・ザ・ルガーノ・フェスティヴァル2011
CD1
1-3.ベートーヴェン:ソナタ 第8番 ト長調 作品30-3
演奏:ルノー・カピュソン(ヴァイオリン)、マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
4-6.モーツァルト:ソナタ ヘ長調 KV497(4手のための)
演奏:クリスティーナ・マルトン(ピアノ)、マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
7-9.ハイドン:三重奏曲 ハ長調 HobXV:27
演奏:ポリーナ・レシェンコ(ピアノ)、アリッサ・マルグリス(ヴァイオリン)
ジュリアン・ステケル(チェロ)
10-12.シューマン:幻想小曲集 作品73
演奏:ゴーティエ・カピュソン(チェロ)、マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
CD2
1-3.リスト:悲愴協奏曲 ホ短調 R.356
演奏:マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)、リーリャ・ジスベシュテイン(ピアノ)
4-6.ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第2番二短調作品9
演奏:デニス・コジュヒン(ピアノ)、ルノー・カピュソン(ヴァイオリン)、
ヤン・ルヴィノワ(チェロ)
7-10.ショスタコーヴィチ:モスクワのチェリョムーシカ作品105
(Arranged by Andrew Cornall, transcribed by C.M.Griuoli for 3 pianos)
演奏:ジョルジア・トマッシ(ピアノ)、カルロ・マリア・グリグオーリ(ピアノ)
アレサッサンドロ・ステッラ(ピアノ)
CD3
1.ラヴェル:ラ・ヴァルス
演奏:マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)、セルジオ・ティエンポ(ピアノ)
2-4.ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
演奏:マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ヤチェク・カウプシク指揮・スイスーイタリアーナ管弦楽団
5-8 .ザレブスキ:五重奏曲 ト短調 作品34
演奏:マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)、
ドーラ・シュワルツベルク(ヴァイオリン)、
ルチア・ホール(ヴァイオリン)、リダ・チェン(ヴィオラ)、
ゴーティエ・カピュソン(チェロ)
録音:2011年6月ライヴ録音
クラムシェル・ボックス 20ページ・ブックレット。
若手ソリストたちが、アルゲリッチをはじめ、世界的に有名なアーティストと
組んで、クラシック及び現代音楽の幅広いレパートリーを探求する、スイスの
ルガーノで行われる音楽祭シリーズ最新作。音楽祭は2011年、10周年を迎え、
ますます充実した内容で話題を呼んでいる。今作のラインナップは、アルゲリ
ッチが弾くラヴェルの協奏曲ト長調やカピュソンとのベートーヴェンのソナタ、
リストの悲愴協奏曲など魅惑のプログラム。

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12-03 No.33-2

2012年03月30日 22時56分18秒 | Weblog
<OEHMS CLASSICS>
OC-930 3枚組 ¥3450
プフィッツナー:音楽的伝説「パレストリーナ」
パレストリーナ…ペーター・ブロンダー(テノール)
イギーノ(その息子)…ブリッタ・シュタルマイスター(ソプラノ)
シッラ(弟子)…クラウディア・マーンケ(メゾ・ソプラノ)
カルロ・ボロメオ(枢機卿)…ヴォルフガンク・コッホ(バリトン)
ジョヴァンニ・モローネ(枢機卿使節)
…ジョハネス・マルティン・クランツル(バリトン)
ベルナルド・ノヴァゲリオ(枢機卿使節)
…フランク・ファン・アーケン(テノール)
クリストフ・マルトルシュト/教皇ピウス4世…アルフレード・ライター(バス)
ロートリンゲンの枢機卿…マグヌス・バルトヴィンソン(バス)
アドヴィウス…ペーター・マルシュ(テノール)他
フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団
キリル・ペトレンコ(指揮)
録音 2010年6月フランクフルト歌劇場 ライブ録音
この作品は実在の作曲家パレストリーナが「教皇マルチェルスのミサ曲」を書
くにあたってのエピソードを中心に、芸術家の厳しい自律の精神と、16世紀当
時の宗教問題も交え描かれた壮大なるドラマです。1917年にワルターの指揮で
初演され、トーマス・マンを始めとした文化人たちに高く評価されました。高
い倫理性と哲学的な真摯さを持ち、また、パレストリーナが霊感を得る場面か
らミサを書き上げるまでの音楽の素晴らしさは、言葉に尽くせません。ドイツ
では非常に大切にされているこの作品、オペラに付き物の恋愛要素はありませ
んし、なかなか理解するのは難しいかもしれませんが、過去にはクーベリック
の名演があったり、最近では見事な映像もリリースされているので、一度味わ
ってみてはいかがでしょう?素晴らしい歌手陣とペトレンコの集中力ある指揮
が、このドラマを一気呵成に聴かせます。

