クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-03 No.17

2012年03月14日 19時36分42秒 | Weblog
<Deutsche Grammophon>
734783(DVD-Video) ¥3350
734797(Blu-ray) ¥3880
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」(全曲)
演出:デイヴィッド・マクヴィカー
舞台:チャールズ・エドワーズ
衣装:ブリギッテ・ライフェンシュトゥエル
照明:ジェニファー・ティプトン
振付:リア・ハウスマン
マルセロ・アルバレス(マンリーコ)
ソンドラ・ラドヴァノフスキー(レオノーラ)
ディミトリ・ホロストフスキー(ルーナ伯爵)
ドローラ・ザジック(アズチェーナ)
シュテファン・コツァン(フェルナンド)
マリア・ジフチャク(イネス)
エドゥアルド・ヴァルデス(ルイス)
マルコ・アルミリアート(指揮) 
メトロポリタン歌劇場管弦楽団と合唱団
【収録】 2011年4月30日、メトロポリタン歌劇場でのライヴ
不慮の事故でリチートラがこの世を去ってしまった後、イタリア・オペラ界を牽
引するのが、このマルチェロ・アルバレスであることは間違いありません。デ
ビューの頃は「リリカル過ぎる」とも評された彼の声ですが、年齢を重ねた現在
は、相応の重みも加わり、まさに理想的なマンリーコを聴かせます。貫禄たっぷ
りのレオノーラ役のラドヴァノフスキー、アズチェーナはおなじみザジーク、と
見どころも満載。凛とした悪役が似合うルーナ伯爵のホロストフスキーが幕切れ
の場面で立ち尽くすさまは、まさに感無量といったところです。オーソドックス
な演出、オーケストラのたっぷりとした響きもすばらしく、オペラ初心者にも安
心してお薦めできる最良の映像です。

734804(DVD-Video) ¥6450
734808(Blu-ray) ¥3880
プッチーニ:歌劇「西部の娘」(全曲)
演出:ジャンカルロ・デル・モナコ
舞台&衣装:マイケル・スコット
照明:ギル・ウェクスラー"
デボラ・ヴォイト(ミニー)
マルセロ・ジョルダーニ(ディック・ジョンソン)
ルチオ・ガッロ(ジャック・ランス)
トニー・スティーヴンソン(ニック)
キース・ミラー(アシュビー)
ジェフ・マッツィ(ホセ・カストロ), 他、ニ
コラ・ルイゾッティ(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団と合唱団
【収録】 2011年1月8日、メトロポリタン歌劇場でのライヴ
主役のミニーを演じるのがデボラ・ヴォイトということで、かなり話題となった
公演です。演目自体、初演時こそ人気を誇ったものの、「マカロニ・ウェスタ
ン」の気風がヨーロッパになじめなかったのか、すたれ気味になってしまい、
ミニーを完璧に演じることのできる歌手がなかなかいないのも現状です。METの
聴衆たちも、ヴォイトがどこまで「荒くれ男たち」を手中に収めるかについて
期待していたことは間違いないでしょう。この公演では、ヴォイトはもちろんの
こと、男たちの熱唱もすばらしく、文句なしの舞台を見せています。また、豪華
絢爛を究めるMETの舞台らしく、艶々の馬たちも登場します。




<DECCA>
743471(DVD-Video+ボーナスCD) ¥2550
(縦長DVDケース仕様)
743479(DVD-Video+ボーナスCD) ¥2550
(ブリリアント・ケース仕様)
キャスリーン・フェリアー/ドキュメンタリー 
【DVD】
[1] A Lancashire Lass
[2] War breaks out
[3] ‘I took my things to London and started my career there’
[4] An Oratorio Singer?
[5] ‘My First Opera’ - Glyndebourne 1946
[6] Bruno Walter
[7] ‘Making Musical History’
[8] North America
[9] Kathleen off the stage
[10] Rick Davies
[11] Das Lied von der Erde
[12] Orpheus & Euridice, Covent Garden
【CD】
J・S・バッハ:
『われを忘るるなかれBWV.505』『ああ、わが生涯の最後の時でなくBWV.439』
『御身が共にいるならばBWV.508』『4つの厳粛な歌Op.121』
『グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」よりアリア(6曲)*』
キャスリーン・フェリアー(A), ジョン・ニューマーク(P),
トーマス・シャーマン(指揮)
リトル・オーケストラ・ソサエティ*
【CD:録音】1950年1&3月,
ニューヨーク、タウンホール(モノラル)
今年生誕100年をむかえた名アルト歌手キャスリーン・フェリアー。CDは、貴重
なUSAラジオ放送からのアーカイブ音源を収録。DVDは、フェリアーの没後50年
を記念して2003年にBBCが制作したドキュメンタリー番組のDVD。彼女の短い生
涯を再現したドラマのほか、フェリアー本人や彼女とゆかりの深い人物たち(バ
ルビローリ夫妻、ブリテン、ジャネット・ベイカー等)の貴重な映像を交えた構
成になっています。


4783834 ¥1850
Various/UEFA欧州選手権サウンドトラック
『ヘンデル:「司祭ザドク」』
-D・ウィルコックス(指揮)ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団
『E・バーンスタイン:映画「大脱走より」』
-S・ブラック(指揮)ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団
『バレセロナ』-ラッセル・ワトソン(T)
『ヴェルディ:「凱旋行進曲」』
-フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル
『オルフ:「カルミナ・ブラーナ」より』
-C・デュトワ(指揮)モントリオール交響楽団
『コープランド:「市民のためのファンファーレ」』
-Z・メータ(指揮)ロサンジェルス・フィルハーモニック
『ドメニコ・モドゥーニョ:「ヴォラーレ」』-L・パヴァロッティ(T)
『フォーレ:「パヴァーヌ」』-ジャン・フルネ(指揮)ロッテルダム・フィル
『ヴェルディ:「レクィエム」より』-G・ショルティ(指揮)ウィーン・フィル
『H・ジマー:映画「グラディエーター」より』-ラッセル・ワトソン
『パッヘルベル:「カノン」』
-K・ミュンヒンガー(指揮)シュトゥットガルト室内管弦楽団
『讃美歌「日暮れて 四方は暗く」』
-S・クレオバリー(指揮)ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団
『エルガー:「希望と栄光の国」(威風堂々)』
-B・ワーズワース(指揮)BBCコンサート管弦楽団
『オ・ソレ・ミオ』-カレーラス&ドミンゴ&パヴァロッティ(T)
『R・ロジャーズ&O・ハマースタイン2世:ミュージカル「回転木馬」より「人生
ひとりではない」』-サイモン・エステス(Bs)
『ベートーヴェン:「交響曲第9番」より「歓喜の歌」』
-G・ショルティ(指揮)シカゴ交響楽団
『ワーグナー:「ワルキューレの騎行」』
-G・ショルティ(指揮)ウィーン・フィル
『プッチーニ:「誰も寝てはならぬ」』-L・パヴァロッティ(T)
2012年度 UEFA欧州選手権で使用される音楽集です。主要参加国の名曲を集めた
ものです。


●Double Deccaシリーズ 全10タイトル
4783937 2枚組 ¥1850
ブラームス:
(1)『交響曲第4番ホ短調Op.98』
(2)『なにゆえに、光が悩み苦しむ人に与えられたのかOp.74-1』
(3)『祭典と記念の格言Op.109』
(4)『3つのモテットOp.110』
(5)『運命の歌Op.54』
(6)『アルト・ラプソディOp.53』
(7)『埋葬の歌Op.13』
(8)『哀悼の歌Op.82』
(9)『運命の女神たちの歌Op.89』
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団((1))
ライプツィヒMDR合唱団((2)-(4))
サンフランシスコ交響楽団と合唱団((5)-(9))
ヤルト・ファン・ネス(Ms:(6))
【録音】
1996年, ライプツィヒ((1)-(4))
1989年, サンフランシスコ((5)-(9))  [デジタル:セッション]
落ち着いたテンポで大きな響きのうねりによってブラームス像を作り上げたゲ
ヴァントハウスとの演奏。重厚なサウンドとアルト・ラプソディを歌うヤルト・
ファン・ネスの深い艶をもった美声が印象的なサンフランシスコ響との録音を
収録。どちらも、ドイツの民謡性の唄いを基調としているのも特徴でしょう。
珍しい無伴奏合唱作品の録音も貴重です。

4783955 2枚組 ¥1850
ショスタコーヴィチ:
(1)『交響曲第7番ハ長調Op.60「レニングラード」』
(2)『交響曲第8番ハ短調Op.65』
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団((1))
マリインスキー(キーロフ)劇場管弦楽団((2))
【録音】
(1) 2001年9月, ロッテルダム(デジタル:ライヴ)
(2) 1994年9月, オランダ、ハールレム、コンセルトヘボウ(デジタル)
万人に訴えかける説得力を備えたゲルギエフとマリインスキー劇場管弦楽団によ
るショスタコーヴィチ交響曲。「7番」は、建都300年を祝うホームグランド、サ
ンクトペテルブルグに捧げる記念すべき録音。戦争の絶えない現代に、戦争のも
たらす悲劇をあらためて問いかける熱演です。「8番」は、厭世的な観点から冷
静に世界を見据えていた作曲家の様々なメッセージが込められた、第二次大戦中
に作曲された作品です。万人に訴えかける説得力を備えたゲルギエフは、大編成
のマリインスキー劇場管弦楽団を駆使して、様々で多彩な楽想を大きな振幅で表
現し、作品に内在する苦悩や叫びを赤裸々に描き出しています。