OC-831 ¥2080
ペルゴレージ:
1-12.スターバト・マーテル
13-19.ラウダーテ・プエリ・ドミヌム 詩篇112番
ヴェラール・バルナ=サバドゥス(カウンターテナー)
テリー・ヴァイ(カウンターテナー)
マインツ・アンサンブル・バロック・ヴォーカル
ノイマイヤー・コンソート
ミヒャエル・ホフステッター(指揮)
録音 2011年3月マインツ音楽大学 ローターザール
夭折の天才、ペルゴレージが死の直前に作曲したスターバト・マーテル(1710-
1736)は、その旋律の美しさで格別の人気を誇っています。最近の録音は、ほ
とんどが女声によって歌われていますが、ホフシュテッターはこの曲を純粋な
教会音楽として位置付け、当時はカストラート2人によって歌われた事実から、
独唱にカウンターテナーを起用することで、本来の姿へと近づけています。登
場するのは、近頃、最も注目を浴びているカウンターテナー、ヴェラール・バ
ルナ=サバドゥスと、元ウィーン少年合唱団の大スター、テリー・ヴァイ。こ
の2人の共演から生み出される響きは、悲劇性に中にも、少しだけ倒錯的な美
しさを備えたものであり、これまでにない演奏として高く評価されることで
しょう。輝かしい神への讃歌である「ラウダーテ・プエリ」は、あまり耳にす
る機会のない曲ですが、こちらも絶品です。

OC-957 2枚組 ¥3050
アントーニョ・カルロス・ゴメス:歌劇「サルヴァトル・ローサ」
アルコス公爵…リー・デブン(バス)
イザベッラ…マリア・ポルブチノヴァ(ソプラノ)
サルヴァトール・ローザ…レイ.M.ウェイドJr.(テノール)
マサニエッロ…マルテ・レーズナー(バリトン)
ジェンナリエッロ…ジモーネ・リヒテンシュタイン(ソプラノ)他
ブラウンシュヴァイク州立管弦楽団
ブラウンシュヴァイク州立歌劇場合唱団
ゲオルク・メンスケス(指揮)
録音2010年1月20日ブラウンシュヴァイク歌劇場ライブ録音
Recording Producer:Hans-Ulrich Bastin
Sound Engineer: Helge Martensen
Editing: Hans-Ulrich Bastin
ブラジル出身のオペラ作曲家、アントーニョ・カルロス・ゴメス(1836-1896)
は、音楽一家に生まれ、早いうちから才能を示し、指揮者であった兄の助言を
受け、芸術に理解のあった皇帝ドン・ペドロ2世の庇護を受けます。ブラジル
で充分な音楽教育を受けるも、やはりオペラと言えばイタリア!ということで、
皇帝から奨学金を賜り、1864年にイタリアへ留学、当時この地を席捲していた
ヴェルディから多大なる影響を受けたのです。このオペラは、彼の代表作の一
つであり、実在の画家サルヴァトル・ローサ(1615-1673)をモデルにしたもの
です。優れた芸術家であったローサですが、なかなかの暴れん坊であり、1647
年にナポリで起こった「マザニエッロの乱」に加わり、また生涯を終えたのも
暴動に巻き込まれたためだったと言われます。そんな波乱万丈のローサの生き
方に、ナポリ総督の娘イザベッラとの悲恋を合わせ、まるで「シモン・ボッカ
ネグラ」を思わせる壮大な悲劇が生まれたのでした(ブックレットに挿入され
ている写真を見ると、ローサは革ジャンをすっきり着こなしたイケメンとして
描かれています)。イタリア風の音楽でありながらも、やはり南米らしい滾る
血潮が感じられます。

OC-797 ¥1750
モーツァルト・ベートーヴェン:ピアノ作品集
1-4.モーツァルト:幻想曲ハ短調K475
5-7.モーツァルト:ピアノ・ソナタハ短調K457
8-10.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番ハ長調「ワルトシュタイン」Op.53
11.ベートーヴェン:アンダンテ・ファヴォリヘ長調WoO57
アレハンドロ・ピコ=レオニス(ピアノ)
録音2010年5月28日,6月21-22日ベルリンテルデック・スタジオ
Recording Producer:Friedemann Engelbrecht
Balance Engineer: Rene Moller
Editing: Martin Litauer, Piano:
Steinway-Haus Berlin
前作「VARIATIONS」ではモーツァルト(1756-1791)からショパンまで「変奏曲」
の形式で書かれた作品を並べ、その溢れ出る表現力の一端を見せつけたスペイ
ン生まれのアレハンドロ・ピコ=レオニス。今作でもまた興味深いプログラム
が興味をそそります。モーツァルトの幻想曲K475と、ソナタK457は各々独立し
た作品ではありますが、曲調や楽想が密接に関連性を持ち、またセットで出版
された事を鑑みると、モーツァルト自身も「同じグループに属する作品」と
考えていたことは間違いなさそうです。また、ベートーヴェン(1770-1827)の
「ワルトシュタイン」と「アンダンテ・ファヴォリ」の関連についても良く知
られていて、こちらは、最初ワルトシュタインの中間楽章として構想した楽章
を、「長い」という理由で削除したベートーヴェンですが、結局、捨てるには
忍びなく「お気に入り(Favori)」として独立させたもの。もちろん関連性はば
っちりです。そんな4曲を絶妙の呼吸で演奏するピコ=レオニス。常に冷静沈
着です。

OC-762 ¥1750
チャイコフスキー:
1-4.交響曲第2番ハ短調「小ロシア」Op.17
5-9.交響曲第3番ニ長調「ポーランド」Op.29
ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
(旧…ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモ
ニー管弦楽団)
クリストフ・ポッペン(指揮)
録音2009年6月15日…5-9, 2010年6月27日…1-4
ザールブリュッケンコングレスホール
ライブ録音
Recording Producers: Sigurd Krumpfer(op. 17)
Dr. Markus Brandle(op. 29),
Balance Engineer:Thomas Becher
今や、ヴァイオリニストとしてよりも指揮者としてその名前が知れ渡りつつあ
るクリストフ・ポッペン。彼とドイツ放送フィルによるチャイコフスキー・
ツィクルスも4作目となりました。今回も見通しの良い構成感と的確なテンポ
設定は健在、チャイコフスキー(1840-1893)の全交響曲の中では比較的地味な
存在である第2番と第3番に新しい風を送ることに成功しました。ポッペンは弦
の響きを最大限に引き出しながら小気味よいテンポで曲を進めていきます。両
曲ともライブならではの盛り上がりが素晴らしく、とりわけ第3番の終楽章の
鮮やかさは類を見ません。聴衆たちの熱狂を肌で感じる拍手入りです。

OC-832 ¥2080
時を越えて
1.J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ BWV1004
2.イザイ(1925-1931):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ「バラード」 Op.27-3
3.ベリオ(1925-2003):ゼクエンツァ VIII
4.パガニーニ(1782-1840):カプリース 第24番 イ短調
5.ロックバーグ(1918-2005):カプリースより
6.エルンスト(1814-1865):練習曲 第4番「最後のバラ」
7.ブレム(1944-):時計仕掛け
8.メシアン(1908-1992):
世の終わりのための四重奏曲より「イエスの不滅性への賛歌」
ダニエル・ドッズ(ヴァイオリン)/トマス・トルゼビアトウスキ(ピアノ)
録音 2009年2月20-22日、2010年4月19-21日
サントハウゼン,トンスタジオ・ファン・ギースト
Recording Producer, Editing & Mastering: Ralf Kolbinger
時間を超越する音楽の旅の始まりです。バッハのシャコンヌの普遍的な順序、
イザイのバラードに見られる胸の鼓動のようなテンション、ベリオ「ゼクエン
ツァ」の永久に続くかのような繰り返し、パガニーニでの短い動機が拡大し変
化する姿、ロックバーグの破壊的なまでの変容、エルンストでは美しく飾り付
けられていくバラの花、ブレムでの耳に残る執拗なリズム・・・そしてメシア
ンでの止まりゆく時の流れ。極めて多くのことを語りかけるストーリー性を持
ったアルバムです。オーストリアに生まれた中国系のヴァイオリニスト、ダニ
エル(ハオ=ミン)・ドッズは5歳でデビュー、数多くの奨学金を得て、スイス
に留学しました。ミルシテインのマスター・クラスに参加した時はミルシテイ
ンから「まるでパガニーニの孫のようだ」と絶賛されたと言います。現在では
室内楽、ソロの両面で活躍し、世界中で名声を博しています。現在は、ルツェ
ルンの財団から貸与された1717年製のストラディヴァリウス「EXバウムガルト
ナー」を愛奏。滴る美音がたまりません。