4783940 2枚組 ¥1850
ショパン:
(1)『ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.35「葬送」』
(2)『ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58』
(3)『幻想曲ヘ短調Op.49』
(4)『24の前奏曲Op.28』
(5)『子守歌 変ニ長調Op.57』
(6)『ポロネーズ第7番変イ長調Op.61「幻想」』
(7)『夜想曲第17番ロ長調Op.62-1』
(8)『夜想曲第18番ホ長調Op.62-2』
(9)『舟歌 嬰ヘ長調Op.60』
ヴラディーミル・アシュケナージ(P)
【録音】
1976-1980年, ロンドン((1)-(3):ステレオ:セッション)
1992年, スイス((4):デジタル:セッション)
1999年, フィンランド((5)-(9):デジタル:セッション)
ショパンが最も平穏で幸福だった時期に書かれた、有名な葬送行進曲を含む詩情
溢れる「ソナタ第2番」。ソナタの伝統的な形式に捉われない自由な作風ながら
有機的な統一の深まりが窺える、豊かな情感と幻想に満ちた「第3番」。作曲家
の天分を如実に感じさせる「幻想曲」。調性を5度圏の循環で配列したすべての
長調と短調によって、短い楽想が感興の赴くままに展開する、音楽的にも充実
した内容の完成度の高い「24の前奏曲」。近年指揮者としての活動が主体になっ
ているアシュケナージが久しぶりにピアノに向かい、繊細かつ潤い豊かなトーン
でショパンの後期の作品など、アシュケナージの洗練されたピアニズムと多彩な
表現によってショパンの魅力が堪能できます。

4783934 2枚組 ¥1850
ベルリオーズ:
劇的交響曲「ロメオとジュリエット」Op.17,H.79
キャサリン・ロビン(Ms), ジャン=ポール・フシェクール(T), 
ジル・カシマイユ(Bs), 
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク
モンテヴェルディ合唱団
【録音】1995年, ワトフォード(デジタル:セッション)
初演時のオリジナル版と慣用譜のすべてを網羅した画期的録音。現行版を基本と
しながら、第2プロローグ(1995年オリヴァー・ナッセン編曲)と、「ジュリエッ
トの葬送」は原典版を使用。追補としてプロローグ、スケルツァンド、終曲の原
典版と「ジュリエットの葬送」の現行版も収録されています。ピリオド楽器を使
用し、ベルリオーズの意図した古典楽器からさらに改良が加えられる楽器への移
行期の独特な響きが、私たちに衝撃を与えたアルバムです。

4783943
ドビュッシー:
『前奏曲集第1巻』『前奏曲集第2巻』
『組曲「子供の領分」』『レントより遅く』
『夜想曲』『ロマンティックなワルツ』『スラヴ風バラード』
『小さな黒人』『エレジー』『コンクールのための小品』
『マズルカ』『舞曲(スティリー風タランテラ)』
ゾルターン・コチシュ(P)
【録音】1996-1997年, ブダペスト(デジタル:セッション)
ドビュッシーのピアノ曲のエッセンスを集約したアルバム。コチシュは1952年ブ
ダペストに生まれたハンガリーの名手ピアニスト。演奏に際しては、可能な限り
正確なスコアによって検討を重ねています。既成の解釈にとらわれない自在で新
鮮な詩情をたたえながら、鋭利なひらめきに満ちたセンスゆたかなドビュッシー
の名演奏を聴かせてくれます。

4783958 2枚組 ¥1850
ヴィヴァルディ:
協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」Op.4(全12曲)
モニカ・ハジェット(Vn)
クリストファー・ホグウッド(指揮)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
【録音】1986年, ノース・フィンチリー(デジタル:セッション)
曲集名「ラ・ストラヴァガンツァ」は、奇妙、狂態、などの意味を示し、独特な
メロディや付点と優雅なトリル。半音階的な主題や、その後の前古典派様式をと
るものなど、個性的な作品が集められた12曲です。イギリス名バロック・ヴァイ
オリン奏者モニカ・ハジェットの、淀みなく透明で静かな安らぎや美しいハーモ
ニーや、つややかな音色による表情。そして微妙なニュアンスの明暗のコントラ
ストを描きだし、素晴らしいテクニックによってこの作品の素晴らしさを引きだ
しています。

4784254 2枚組 ¥1850
R・シュトラウス:
(1)『交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30』
(2)『交響詩「英雄の生涯」Op.40』
(3)『交響詩「ドン・ファン」Op.20』
(4)『楽劇「ばらの騎士」Op.59より「ワルツ第1&2番」』
(5)『歌劇「カプリッチョ」Op.85より「六重奏曲」』
(6)『メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための)』
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
サンフランシスコ交響楽団((1)(2)(3)(6))
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団((4)(5))
【録音】
1989-1995年サンフランシスコ,((1)(2)(3)(6):デジタル:セッション)
1996年ライプツィヒ((4)(5):デジタル:セッション)
ブロムシュテットは、シュターツカペレ・ドレスデンと1980年代にも録音をし
ていましたが、このDeccaへの録音は、サンフランシスコ交響楽団音楽監督を務
めていた期間に録音したものです。R・シュトラウスの大管弦楽を見事に整理し、
さらにそれを丹念に練り上げています。サンフランシスコ響の現代的な響きと
機能性。美しくスマートながらロマン的重厚さとの対比をとらえ、それを見事
に利用したブロムシュテットの表現力の豊かさが感じられます。

4783946 2枚組 ¥1850
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」HWV.56(全曲)
リン・ドーソン(Sp), ヒラリー・サマーズ(A),
ジョン・マーク・エインズリー(T), アラステア・マイルズ(Bs)
スティーヴン・クレオバリー(指揮)
ブランデンブルク・コンソート(リーダー:ロイ・グッドマン),
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団
【録音】1993年3月, ケンブリッジ・キングズ・カレッジ(デジタル:セッション)
1752年の上演にもとづくドナルド・バロウズ校訂版を使用した録音です。この
1年後に同メンバーによるライヴ録音は別レーベルより発売されていましたが、
Deccaでのスタジオ盤は久々の復活です。本拠地であるキングズ・カレッジの教
会は、1441年にヘンリー6世により建設され、ケンブリッジに建ち並ぶカレッジ
群の中でもっとも美しい建物です。その教会の荘厳なる残響とともに、名曲メサ
イアをお聴きください。

4783952 2枚組 ¥1850
ロコフィエフ:ピアノ協奏曲全集
「ピアノ協奏曲第1番変ニ長調Op.10」
「ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.16」
「ピアノ協奏曲第3番ハ長調Op.26」
「ピアノ協奏曲第4番変ロ長調Op.53(左手のための)」
「ピアノ協奏曲第5番ハ長調Op.55」
アレクサンドル・トラーゼ(P)
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
マリインスキー(キーロフ)劇場管弦楽団
【録音】1995-1997年, ミカエリ・コンサート・ホール ミッケリ,フィンランド
アレクサンドル・トラーゼは、現グルジア・トビリシ生まれ。1978年モスクワ音
楽院を卒業。クライバーン国際コンクール入賞後、モスクワ音楽院での教職につ
きました。1983年、アメリカへ移住し、ニューヨーク・フィル、メトロポリタン
歌劇場管のほか、スカラ座管、バイエルン放送響、N響などの世界の主要オケと
競演。インディアナ大学サウスベンド校教授。2005-06年、NHK教育「スーパー
ピアノレッスン」に講師として出演しました。洗練さだけでなく民族的な音響を
融合させたロシア音楽を得意としています。技巧的でロマンティックで濃厚な盛
り上がり。そして圧倒的な打鍵による音楽は圧巻。それでいて、ノスタルジック
で甘く美しい。ゲルギエフ&キーロフの濃厚なサポートを得て、破壊ギリギリの
個性的な熱演を繰り広げていいます。

4783949 2枚組 ¥1850
モンテヴェルディ:「聖母マリアの夕べの祈り」
(1610年版:アンティフォナ付き)
キャサリン・ボット(Sp), テッサ・ボナー(Sp),
クリストファー・ロブソン(C-T), アンドルー・キング(T),
ジョン・マーク・エインズリー(T),
マイケル・ジョージ(Br), サイモン・グラント(Bs), 他
フィリップ・ピケット(指揮)
ニュー・ロンドン・コンソート
【録音】 1989年5月, ロンドン
録音当時、器楽・声楽とも基本的に各パート1人の画期的な演奏によるものでし
た。従来の「悲しみ」や「祈り」という深淵なる演奏とは異なる解釈となってい
ます。少人数によって多声部で失われていた音のテクスチュアがくっきりと浮き
出し、純粋な美しさが際立っています。当時の慣習により、 一部曲順を変更し
詩篇曲やマニフィカトの前後にアンティフォナ(聖歌)の朗唱を加えています。




<VIRGIN CLASSICS>
VCSW-6024632 2枚組 ¥2650
ヘギー:歌劇「デッドマン・ウォーキング」全2幕
作曲:ジェイク・ヘギー
台本:テレンス・マクナリー
ジョイス・ディドナート(メゾ・ソプラノ)・・・シスター・ヘレン・プレジャン
フレデリカ・フォン・シュターデ(メゾ・ソプラノ)・・・死刑囚ジョゼフの母
フィリップ・カトリップ(バリトン)・・・死刑囚ジョゼフ
ヒューストン・グランド・オペラ&合唱団
ブリリアント・ボックス、44ページ・ブックレット、(独、仏、英語)
ルイジアナ州で死刑囚の精神アドヴァイザーを務めていたシスター・ヘレン・
プレジャンの実話にもとずき1995年に映画化されて話題になったノンフィクショ
ン小説のオペラ化。
グラミー賞を受賞し話題のアメリカ人メゾ・ソプラノ、ディドナートがカトリッ
クのシスター・ヘレン・プレジャンを熱演。メゾ・ソプラノの大御所でこの作品
を最後にオペラの舞台から引退したフレデリカ・フォン・シュターデも参加。
映画版では、主役のスーザン・サランドンがアカデミー主演女優賞、ショーン・
ペンがベルリン国際映画祭の男優賞を受賞、愛と許しと死刑の是非を世に問うた
シリアス・ドラマのオペラ版。