OC-419 ¥1750
わが魂よ、大いに喜べ
1-5.F.コレッリ(1653-1713):
コンチェルト・グロッソ ト短調 Op6-8「クリスマス」(J.ヴァームルスト/C.
ブレムベック…オルガン編)
6.J.S.バッハ(1685-1750):
慈悲によってわれらを死なせ BWV22(M.デュリュフレ…オルガン編)
7-8.クレープス(1713-1780):いと高きところには神にのみ栄光あれ
9.J.S.バッハ:
フランス風序曲 ロ短調 BWV831から「エコー」
(S.カルク=エーレルト…オルガン編)
10.S.カルク=エーレルト(1877-1933):わが魂よ、おおいに喜び Op.65-5
11.レーガー(1873-1916):メロディ Op.59
12.S.カルク=エーレルト:汝に、エホバよ、われ汝に向かいて歌わん Op.65-24
13.高く戸を上げよ Op.65-8
14-17.H.F.ミヒェールゼン(1902-1973):コラールムジークから4つの小品(1936)
18.L.J.A.ルフェビュール=ヴェリ(1817-1870):
人間の声のコーラスより「アンダンテ」
19.G.A.メルケル(1827-1885):アンダンテ イ短調 Op.122-2
20-22.F.カポッチ:
グレゴリア聖歌「来たり給え、創造主なる聖霊よ」のメロディによる幻想曲
23.フランツ・シュミット(1874-1939):トッカータ ハ長調(1924)
クリスティアン・ブレムベック
(オルガン…オーストリア マイスホーフェン、レンター=オルガン)
録音 2011年10月13-15日オーストリア マイスホーフェン,プファール教会
Lenter-Orgel der Kath
Recording Producer: Linus Holzapfel,
Editing & Mastering: MarkoSchneidr
(SkywalkMastering,Trierweiler)
2010年に建立されたばかりの「オーストリアで最も美しい」25のストップを持
つ新しいいオルガンに捧げられたこのアルバムは、コレッリなどのバロック時
代を作品も、レーガー、フランツ・シュミットのような後期ロマン派の作品も
万遍なく響かせます。演奏するのは、1960年ミュンヘン生まれのオルガニスト、
ブレムベック。1987年にチェリビダッケに認められ、彼がバッハなどの鍵盤楽
器を要する作品を演奏する際には必ず起用されたという、チェリお墨付きの名
手です。指揮者としても活躍していますが、やはり本領はオルガンにあり、こ
こでも納得の演奏を聴かせています。

OC-834 ¥2080
バッハ・トゥ・ジャズ
1-7.J.S.バッハ(1685-1750):
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006
8.ブラームス(1833-1897):ハンガリー舞曲 第9番 ホ短調
9.チャイコフスキー(1840-1893):白鳥の湖から「ロシアの踊り」
10.イザイ(1858-1931):マズルカ
11.サラサーテ(1844-1908):序奏とタランテラ
12.モンティ(1868-1922):チャールダッシュ
13.伝承曲:スカボロー・フェア/14.伝承曲:トス・ザ・フェザーズ
15.伝承曲:クパリンカ
16.E.ケッチャー/E.プレッソウ:ソーニャがロシアのダンスを踊る時
17.G.M.ロドリゲス:ラ・クンパルシータ
18.デューク・エリントン:スィングしなけりゃ意味がない
19.ビル・ウィザース:消えゆく太陽
20.ポール・デスモンド:テイク・ファイヴ
トーマス・ハストレイター(パーカッション)…18-20
キャロライン・アドメイト(ヴァイオリン)/ジュリアン・リーム(ピアノ)
録音 2011年10月2-3日ミュンヘン 音楽演劇大学,大コンサートホール
Recording Engineers: Asparuh Tashev and Sebastian Braun
才能ひしめくヴァイオリン界に、新たなヒロインが誕生しました。キャロライ
ン・アドメイトはドイツ系の英国人で、ハンブルクとミュンヘンに留学し、オ
ランダではコンセルト・へボウのコンサート・マスターを務めたこともある名
手ヘルマン・クレッバースから教えを受けています。もちろん数多くのコンク
ールで入賞し、マインツ・フィルハーモニーを始め、ヨーロッパの各地のオー
ケストラとも共演しています。そんな彼女のデビュー盤は、彼女のお気に入り
がたっぷり詰め込まれた多彩なプログラムで構築されています。バッハで始ま
り、少しずつ荒々しい舞曲へと移行、心と体が存分に温まった(?)ところで民
謡で一息つき、タンゴからスイングになだれこみ、最後はスタンダードの名曲
「テイク・ファイヴ」で締めくくるというもの。これは「聴かなきゃ意味がな
い」と言ったところでしょうか。期待たっぷりの新鋭登場です!

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