<EMI FRANCE>
CZS-6387542 3枚組 ¥1800
ドビュッシー:ピアノ作品集(限定盤)
CD1 ドビュッシー:
1-12.前奏曲集第1集(全12曲)
13-23.前奏曲集第2集(全12曲)
CD2
1-3.映像第1集(全3曲)
4-6.映像第2集(全3曲)
7.仮面
8.夢
9.アラベスク第1番
10.アラベスク第2番
11-15.練習曲集第2集
16.英雄の子守歌
17-19.ピアノのためにI-III
CD3
1-6.子供の領分 (全6曲)
7-9.版画 (全3曲 )
10-13.ベルガマスク組曲 (全3曲)
14-16.ピアノのために(全3曲)
17.レントより遅く
18-21.4つの前奏曲 第1集(亜麻色の髪の乙女、沈める寺、パックの踊り、
吟遊詩人)
22.練習曲第11番 第2集:組み合わされたアルペッジョのための
演奏:サンソン・フランソワ(ピアノ)
録音:CD1 Paris, Salle Wagram, 1961年7月(24)、1968年4月、5月、7月(1-12)
Monte-Carlo, Salle de l'Alcazar, 1969年5月(13-23)
CD2 Paris Salle Wagram, 1961年7月(17-19)、1968年2月ー4月、6月(4-6)
1970年10月(8-10)、1969年5月他
CD3 Paris, Salle Wagram, ,1961年7月(17-22)、1968年2月10-16)、
1968年4月、5月、7月、10月(1-6)、Monte-Carlo, Salle de l’Alcazar、
1969年5月(7-9)
2010年リマスター音源使用。SACD盤の最新マスターとは異なります。
クラムシェル・ボックス、表記はフランス語のみ。
ドビュッシー生誕150年を記念して、ドビュッシーを得意としたフランスの“ピ
アノの詩人”、サンソン・フランソワのドビュッシー作品の名演を3枚に収録。


VBSW-3030002 3枚組 ¥1050
La folie Russe!(ロシアの熱狂)
CD1
1-5.ボロディン:イーゴリ公-だったん人の踊りI-V
演奏:パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
6.ボロディン:交響詩「中央アジアの草原にて」
演奏:アンドレ・クリュイタンス指揮・フィルハーモニア管弦楽団
リムスキー・コルサコフ:シェエラザード作品35-
7.I.海とシンドバッドの船
8.II.カランダール王子の物語
9.III.王子と王女
10.IV.バグダードの祭り、海、青銅の騎士の立つ岩での難破
演奏:アルミン・ジョルダン指揮・スイス=ロマンド管弦楽団
11.リムスキー=コルサコフ:ロシアの復活祭序曲「輝かしい日曜日」作品36
演奏:アルミン・ジョルダン指揮・スイスーロマンド管弦楽団
12.リムスキー=コルサコフ:サルタン皇帝の物語-熊蜂の飛行
演奏:アンドレ・クリュイタンス指揮・フィルハーモニア管弦楽団
CD2 
1.ムソルグスキー:禿山の一夜(オーケストレーション:リムスキー=コルサコフ)
演奏:チャールズ・マッケラス指揮
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
2.ムソルグスキー:ホヴァンシチーナ序曲
演奏:マリス・ヤンソンス指揮・オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
3.ムソルグスキー:展覧会の絵-キエフの大門
演奏:ミハイル・プレトニョフ(ピアノ)
4.チャイコフスキー:1812年序曲 作品49
演奏:マリス・ヤンソンス指揮・オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
5.チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲-主題
6.-第1変奏
7.-第2変奏
演奏:ヴァレリー・ゲルギエフ指揮・マリインスキー劇場管弦楽団、
ゴーティエ・カピュソン(チェロ)
8.チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ(弦楽四重奏曲第1番)
演奏:スティーヴン・イッサーリス(チェロ)、
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
ヨーロッパ室内管弦楽団
9.チャイコフスキー:「四季」-舟歌 (6月)
演奏:ミハイル・プレトニョフ(ピアノ)
10.チャイコフスキー:白鳥の湖-第2幕 情景
演奏:アンドレ・プレヴィン指揮・ロンドン交響楽団
11.チャイコフスキー:くるみ割り人形-花のワルツ
演奏:パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
12.チャイコフスキー:眠れる森の美女-ワルツ 
演奏:リッカルド・ムーティ指揮・フィラデルフィア管弦楽団
13.チャイコフスキー:交響曲第5番 作品64 -ワルツ
演奏:アンドリュー・リットン指揮・ボーンマス交響楽団
14.チャイコフスキー:交響曲第6番 作品74「悲愴」
-アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ
15.-アダージョ・ラメントーソ
演奏:ミハイル・プレトニョフ指揮・ロシア国立管弦楽団
CD3
1.グリンカ:ルスランとリュドミラ序曲
演奏:ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮・バイエルン歌劇場管弦楽団
2.リャードフ:魔法にかけられた湖
演奏:アントニオ・パッパーノ指揮
ローマ・サンタ・チェチーリア・アカデミー管弦楽団
3.グラズノフ:ライモンダ 作品57 序曲
演奏:パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
4.ラフマニノフ:ヴォカリーズ 作品34-14
演奏:ナタリー・デセイ(ソプラノ)、ミハエル・シェーンヴァント指揮
ベルリン交響楽団
5.ラフマニノフ:前奏曲作品3-2
6.ラフマニノフ:前奏曲作品23-5
演奏:ドミトリ・アレクセーエフ(ピアノ)
7.ラフマニノフ:東洋風舞曲 作品2-2
演奏:トゥルルス・モルク(チェロ)、ジャン=イヴ・ティボーデ(ピアノ)
8.ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番:モデラート
演奏:ジャン=ベルナール・ポミエ(ピアノ)、
ローレンス・フォスター指揮、ハレ管弦楽団
9.プロコフィエフ:ロメオとジュリエット 作品64-騎士たちの踊り
10.プロコフィエフ:3つのオレンジへの恋-行進曲
演奏:パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
11.プロコフィエフ:ピーターと狼(抜粋)
演奏:ミシェル・プラッソン指揮・トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団
12.ストラヴィンスキー:春の祭典-大地礼賛
演奏:ケント・ナガノ指揮・ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
13.ハチャトゥリアン:ガイーヌ-剣の舞
演奏:パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
14.ショスタコーヴィチ:管弦楽組曲 第1番-ワルツ第2番
演奏:パーヴォ・ヤルヴィ指揮・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
マルチパック、表記はフランス語のみ
2012年、フランスのナントで一足早く開催された本場のラ・フォル・ジュルネ
音楽祭のテーマに合わせてコンパイルされ、音楽祭の会場でも販売され好評を博
した3枚組のお得なコンピレーション・アルバム。リムスキー=コルサコフ、ボ
ロディン、ムソルグスキーにチャイコフスキー、グリンカ、グラズノフ、ラフマ
ニノフ、ストラヴィンスキーなどロシアの作曲家たちの名曲を厳選収録!




<OMM>
OMM0081 ¥1650
Philip Glass:Symphony No.9
デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮)
リンツ・ブルックナー管弦楽団
世界初演は2012/1月1日 オーストリア・リンツ。New Yorkではグラス75才の
誕生日記念にて演奏。ブラスとパーカッションからなる3楽章。
リンツ・ブルックナー管弦楽団とはこれまでにグラスの交響曲第6.7.8番を録音
しており、今後も続くと思われる。

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12-03 No.16

2012年03月14日 19時36分02秒 | Weblog
<Radioservis>
CR 0577 ¥1850
カプラーロヴァー:
(1)ピアノ協奏曲ニ短調Op.7
(2)3つの小品Op.9
(3)サンテティエンヌ・デュ・モンの鐘による変奏曲Op.16
(4)ソナタ・アパッショナータOp.6
アリツェ・ライノホヴァー(Pf)、
トマーシュ・ハヌス(指)ボフスラフ・マルティヌー・フィル(1)
[録音:2010年11月、2011年6月/ズリーン芸術の家(ライヴ)]
近年再評価の著しいチェコの女性作曲家ヴィチェスラヴァ・カプラーロヴァ
ー(1915-1940)。25歳の若さで夭折したことは20世紀チェコ音楽界最大の損
失と言えるでしょう。残された25作品はいずれも進歩的で明瞭な個性と天才
性を示していて驚かされます。夫君は日本でも人気の画家アルフォンス・ミュ
シャの息子、さらにあの大物作曲家マルティヌーがその美貌と才能に激しく
恋慕したことなど、話題性満点。ピアノ協奏曲は1935年の作で、カプラーロ
ヴァー最大のピアノ作品かつ、最初のオーケストラ作品でもあります。演奏
時間20分ほどの後期ロマン派作品で、ピアノのパートはヴィルトゥオーゾ風、
管弦楽法もゴージャスで、抒情性と不思議な熱気に満ちた魅力作です。「ソ
ナタ・アパッショナータ」は驚くべき完成度ながら、何と18歳の作。ありき
たりな所が全くなく、20世紀のチェコのピアノソナタの最高傑作のひとつと
言えるべき作品です。20世紀チェコ作品を本領とするピアニストでカプラー
ロヴァーのピアノ曲の研究家でもあるライノホヴァー、説得力あふれる演奏
です。

CR 0464 ¥1850
(1)モーツァルト(ウィルビー補完):
ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ長調K.315f
(2)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調
フランティシェク・ノヴォトニー(Vn)、セルゲイ・ミルシテイン(Pf)
クリストフ・カンペストリーニ(指)ブルノ・フィル
[録音:2008年10月/ブルノ放送スタジオ]
五嶋みどりとエッシェンバッハが録音して話題となったモーツァルトの「ヴァ
イオリンとピアノのための協奏曲」。モーツァルトは1778年、この作品に着
手しながらも、120小節しかスケッチが残されていません。英国の音楽学者
フィリップ・ウィルビーは「ヴァイオリンソナタ ニ長調K.306」のフィナー
レがこの作品のために着想されたのではないかと推理し、それを素材に全曲
を復元しました。モーツァルトそのもののスタイルで、新たな作品を発見し
た幸福感を味わえます。ザハール・ブロンとヴィクトル・トレチャコフ門下
のチェコの俊英ノヴォトニーが、ロシア出身のミルシテインと息の合った共
演を聴かせてくれます。

CR 0581 ¥1850
(1)フランティシェク・クサヴァー・リヒター:フルート協奏曲ホ短調
(2)ベンダ:フルート協奏曲イ長調
(3)シュターミッツ:フルート協奏曲ハ長調
ロマン・ノヴォトニー(Fl)、プラハ室内管
[録音:2010年9、11月/シモン&ジュード教会(プラハ)]
ムラマツ・18goldフルート使用。ロマン・ノヴォトニーは1968年生まれ。チェ
コ・フィルのメンバーで、2000年からはプラハ音楽院教授として後進の指導
にもあたっています。ここに収められた協奏曲の作曲家たちはドイツ人と思
われがちながら、実はチェコ人で、いわばお国ものの演奏を堪能できます。

CR 0478 ¥1550
MONO
スメタナ:
(1)チェコ舞曲集(全2巻14曲)
(2)4つのスケッチOp.4
(3)4つのスケッチOp.5
ヴェラ・ジェプコヴァー(Pf)
[録音:1959年/チェコ放送スタジオ]
スメタナは「わが祖国」などの管弦楽曲やオペラで人気がありますが、彼の
本領はピアノ曲にあったと言ってもよいほどの量と質を示しています。スメ
タナのピアノ音楽復興に尽くしたピアニストがヴェラ・ジェプコヴァー(1910
-1990)。演奏のみならず、未知作品の発見や楽譜校訂など、スメタナに全霊
を傾けました。そのジェプコヴァー伝説のスメタナ演奏が日の目を見ました。
1959年のモノラル録音ですが、演奏の鮮やかさ、説得力はさすがのひと言に
つきます。ピアノ音楽ファン必聴の世にも貴きCDです。

CR 0432 ¥1550
ドヴォルザーク:
(1)交響曲第8番ト長調Op.88
(2)同第9番ホ短調「新世界から」Op.95
ヴラディミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送響
[録音:2000年10月/プラハ放送第1スタジオ]
日本でもお馴染みのヴァーレクが手兵プラハ放響を振ったドヴォ8と新世界。
かつてポニーキャニオン社から出ていたものとは別ソースで、より新しい2000
年録音。さすがお国ものの巧さです。

CR 0578 ¥1550
(1)ヤン・ノヴァーク:無伴奏ヴァイオリンソナタ
(2)ヤナーチェク:ヴァイオリンソナタ
(3)スーク:バラードOp.3b
(4)スメタナ:わが故郷より
(5)コチアン:ユモレスクOp.17
(6)セヴシック(シェフチーク):青い目の少女Op.10
フランティシェク・ノヴォトニー(Vn)、ヴラディミール・ホリー(Pf)
[録音:1994、1998、2000年/チェコ・ブルノ放送ドゥクラ・スタジオ]
弦の国ならではの魅力的なヴァイオリン曲集。ヤナーチェクやスメタナの作
品は録音がありますが、他は珍しく貴重なものばかり。教則本で名高いセヴ
シックと、往年の名ヴァイオリニスト、コチアンの曲はお宝発見的な秘曲と
申せましょう。ザハール・ブロンとヴィクトル・トレチャコフ門下のチェコ
の俊英ノヴォトニー、美演です。

CR 0298 ¥1550
ヤナーチェク:
(1)霧のなかで
(2)ピアノソナタ「1905年10月1日」
(3)草陰の小径にて(全15曲)
(4)ズデンカ変奏曲
(5)思い出
ヤン・イラスキー(Pf。1876年製エアバー)
[録音:2004年7月/ヤナーチェク博物館]
ヤナーチェク遺愛の1876年製エアバー・ピアノを用いて、そのほぼ全ピアノ
曲を録音した好企画。録音場所は現在ヤナーチェク博物館となっているヤナ
ーチェク邸。非常に柔らかみと温かみのある音色で、「草陰の小径にて」な
ど気絶しそうな美しさです。演奏のイラスキーは1973年生まれ。バッハやベ
ートーヴェンも定評ありますが、何と言ってもヤナーチェクのスペシャリス
トで、他の追随を許さぬ境地を見せてくれます。作品、演奏者、楽器の三拍
子揃った決定盤と申せましょう。

CR 0190 ¥1550
(1)ヤン・ザフ(1699-1773):テ・デウム
(2)同:荘厳レクイエム
(3)コジェルフ(1738-1814):小荘厳ミサ曲
ナジェジダ・ペトレンコ(Sop)、イヴォナ・シュカヴァーロヴァー(A)、
ヴラディミール・ドレジャル(Ten)、
イジー・カレンドフスキー(Bs)、
パヴェル・キューン(指)
プラハ室内管、合唱団
チェコ古典派のふたりの作曲家ヤン・ザフ(1699-1773)とヤン・アントニーン
・コジェルフ(1738-1814)の宗教曲集。バロック的要素の濃いザフとロマン派
の萌芽が見られるコジェルフの特徴の違いも興味津々ながら、プラハ室内合
唱団の表現力の深さと美しさに酔わされます。

CR 0572 2枚組 ¥1980
ライヒャ(レイハ):
(1)交響曲変ホ長調Op.41(1797)
(2)同ハ短調(1808以前)
(3)同ヘ短調(1808以前)
(4)同ト長調(1808)
オンドジェイ・クカル(指)
プラハ放送響
[録音:2010年3、11月、2011年5月/ドモヴィナ・スタジオ(プラハ)]
管楽アンサンブルの世界では有名なライヒャはフランスで活躍したものの、
出身はチェコ。作品数は膨大で、オーケストラ曲も残しています。そのなか
から交響曲4篇をここに収録していますが、いずれも演奏に30分を要する大作
ばかりで、ハイドン、モーツァルトよりはベートーヴェンの世界への近似が
感じらる充実した内容に驚かされます。ハ短調交響曲のオルガンを思わせる
荘厳な音色もユニーク。交響曲ファン必聴の隠れた名作と申せましょう。

CR 0465 2枚組 ¥1980
フェルステル:歌劇「デボラ」(全3幕)
代官:エドゥアルト・ハケン(Bs),
その息子ヨセフ:テオドル・シュルバル(Br)、司祭:カレル・カラシュ(Br)、
その養女ハナ:ヤロスラヴァ・ヴィマザロヴァー(Sop)、
デボラ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(Sop)、
老ユダヤ女:ヴェラ・クリロヴァー(C-A)、カレル・ナーグル(Org)、
フランティシェク・ディク(指)
チェコ放送響、合唱団
チェコ語歌唱 
[録音:1959年8-9月/チェコ放送スタジオ1(プラハ)]
ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステル(1859-1951)は長くハンブルクに住み、音
楽評論家として活躍しました。マーラーの擁護者として知られますが、自身
の作風はドヴォルザークの伝統を引き継ぐ国民楽派風のもので、シューマン
やブラームスの影響も感じられます。代表作の歌劇「デボラ」待望の全曲登
場。とは言っても最新録音ではなく、1959年、フェルステル生誕100年を記念
して行われたモノラルの歴史的名演。内容はチェコの村を舞台にユダヤ娘デ
ボラと、キリスト教徒の村人たちとの間の相互偏見と、それを克服しようと
する努力を描いています。フェルステルの音楽は雄弁で、物語の推移を見事
に示していて聴き応え満点です。オペラ・ファン必聴の1枚。




<Praga Digitals>
PRDDSD 250293(SACD-Hybrid) ¥2780
(1)ベートーヴェン:
モーツァルトの「魔笛」の「恋を知る男たちは」による変奏曲WoO.46
(2)同:モーツァルトの「魔笛」の「娘か女か」による変奏曲Op.66
(3)イジー・ゲムロト:
ルートヴィヒの挨拶(ベートーヴェンの主題による変奏曲)(2009)
(4)同:ドヴォルザークの主題による変奏曲(2011)
(5)マルティヌー:スロヴァキア民謡による変奏曲
(6)同:ロッシーニの主題による変奏曲
ジェレミー・フィンドレイ(Vc)、ペール・ルンドベリ(Pf)
[2011年8、10月/聖ヴァヴィジェニネツ教会(プラハ)]
チェロとピアノのための古今の変奏曲を集めたアルバム。タイトルはRococo
Cello Variationsですが、チャイコフスキーの同名作品は収録されていませ
ん。現代チェコの作曲家イジー・ゲムロト(1957-)の「ルートヴィヒの挨拶」
はベートーヴェンの「ヴァイオリンソナタ第1番」のロンド主題に基づく変奏
曲。ジャズ風の変奏があるのも今風。「ドヴォルザークの主題による変奏曲」
はドヴォルザークの「チェロ協奏曲イ長調」の主題に基づくもので、ドヴォ
ルザークの作風模倣が興味津々。ジェレミー・フィンドレイはトロント出身
で、かのノリントンも絶賛する若手。世界中でひっぱりだこの、今後人気者
となりそうな逸材です。




<Aurora>
ACD 5048 ¥2280
(1)オルヤン・マトレ(1979-):管弦楽のための4つのミニアチュア(2005)
(2)エヴァン・ガードナー(1978-):ライツ・アウト(2006)
(3)ヨルゲン・カールストレム(1981-):トリスタンフィルターII(2003)
(4)ヤン・エリク・ミカルセン(1979-):悪鬼と月(2004)
ロルフ・グプタ(指)ノルウェー放送管弦楽団
2012年度武満徹作曲賞に3位受賞したヤン・エリク・ミカルセン作品に注目。
ノルウェー作曲界新世代の水準の高さを、実感させてくれます。




<audite>
AU 92663(SACD-Hybrid) ¥2300
J.S.バッハ(1685-1750)-ウィリアム・トーマス・ベスト(1826-1897)編:
シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より)BWV1004/5
コラール「最愛のイエスよ、我らここに集いて」BWV731
キルンベルガー・コラールより「主イエス・キリスト、我らを顧みたまえ」
BWV709
コラール「わが心の切なる願い」BWV727
前奏曲とフーガ ホ短調 BWV533
パッサカリア ハ短調 BWV582
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
オルガン小曲集より「主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ」BWV617
シューブラーコラールより「わが魂は主をたたう」BWV648
オルガン小曲集より「天にましますわれらの父よ」BWV636
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564
カルステン・ヴィーブッシュ
(org;クライス社制作オルガン(1850年製1966/2010修復))
録音:2011年5月5,6日、カールスルーエ教会
ドイツauditeの社主でプロデューサー&エンジニア、ルトガー・ベッケンホー
フ氏が満を持して送りだす、オルガン録音最新盤は、イギリスのオルガニス
トであったウィリアム・トーマス・ベスト(1826-1897)編曲によるシャコンヌ
を含むバッハオルガン傑作集です。シャコンヌ以外、通常オルガンで演奏さ
れる作品収録されていますが、ここに収録されている演奏では、テンポ、ア
ーティキュレーション、オルガンの音色を選ぶレジストレーションなど全て
ウィリアム・トーマス・ベストによる校訂の楽譜を使用しております。バッ
ハのオルガン曲は壮麗ですが、ベスト校訂版で聴くと、例えば名曲トッカー
タとフーガ ニ短調ではさらにドラマティックに、コラールではより美しく
教会に響き渡ります。オルガンを演奏しているカルステン・ヴィーブッシュ
は南西ドイツの教会音楽を主なレパートリーとし、この録音でも使用してい
るカールスルーエ教会にてオルガン・リサイタル・シリーズ続けております。
当オルガンを知り尽くしたヴィーブッシュだからこその演奏で複雑な組み合
わせをもつオルガンをコントロールし、ベストが思い描いていた音楽を見事
に再現しております。




<VDE GALLO>
GALLO 1379 ¥1880
ヴィンセンツォ・ペトラーリ(1832-1889):6つのグロリア
ギ・ボヴェ(1942-):ミサ・ディ・パスクーア
カルロ・フマガリ(1822-1907):
オルガンのためのミサ・ソレンネ
(ヴェルディ:「アイーダ」「トラヴィアータ」「シチリア島の夕べ」の場面
より)
ギ・ボヴェ(org)
録音:2010年6月9,10日、ティチーノ 聖ピエトロ教会
名手ギ・ボヴェの最新録音はボヴェの自作を含むオルガン作品集です。ボヴェ
は幅広いレパートリーをもち今もなお積極的な演奏活動をしております。日
本では東京オペラシティコンサートホールのオルガンの監修(1997年)を務め、
こけら落としの演奏会は話題となりました。このアルバムに収録しているカ
ルロ・フマガリ作曲のオルガンのためのミサ・ソレンネはヴェルディ作曲の
オペラ「アイーダ」「トラヴィアータ」「シチリア島の夕べ」の美しい場面
をモティーフにした作品で、オルガンの特性にあった非常に華やかな演奏が
印象的です。またボヴェ自身の作品「ミサ・ディ・パスクーア」ではオルガ
ニストの感性で描かれた6つのパートに分かれた素晴らしい作品です。




<Profil>
PH 10050 ¥2180
モーツァルト:
協奏交響曲イ長調K. Anh. 104( 320e) ☆
レチタティーヴォとアリア「うつくしい恋人よ、さようなら…とどまれ、
いとしき人よ」K. 528 ※
アリア「心配しないで愛する人よ」K. 505 #※
プロ・アルテ弦楽三重奏団[豊田耕児(Vn)、ステーファノ・パッサージョ(Va)、
ゲオルク・ドンデラー(Vc)]☆
ディーター・クレッカー(Cl)#
ゲルティ・ツォイマー=ペール(S)※
クラウス・テンシュテット(指揮) 
ベルリン・ドイツ交響楽団(ベルリン放送交響楽団)
録音:1974年9月11日(ベルリンRIAS収録)
ハイドン:交響曲第64番イ長調Hob. I-64
クラウス・テンシュテット(指揮)
バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)
録音:1976年8月20日ハンス・ロスバウト・スタジオ(SWR収録)
1970年代の半ば、西側に出て注目を集め始めたころのテンシュテットが、当
時のベルリン放送響と南西ドイツ放送響に客演した際の貴重なライヴ音源が
ProfilよりCD化されます。モーツァルトとハイドンからなる収録曲はすべて、
これまで正規の商業録音では聴くことの出来なかったもので、得意としてい
たマーラーに典型的な落差の激しい表現とは打って変わって、持ち味の思い
きりの良さのなかにも意外なほど端正な音楽運びが印象的で、注目の内容と
いえるでしょう。
「時の移ろい」というニックネームで呼ばれることもあるハイドンの交響曲
第64番は、いわゆる「シュトルム・ウント・ドランク」時代の作品で、ラル
ゴのミステリアスな進行や、おだやかなフィナーレとみせかけて、突如、荒々
しく攻撃的なフレーズや、コントラスト鮮やかに短調に切り替わる場面が現
れたりと、20分ほどの演奏時間のなかに多様な仕掛けが施されています。
この作品はテンシュテットが好んで取り上げていたナンバーのようで、1970
年代後半にキール歌劇場管、ボストン響、ドレスデン・フィルなどとも演奏
していて、あたかもギュンター・ヴァントにおける第76番の例を思わせます。
ちなみに、南西ドイツ放送響を指揮したマーラーの第4交響曲(PH05039)との
カップリングで、当日演奏されていたのもこの曲でした。




<KII>
KKC 2047/48 2枚組 ¥2580
STEREO
モーツァルト:
CD1
(1)ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
(2)ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491
CD2
(1)ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
(2)ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595
ワルター・クリーン(Pf)
ホルスト・シュタイン(20、24、23番)、若杉弘(27番)(指) NHK交響楽団
[1980年2月9日/東京文化会館(20番)、83年3月2日(24番)、
77年12月9日(23番)、89年12月1日(27番)/NHKホール]
ウィーンならではの優雅なピアニズムを日本に伝えてくれた名手ワルター・
クリーン(1928-1991)。彼がNHK交響楽団と共演したモーツァルトの協奏曲が
蘇ります。水晶のようにクリアなタッチと清潔な音楽性はモーツァルトにぴ
ったりなうえ、ホルスト・シュタインがまた絶妙な伴奏を施しています。ピ
アノ協奏曲第27番では、歌曲「春へのあこがれ」をモチーフにしたカデンツァ
も披露していて、当時非常な話題となりました。

KKC 2049/50 2枚組 ¥2580
STEREO
CD1
(1)ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95 《新世界より》
(2)リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲Op.34
(3)エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番イ長調Op.11の1
CD2
(1)チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調Op.36
(2)アルヴェーン:スウェーデン狂詩曲第1番Op.19 《夏至の徹夜祭》
(3)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第1番ハ長調Op.46
コンスタンティン・シルヴェストリ(指)
NHK交響楽団
[1964年4月5日(CD1(1)(2))、3月21日(CD1(3))、5月2日(CD2)/東京文化会館]
ルーマニア出身の巨匠コンスタンティン・シルヴェストリ(1913-1969)は1964
年にNHK交響楽団と共演していますが、その伝説の演奏が日の目を見ました
彼得意の民族色豊かな作品が並べられていますが、期待通りの爆演。物凄い
推進力とエネルギーでラプソディックな絵巻物が描かれています。定評高い
ドヴォルザークの「新世界」も非常に感動的な演奏となっています。

KKC 2051/52 2枚組 ¥2580
STEREO
CD1
(1)スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲
(2)ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95 《新世界より》
CD2
(1)ヤナーチェク:シンフォニエッタ
(2)同:タラス・ブーリバ
(3)ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調Op.21
ヴァーツラフ・ノイマン(指)NHK交響楽団
[収録:1978年12月1日(CD1)、12月7日(CD2)/NHKホール]
日本にもたびたび客演しておなじみのチェコの巨匠ヴァーツラフ・ノイマン。
1978年の公演では母国を代表するスメタナ、ドヴォルザーク、ヤナーチェクを
採り上げ、NHK交響楽団から濃厚なボヘミア色を引き出しています。特に十八
番の「新世界交響曲」は格別で、しみじみとした味わいは感動的です。珍しい
のがベートーヴェンの交響曲第1番。ノイマン節のユニークな世界に浸れます。

KKC 2053/55 3枚組 ¥3650
STEREO
ベートーヴェン:
CD1
交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
CD2
(1)交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
(2)交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」
CD3
交響曲第7番イ長調Op.92
ホルスト・シュタイン(指)
NHK交響楽団
[1985年11月6日/NHKホール(CD1)、92年4月26日(CD2)/サントリーホール、
89年2月3日/NHKホール(CD3)]
NHK交響楽団と最も縁の深い指揮者のひとりホルスト・シュタイン。ワーグナ
ーやブラームスをはじめ、幅広いレパートリーを聴かせてくれましたが、ベ
ートーヴェンの交響曲の名演ぶりが今日でも語り草となっており、発売を希
望される声の多さに今回4曲をラインナップしました。これが予想以上の凄さ
で、さすがドイツ本流のシュタインならではの重厚さと迫力、息つく暇もな
く全曲を聴き通させてしまう充実ぶり。数あるシュタインの録音中でも白眉
と申せましょう。

KKC 2058/59 2枚組 ¥2580
STEREO
CD1
(1)モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467
(2)同:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482
CD2
(1)ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調Op.47
(2)同:バレエ音楽「黄金時代」-ポルカ
ウラディーミル・アシュケナージ(Pfと指)
NHK交響楽団
[1975年5月26日/東京文化会館(CD1)、2004年7月10日/ブルージュ、
コンセルトヘボウ(CD2)]
アシュケナージ、ピアニストとNHK交響楽団首席指揮者両方の顔を見ることが
出来るアルバム。ピアノ協奏曲は、当時38歳のアシュケナージが弾き振りし
たもので、若きアシュケナージならではの輝かしいモーツァルトを聴くこと
ができます。ショスタコーヴィチの交響曲第5番は、NHK交響楽団が2004年7月
に行ったベルギー、ブリュッセルでの公演で、非常な熱演のうえ、当地の聴
衆の反応も興味津々。貴重な記録の復活です。

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12-03 No.15

2012年03月14日 19時35分46秒 | Weblog
<INTEGRAL>
INTEG 221342 ¥2080
(1)グリンカ:ソナタ(未完)(原曲:ヴィオラ・ソナタ) 
L.ミルデ:(2)ロマンツェ (3)アンダンテ 
E.ブルドー:(4)プルミエ・ソロ (5)ドゥジエーム・ソロ 
(6)エルガー:ロマンス (7)サン=サーンス:ファゴット・ソナタ op.168 
ピエルネ:(8)演奏会用独奏曲 op.35 (9)演奏会用前奏曲 
(10)デュティユー:サラバンドとコルテージュ
ジャン=ミシェル・アルエ(バソン)、ベルナール・ボエット(Pf)
フランスを中心に活動するバソンの名手ジャン=ミシェル・アルエによるファ
ゴットとピアノのための作品集。バソンによる演奏のみを収録したCDがリリー
スされることは数少なく、まさにファン待望の希少なアルバムといえましょ
う!1840年-1940年に活躍したヨーロッパ各地を代表する音楽家の珠玉の小品
が集められています。ルートヴィッヒ・ミルデ(1849-1913)はファゴットのた
めの作品を多く残したことで知られ、彼が作曲した「25のエチュード」は今
もなおファゴット奏者たちに愛用されています。他にもブルドーのプルミエ・
ソロ、エルガーのロマンス、サン=サーンスのソナタなど、ファゴットのた
めに書かれた作品として代表的な名曲の数々を収録。本CDの収録にあたり、
ジャン=ミシェル・アルエは老舗の管楽器メーカ、ビュッフェ・クランポン
のバソンを使用。全体的に情感あふれる美しい旋律に満ちた作品を収録し、
バソン特有の薫り高い音色をたっぷりと堪能できる1枚となっています!

TRI 331166 ¥2080
(1)J.S.バッハ:トッカータ ハ短調 BWV.911 
(2)モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第13番 変ロ長調 K.333 
(3)J.ガンツァー:ファンタジー84 
(4)L.ベリオ:セクエンツァ第13「シャンソン」 
(5)グバイドゥーリナ:「深き淵より」
フィリップ・ブーロワ(アコーディオン)
録音:2011年3月
演劇、ダンス、クラシック音楽と多方面で活躍しているフランス人アコーディ
オン奏者フィリップ・ブーロワが、アコーディオンの多彩な魅力に迫る新譜
をリリース!18世紀のクラヴィア作品からの編曲と、現代音楽作品を組み合
わせた意欲的なプログラムとなっています。バッハのトッカータはオルガン
を思わせる厚い響き、モーツァルトのピアノ・ソナタではアコーディオンな
らではの温もりあふれる音色を堪能できます。アコーディオンならではの息
の長いフレーズ感と艶やかなハーモニーは絶品です。後半にはアコーディオ
ン作品として注目される現代作品3曲を収録。前半の雰囲気とは全く異なる無
機質な響きとブーロワの超絶技巧に圧倒されます。日本でも注目されるロシア
の現代作曲家グバイドゥーリナの作品など、現代音楽ファンにとっても興味
深い収録内容となっています!

TRI 331176 ¥2080
フランソワ・ニコラ(1947-):
(1)ピアノのためのトッカータ(2002) (2)トリオ「変容」(1997)
(3)ピアノのためのソナタ(2003) (4)複雑な無限(1995)
フローレンス・ミレー(Pf)、ジャン=マリー・コンケ(Vn)、
アラン・ダミアン(Cl)
録音:2007年12月18-19日、イヴリー・シュル・セーヌ(フランス)
1947年生まれのフランス人作曲家フランソワ・ニコラ。1980年代以前は主に
ジャズ分野で活動していましたが、カーゲルやL.ベリオらとの出会いをきっ
かけに現代音楽の分野へ活動の幅を広げます。1990年代からIRCAM(フランス
国立音響音楽研究所)で研究を始め、本格的に作曲活動を開始。現在はフラン
スを中心に音楽理論家兼作曲家として注目される存在です。ニコラの音楽を
一言で表現するならば、断片の連続とでもいえましょうか。ぱちぱちと泡が
爆ぜるような短い旋律の断片が複雑に絡み合い、途切れることなく続いてい
きます。幾何学的で無機質な曲調の中にもどこか詩的な響きを内包する独特
の魅力にあふれた作風です。本CDでは彼の初期の作品と、近年の作品を交互
に収録。ニコラの音楽世界の根幹にせまる希少なCDです。
フローレンス・ミレーは、H.デュティユーやE.カーターなど数多くの著名な
作曲家たちと共に活動し、ヨーロッパだけでなくアメリカや日本でも活躍す
るピアニスト。1992年-2000年まではブーレーズ、ロバートソンが率いるアン
サンブル・アンテルコンテンポランのメンバーとしても活躍していました。
現代音楽界の第一線に活躍するミレーが、同じく現代音楽に造詣深いコンケ、
ダミアンらと共に研ぎ澄まされたアンサンブルを聴かせてくれます。

INTEG 221187 ¥2080
(1)モーツァルト(編:ラット):きらきら星変奏曲 K.265 
(2)フォーネイロン:逃走 (3)マントヴァーニ:モワ・ジュ 
(3)ドゥーテジェ:サックスとパーカッションのためのデュオ 
(4)フォーネイロン:理由 (5)アルシーナ:テーメン 
(6)フォーネイロン:出発 (7)アルシーナ:影 (8)フォーネイロン:帰宅 
(9)ジャクノ(編:ラット):レクタングル
ヴァシレヴァ・セラフィモヴァ(Perc.)
パーカッション界期待の若手実力派セラフィモヴァが、待望のファーストCD
をリリース!マリンバの名手として知られる彼女ですが、本CDではマリンバ、
ヴィブラフォン、太鼓、シンバルなど数多のパーカッションを華麗に使いこ
なしています。注目はモーツァルトの「きらきら星変奏曲」!グランドピア
ノの弦上にゴムや金属などを置いたピアノ(プリペアド・ピアノ)とパーカッ
ションのために編曲された、強烈に個性的な作品です!誰もが知る名曲だけ
に、インパクトも絶大。オルゴールのような金属音から打楽器のような雑音
混じりの音色まで愉快な響きを持つプリペアド・ピアノとマリンバとのアン
サンブルは必聴の面白さ!1980年代フランス・ポップ界を風靡したジャクノ
の代表作「レクタングル」では、ジャクノ独特の抑揚感ある作風がパーカ
ションによって生き生きと表現されています。これら愉快な曲調だけでなく、
アルシーナやマントヴァーニなど現代音楽界に注目される作品も数多く収録。
セラフィモヴァの力強くも繊細な超絶技巧の連続に圧倒されます。
ヴァシレヴァ・セラフィモヴァは1985年ブルガリア生まれのパーカッション
奏者。最年少のソリストとして数々のコンサートで華々しいデビューを飾っ
た後、2008年にはシュツットガルト世界マリンバ・コンクールで最優秀賞を
受賞。J.S.バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、常にパーカ
ッションの表現の限界に挑戦し続ける意欲的な活動を行っています。現在は
フランスを中心にヨーロッパ各地で活躍しており、今後注目必至のアーティ
ストといえましょう!




<Profil>
PH 12008 3枚組 ¥2300
J.S.バッハ:マタイ受難曲BWV 244
エルンスト・ヘフリガー(T 福音史家)
キート・エンゲン(Bs イエス)
イルムガルト・ゼーフリート(S)
アントニー・ファーベルク(S)
ヘルタ・テッパー(A)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)
マックス・プレープストル(Bs)
エッケハルト・ティーツェ、ヘトヴィヒ・ビルグラム(Org)
ミュンヘン少年合唱団
ミュンヘン・バッハ合唱団
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
カール・リヒター(指揮)
録音:1958年6月-8月ミュンヘン、ヘルクレスザール(セッション・ステレオ)
[DGG音源]
マスタリング:2012年ホルガー・ジードラー(ths-studio)
「バッハの権威」カール・リヒターが遺した不朽の名盤「1958年録音のマタイ
受難曲」が、2012年の最新マスタリングでProfilより登場。
いくつかあるリヒターが指揮した「マタイ受難曲」のなかでも、とりわけ1958
年盤は、バッハの音楽に全身全霊を捧げたリヒターの求道者にも似た表現意欲
と、その意図を十全に汲み取るソリスト、アンサンブルとが生み出す厳しくも
共感にあふれた造形がスタイル・時代を超越し、マタイ演奏のひとつの頂点を
築いた内容として普遍的な魅力を湛えたものです。
Profilの社主ギュンター・ヘンスラー氏によれば、「ホルガー・ジードラー
によるマスタリングの仕上がりも申し分ない」とのことですので、その出来
ばえに期待したいところです。
ブックレットには独語によるトラックと独語歌詞のみ掲載。




<BIS>
BIS SA 1877(SACD-Hybrid) ¥2500
グリーグ:弦楽オーケストラのための作品集
(1)弦楽四重奏曲第1番ト短調Op.27(トニェッティ編)
(2)2つの悲しき旋律Op.34
(3)恋愛詩Op.43の5(トニェッティ編)
(4)ホルベア組曲Op.40
リチャード・トニェッティ(Vn、指)オーストラリア室内管弦楽団
[録音:2010年10月/ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)]
グリーグ自身の楽器はピアノでしたが、ノルウェーの民俗弦楽器ハルダンゲ
ル・フィドルを聴きながら育った彼の音楽は非常に弦楽器的で、弦楽オーケ
ストラの豊麗な響きで奏されると、痺れるほど魅力的な世界となります。水
晶のようにひんやりと透明でありながら、暖かな優しさにも満ちた、涙を誘
う魔術と効果音楽と申せましょう。昨年初来日して聴衆の度肝を抜く完璧な
アンサンブルを示したオーストラリア室内管、トニェッティの独奏とともに
弦楽合奏の美しさを満喫させてくれます。

BIS SA 1896(SACD-Hybrid) ¥2500
ドヴォルザーク:
(1)交響曲第7番ニ短調Op.70
(2)序曲「オセロ」Op.93
(3)交響詩「野鳩」Op.110
クラウス・ペーター・フロール(指)
マレーシア・フィル
[録音:2010年9月(2)(3)、2011年7月(1)/
デワン・フィルハーモニク・ペトロナス・ホール(クアラルンプール
(マレーシア)]
爆演で評判のマレーシア・フィル、期待の新譜はドヴォルザーク。名作の交
響曲第7番もスケールの大きさ、熱気が強烈。また、夫殺しの若妻がハトの鳴
き声で狂乱していく様を描いた「野鳩」も不気味さ満点で、聴き手を離しま
せん。

BIS SA 1965(SACD-Hybrid) ¥2500
カメレオン-チューバとファンファーレ・バンドの音楽
(1)オイスタイン・ボーズヴィーク:Did You Do?
(2)アンナ・ボーズヴィーク:バラの思い出
(3)ロバート・ジャガー:チューバと吹奏楽のための協奏曲
(4)ロブ・ホールハイス:チューバとファンファーレ・バンドのための協奏曲
(5)パット・メセニー&ライル・メイズ(ファー編):ミヌアノ
(6)モーリス・ハマーズ:カメレオン
(7)ロイ・ニューサム:舞踏場のベース
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub、ディジリドゥ)、
ティーメン・ボトマ(指)オランダ王立陸軍軍楽隊
[録音:2010年11、12月/ヴァン・ブレデローデ・バラックス(オランダ)]
チューバの怪人オイスタイン・ボーズヴィーク、今回はウィンド・オーケス
トラをバックに超人的テクニックの連続。自作「Did You Do?」では、オース
トラリアのアボリジニの民俗楽器ディジリドゥも見事に演奏しています。タ
イトルは「ディド・ユー・ドウ」→「ディジュードゥ」→「ディジリドゥ」
とつながる加齢臭漂的駄洒落ながら、エンターテイメント性あふれる超オモ
シロ作品。愛妻アンナ・ボーズヴィークが彼に捧げた「バラの思い出」も素
敵な作品で、さらにジャズのスタンダード、パット・メセニーの「ミヌアノ」
までオシャレの極み。チューバがかくも甘い音を出すとは驚きです。ハマー
ズの「カメレオン」では七変化するチューバの音色と性格を楽しめます。

BIS 1737 ¥2380
スイスのチェロ協奏曲
(1)フランク・マルタン:チェロ協奏曲(1966)
(2)オネゲル:チェロ協奏曲(1929)
(3)シェック:チェロ協奏曲Op.61(1947)
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
トゥオマス・ハンニカイネン(指)
マルメ交響楽団
[録音:2006年1月(3)、2007年6月(1)(2)/マルメ・コンサートホール
(スウェーデン)]
スイスの名手クリスチャン・ポルテラが2007-8年にリリースした3枚のデイス
ク(BIS-1637, BIS-1617, BIS-1597)から、マルタン、オネゲル、シェックと
いう母国の偉大な作曲家3名のチェロ協奏曲を集めて編み直したアルバム。い
ずれもあまり聴く機会のない作品なだけに貴重。鮮烈な演奏が光ります。

BIS 1764 ¥2380
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.24
(1)ソナタ ニ長調Wq62/3(H22) (2)ソナタ ニ短調Wq62/4(H38) 
(3)ソナタ ホ長調Wq62/5(H39) (4)ソナタ ロ短調Wq65/13(H32.5)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
[録音:2011年2月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン。ベルギー)]
シュパーニのC.P.E.バッハ・シリーズ24弾。今回は1740年代前半、C.P.Eが20
代後半の3篇を集めています。これらはいずれも規模が大きく、刺激的で鮮や
かな色彩に満ちた力作ばかり。シュパーニのクラヴィコードが光ります。




<INTEGRAL>
INTEG 221181 ¥2380
(1)ドホナーニ:チェロソナタOp.8
(2)コダーイ:無伴奏チェロソナタ Op.8
(3)同:チェロソナタOp.4
ラファエル・ピドゥー(Vc)、エマニュエル・シュトロッセ(Pf)
[録音:2010年9月]
トリオ・ワンダラーやロトの手兵オーケストラ「レ・シエクル」のチェロ奏
者としても活躍するラファエル・ピドゥー。彼がフォル・ジュルネ音楽祭で
もお馴染みの名ピアニスト、エマニュエル・シュトロッセと近代ハンガリー
のチェロソナタに取組みました。厳しい精神性にあふれたコダーイの無伴奏
ソナタはさすがに名作。ピアノ伴奏付きの2篇は柔和で親しみやすく、両作曲
家の旋律美を堪能できます。

INTEG 221176 ¥2380
パスカル・ザヴァロ:
(1)チェロ協奏曲(2007)
(2)電車男【1.電車内で/2.インターネット/3.出会い】
-ピアノ三重奏のための(2009)
(3)アリア(2001)
(4)喜び(2003)
アンリ・ドマルケット(Vc)、エリザベート・グラブ(Vn)(2)、
ヴァーン・マルディロシアン(Pf)(3)、
ファイサル・カルイ(指)ベアルン地方ポー管弦楽団
[録音:2007年2月、3月、2009年4月、2010年11月(ライヴ)]
パスカル・ザヴァロ(1959-)はフランスの作曲家兼打楽器奏者。少年時代より
ロック・バンドでドラムスを担当してきただけに、非クラシック的な激しい
ビート感とポップな感覚が独特です。フランスではマンガをはじめとする日
本文化が若者の心をとらえているとのことですが、ここではあの「電車男」
を音楽化。タイトルもずばり「Densha Otoko」で、主人公が美女エルメスを
見染め、恋が成就するまでを描いています。日本のオタク文化恐るべしと申
せましょう。フォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染みの美系チェリスト、アン
リ・ドマルケットがノリの良さを見せてくれます。




<SUPRAPHON>
=グレート・チェコ・コンダクターズ=
SU 4080 2枚組 ¥2580
ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 Op.88、ピアノ協奏曲 ト短調 Op.33
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 変ホ長調 Op.70
マルチヌー:交響曲第4番、リディツェへの追悼
ドビアーシュ:「スターリングラード」
ラファエル・クーベリック(指)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ルドルフ・フィルクスニー(P)ズデニェク・オタヴァ(Br)
ティポグラフィア男声合唱団
録音:1944年11月30日(ドヴォルザーク交響曲),
1946年6月4日(ドヴォルザーク協奏曲),
1945年12月13日(ショスタコーヴィチ),
1948年6月10日(マルティヌー交響曲),
1946年3月14-15日(リディツェへの追悼),1945年11月7日(ドビアーシュ)
20世紀を代表する偉大な指揮者の一人、ラファエル・クーベリック(1914-1996)
は、チェコ出身で、1941年から1948年までチェコ・フィルハーモニー管弦楽
団の首席指揮者を務めたものの、チェコスロヴァキアの共産化に反発して亡
命、チェコ民主化後の1990年まで祖国を離れていたことはよく知られていま
す。このCDには、クーベリックがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席
指揮者の地位にあった頃の貴重な音源が収録されています。ドヴォルザーク
の交響曲第8番はまだ第二次世界大戦が終結する前の録音。ピアノ協奏曲で
は、第二次世界大戦中にチェコを追われ米国に帰化した名ピアニスト、ルド
ルフ・フィルクスニー(1912-1994)が第1回のプラハの春音楽祭に参加するた
めに帰国した演奏。ショスタコーヴィチの交響曲第9番は、1945年11月3日に
レニングラードで初演されてからたったの40日後の演奏で、おそらくこの曲
の初録音。マルチヌーの交響曲第4番とリディツェ村への追悼は、いずれもマ
ルチヌーが第二次世界大戦を避けて米国に移住していた時期の作品。リディ
ツェへの追悼は、ナチによって見せしめ的に全滅させられたチェコの小村リ
ディツェ(ナチはこの件を広く宣伝した)を追悼する作品。ヴァーツラフ・ド
ビアーシュ(1909-1978)は、20世紀半ばのチェコの重要な作曲家の一人。「ス
ターリングラード」は、バリトン独唱と男声合唱のためのカンタータ。これ
は世界初演の際の録音。クーベリックは若い頃から完成度の高い演奏をなし
ていたことで知られており、ここでもいずれも単に若々しい演奏に留まらな
い、極めて立派なものです。
ブックレットには若きクーベリックの貴重な写真も多数掲載されています。




<DISQUIET>
オランダを代表する現代作曲家ミシェル・ファン・デル・アーが2010年に設
立したレーベル、DISQUIETの取り扱いを開始いたします!音楽、演劇、映像
と多方面に活躍するファン・デル・アー自身の作品を中心に、前衛音楽を発
信しているレーベルです。

DQM 01 ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(*1970):
(1)スペース・オブ・ブランク(2007) (2)マスク(2006) 
(3)インプリント(2005)
(1)クリスティアンヌ・ストーティン(Ms)、
エト・スパンヤールト(指揮)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(2)オットー・タウスク(指揮)、アスコ・シェーンベルク 
(3)ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(Vn)、
フライブルク・バロック・オーケストラ
録音:(1)2009年3月20日、コンセルトヘボウライブ録音(アムステルダム)
(2)2010年7月3日、ムジークヘボウ(アムステルダム)
(3)2006年6月3日、ムジークヘボウライブ録音(アムステルダム)
ヨーロッパで今最も活躍する作曲家の一人ミシェル・ファン・デル・アーが、
2010年より開始したDISQUIETレーベル注目の第1弾CD。ファン・デル・アーが
近年作曲した3つの管弦楽曲が収録されています。作曲家としてだけでなく、
録音技師、映像や舞台監督としても高い評価を受けているファン・デル・ア
ー。今回収録された3つの作品からも彼のマルチな才能を窺い知ることが出来
ます。スペース・オブ・ブランクは2009年にコンセルトヘボウで行われ、好
評を博したライブ録音!どこか機械的に鳴らされるオーケストラと情感を抑
えたメゾ・ソプラノの歌声のハーモニーが、冷たくも美しい響きを生み出し
ています。ユロフスキやアバドなど世界の著名な指揮者と共演し、今年1月
にドゥダメルのマーラー・チクルスでも話題となった歌姫ストーティンの柔
らかくも研ぎ澄まされた美声にも注目。インプリントではゴルツの卓越した
ソロに圧倒されます。演奏陣もロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、アス
コ・シェーンベルク、フライブルク・バロック・オーケストラという錚々た
る顔ぶれ。レーベル第1弾にふさわしき名盤です!

DQM 02 ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(1970*):ヒヤ・トリロジー
(1)ヒヤ【エンクローズド】(2003) (2)ヒヤ【イン・サークル】(2002) 
(3)ヒヤ【トゥー・ビー・ファウンド】(2001)
クラロン・マクファデン(S)
(1)ペーテル・エトヴェシュ(指揮)、
(2)(3)エティエンヌ・ジーベンス(指揮)、オランダ室内管弦楽団
録音:(1)2004年4月6-7日 (2)2005年6月21-22日 
(3)2005年6月23-24日、MCOスタジオ(ヒルバーサム、オランダ)
DISQUEITレーベル第2弾は、現代音楽界注目のオランダ人作曲家ファン・デル
・アーの大作「ヒヤ・トリロジー」!彼の名を一躍有名にした室内オペラ
「One」と同時期に製作された三部作で、「One」と同じく逼迫した孤独感が
存分に表現された作品です。プレイヤーが壊れてしまったのかと錯覚するほ
どに何度も繰り返される短い旋律に、焦燥感を掻き立てられます。2曲目の
「イン・サークル」からはクラロン・マクファデンの張り詰めたソプラノの
歌声によって、曲にさらに緊迫感が与えられます。作曲家だけでなく録音技
師としても高い評価を得ているファン・デル・アーの録音&編集技術がフル
に活かされた作品といえましょう。“自分”とは何か――ファン・デル・ア
ーの作品の神髄ともいえるコンセプトに迫る作品となっています!
演奏者も、第1弾(DQM 01)に負けず劣らずの豪華な顔ぶれ。エトヴェシュは
アンサンブル・アンテルコンタンポランの音楽監督も務めた経験もあり、現
代作曲家としても広く知られる指揮者。マクファデンはW.リームやH.バート
ウィッスルなど、現代音楽を得意のレパートリートするソプラノ。一切のブ
レを見せない卓越した歌唱力は圧巻です!前衛音楽に造詣深い名手達の見事
な演奏に圧倒される1枚です。

DQM 04(DVD-PAL) ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(1970*):アップ・クローズ(2010)
ソル・ガベッタ(Vc)、
ヴァキル・イールマン(老女)、カンディダ・トンプソン(芸術監督)、
ミシェル・ファン・デル・アー(映像&舞台監督、脚本)、
アムステルダム・シンフォニエッタ
収録:2011年3月15日、ムジークヘボウ(アムステルダム)
作曲家としてだけでなく、舞台監督としても広く活躍するミシェル・ファン
・デル・アー。「自分は音符だけで音楽を作っているのではない」と語る彼
にとって、「アップ・クローズ」は“聴くこと”と“見ること”を融合した
理想の作品。音楽作品としてみればチェロ・ソロと弦楽アンサンブルによる
協奏曲なのですが、舞台左側には大きなスクリーンが置かれ、演奏と並行し
て映像が流されます。演奏者の後ろに映像を置く形態自体は映画音楽の演奏
会などでもお馴染みですが、流石はファン・デル・アー、凡庸な舞台に留め
ません!何と、ソリストが演奏中何度も席を立ち、映像の中の“年老いた自
分”と共に演技をするのです。オーケストラも時に立ち上がり、ソリストを
圧迫するように演奏。何とも説明し難い摩訶不思議な舞台空間は、強烈なイ
ンパクトがあります。PAL仕様のため通常のDVDプレイヤーで再生できないの
が残念ですが、百聞は一見にしかず!PCなどで是非ご覧頂きたいおすすめ盤
です。
ソル・ガベッタはアルゼンチン出身のチェリスト。10歳にしてアルゼンチン
のコンクールで第1位に輝き、現在も新進気鋭の若手実力派として世界的に活
躍するチェロ奏者です。可憐な容姿とは裏腹に、その演奏は力強く情熱的。
本DVDでも圧巻の演奏技術と迫力あふれる音色で、作品の雰囲気を見事に表現
しています。ヴァキル・イールマン演じる“年老いたガベッタ”はまさに適
役。孤独に苛まれる老女の姿を狂気的に演じています。
本DVDはPAL仕様となっており、通常のDVDプレイヤーでは再生できないので
ご注意ください。

DQM 03(DVD-PAL) ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(1970*):室内オペラ「One」(2002)
バーバラ・ハンニガン(“私”、S)、
シェイラ・ウィアーサム(年老いた“私”)、
ミシェル・ファン・デル・アー(舞台&映像監督、リブレット)
今ヨーロッパで最も注目される作曲家であり、映画監督でもあるミシェル・
ファン・デル・アーが、自身のレーベルDISQUEITから室内オペラ「One」をリ
リース!2002年にベルリン、パリ、ワルシャワといった諸都市で相次いで上
演されるや否やファン・デル・アーの名を一躍有名にした話題作、待望のDVD
化です。ファン・デル・アーの代名詞とも言える“自己”や“孤独”という
テーマが強く反映された作品で、“私とは何か”とひたすら自問自答しなが
ら孤独感に苛まれる女性の姿が、美しくも狂気的に描かれます。舞台の殆ど
が“私”の一人演技で構成される本作において、大役である“私”を演じる
のはカナダの名ソプラノ、バーバラ・ハンニガン。体当たりの演技で、“私”
を見事に演じ切っています。また、本作の魅力は随所に施された映像技術に
もありましょう。舞台と映像が相互的に結びついた、ファン・デル・アー節
炸裂の強烈な舞台空間に圧倒されるおすすめDVDです。
本DVDはPAL仕様となっており、通常のDVDプレイヤーでは再生できないのでご
注意ください。




<EUROARTS>
20 58874(Blu-ray) ¥4250
字幕:羅・英・独・仏
フォーレ:
・パヴァーヌOp.50
・エレジーOp.24
・詩篇「バビロンの流れのほとりで」
・ラシーヌの雅歌Op.11
・レクィエムOp.48
チェン・レイス(S) マティアス・ゲルネ(Br) エリック・ピカール(Vc) 
フィリップ・アイシュ(Vn)
パリ管弦楽団合唱団(スティーヴン・ベトリッジ:合唱指揮) パリ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
録音:2011年2月10日パリ、サル・プレイエル(ライヴ)
+[特典映像]パーヴォ・ヤルヴィ・インタビュー
2010/11年のシーズンより音楽監督に就任したパーヴォ・ヤルヴィがパリ管を
指揮して、「レクィエム」ほかフォーレの楽曲をまとめて演奏した映像作品
は、先行してリリースされたCDと収録曲は同一ですが、CDと同時期の2011年
2月10日に行われたコンサートの模様をライヴ収録したものです。
メインの「レクィエム」をはじめ、すぐれた演奏内容はCDからもすでに知ら
れるところですが、やさしく美しい調べの宝庫であるはずの「レクィエム」
でも、ときにデモーニッシュなまでの緊迫感がなんとも衝撃的で、フルオー
ケストラと大編成の合唱とが織りなす、陰影豊かで重厚な音楽があらためて
独特の魅力を備えています。
なお、「レクィエム」のソリストについて、CDではカウンターテナーのジャ
ルスキーの起用も話題を集めましたが、ここではバイエルン国立歌劇場の
「ばらの騎士」ゾフィー役でも一躍注目され、「リゴレット」のジルダを当
たり役とするイスラエル出身のソプラノ、チェン・レイスが聴かせる清楚で
染み渡る美声がまた心に残ります。
パリ管の本拠でもある収録会場のサル・プレイエルは、オリジナルが1839年
にオープンして、当時フォーレそのひとも自作の初演を手掛けたことでも知
られ、2006年に大規模な改修工事を経て現在に至る由緒あるホール。熟成さ
れたひびきも素晴らしく、合唱音楽が本来持つ、やわらかく包み込むような
感覚を味わえるということでは、サラウンド再生ではその効果も抜群といえ
るでしょう。

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