クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-03 No.19-1

2012年03月16日 17時02分16秒 | Weblog
<Paladino>
PM-R0023 ¥1750
ヴェルフル:弦楽四重奏曲集
1-4.弦楽四重奏曲 ハ短調 Op.4 No.3/5-8.弦楽四重奏曲 ト長調 Op.10 No.4
9-12.弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.10 No.1
モザイク弦楽四重奏団
ウィーン美術史美術館とのコラボレーションから生まれた、歴史的にも価値ある
アルバムです。ヴェルフル(1773-1812)はザルツブルクに生まれ、ミヒャエル・
ハイドンとレオポルド・モーツァルトに音楽を学び、ピアニストとしても名声を
馳せました。「ベートーヴェンのライバル」としても知られ、ピアノで決闘を挑
み、引き分けたという逸話もあったりします。作品は、古典派の様式を守った整
然としたものですが、時として突如迸る楽想がとても魅力的です。ここで使われ
ているのは、「ウィーンのストラディヴァリ」の異名を持つ1753年生まれのフラ
ンツ・ガイセンホーフが制作した楽器で、塗料や楽器の形などに特徴があること
で知られる銘器です。この楽器を演奏するのはコンンチェントゥス・ムジクスの
メンバーからなるモザイク弦楽四重奏団。200年以上の時を経て奏でられる美し
い音色をお楽しみください。詳細なブックレットも興味深いところです。

PM-R0008 ¥1750
ブルサッティ:詩「メデア」
〈使用楽曲〉
J.S.バッハ:
無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV1012よりアルマンド
無伴奏チェロ組曲 第5番 BWV1011よりサラバンド
無伴奏チェロ組曲 第2番 BWV1008よりクーラント
無伴奏チェロ組曲 第5番 BWV1011よりジーグ
詩の朗読: ヤソン…オットー・ブルサッティ(ナレーター)
メデア…エステル・ホロジ(ナレーター)
演奏: マルティン・ルンメル(チェロ)
オットー・ブルサッティはウィーン生まれの作家&ディレクターです。ウィーン
大学で歴史、哲学、音楽学を学び、ウィーンのラジオ番組でクラシック音楽の普
及に長らく尽力しています。このアルバムは彼の自作の詩を朗読したものです。
男と女が語り合い、そこにバッハの音楽が絡み合い、言葉と音は大気に溶けて行
く・・・。言葉がわからなくとも、ひたすらドイツ語の美しい響きを味わうだけ
でも良いのかもしれません。

PM-R0001 ¥1750
フローリアン・ファイルマイア:ピアノ・リサイタル
1-6.ラフマニノフ(1873-1943):楽興の時 Op.16
7-14.ヴィラ=ロボス(1887-1959):赤ちゃんの一族-第1組曲「道化人形」
15.リスト(1811-1886):巡礼の年第2年イタリア-第7番「ダンテを読んで」
16.ベートーヴェン(1770-1827):6つのバガテル Op.126-第3番 変ホ長調
17.ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」Op.33-第7番 変ホ長調
18.ファイルマイア(1989-):ノットゥルノ
フローリアン・ファイルマイア(ピアノ)
録音 2008年11月13日オーストリア スタジオ・ヴァインベルク
1989年生まれの若きピアニスト、フローリアン・ファイルマイアのデビュー・
アルバムです。2011年にドイツ、ヴェルニゲローデにて行われたコンクールで
「Neue Sterne(新星)賞」を受賞、一躍注目を浴びています。すでにモーツァル
テウム管弦楽団を始めとした数々のオーケストラと共演し、また室内楽の分野
でも目覚ましい活躍をしている彼。このデビュー・アルバムでも、その才能の
片鱗を伺うことができるでしょう。目覚ましい技巧を誇示するよりは、じっく
り音楽を練り上げるタイプのようで、ヴィラ=ロボスなどでは、とても面白い
表現を聴くことができます。最後に置かれた自作の「ノットゥルノ」は、少し
だけスクリャビンを思わせる神秘的な音楽。いろいろな意味で楽しみな逸材登
場です。

PM-R0017 ¥1750
リュエグ:室内楽作品集
1.路面電車 ウィーンからブラティスラヴァ
2.私たちにとって、2つ、3つ、4つ…/3.農民と妻/4.冷却運動
5.ピアノ三重奏曲 第1番/6.無題、しかし愛らしく/7.カデンツラウブ
8.ヴェニ、ヴィディ、ヴィチ/9.イヴについていくつかのこと
10.ジャスト・アナザー・ラブリーソング
11.リストの愛の夢(リュエグによるクラリネットとピアノ編)
ユライ・バルトシュ(トランペット)…1
ラディスラフ・ファンゾヴィツ(ピアノ)…1
エルンスト・ヴァイセンシュタイナー(コントラバス)…2
フィリプ・フィリップ(ヴィブラフォン)…2.4.7
マティアス・クロンシュタイナー(ファゴット)…3
イヴァナ・プロスタソヴァ(ヴァイオリン)…5
ミヒャエル・ウィリアムス(チェロ)…5.10
ヴァシレ・マリアン(オーボエ)
ドミニク・シュトガー(トロンボーン)…7
アンドリュー・イェゼク(ヴィオラ)…8
トーマス・フレイ(フルート)…9
ヨリス・レロフス(クラリネット)…4.11
ヨハンナ・グロブナー(ピアノ)…3-11
1952年、スイス生まれのマティアス・リュエグ(1952-)は現在アメリカで活躍し
ているミュージシャンです。若い頃にクラシックとジャズ・ピアノを学び、様々
な場面で演奏してきました。そんな彼の音楽は、クラシックの影響を受けながら
も、極めてユーモラスな表情を持つもので、それはアメリカのビッグバンドの伝
統も受け継ぎながら、新しい技法を追求しているのです。このアルバムでもわか
る通り、彼は数多くの楽器を駆使して多彩な音を生み出すことが得意で、この夢
幻的な音は一度聴くと忘れられません。

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12-03 No.19-2

2012年03月16日 17時01分54秒 | Weblog
<cpo>
777695-2 4枚組 ¥5000
エルンスト・クシェネク:交響曲全集
CD1.交響曲 第1番&第5番…999359-2
CD2.交響曲 第2番…999255-2
CD3.交響曲 第3番&ポプリ Op.54…999236-2
CD4.交響曲 第4番 Op.113&合奏協奏曲 第2番 Op.25…777210-2
ハノーファー北ドイツ放送フィル/浮ヶ谷孝夫(指揮)…CD1-3
アラン・フランシス(指揮)…CD4
フランツ・シュレーカー(1900-1991)に師事し、ドイツの歌劇場で指揮者として
活躍中に、1922年、マーラーの次女であるアンナ・マーラーと出会い、1年ほど
ではありますが、結婚生活を送ったクシェネク。その時には義父となったマー
ラーの「交響曲第10番」の一部を校正、改訂したことでも知られています。本人
がチェコの血を引いていたため、ナチス政権下では「頽廃音楽」のレッテルを貼
られ、演奏が禁止されてしまった彼の作品も、最近ようやく復興の兆しを見せて
きました。ほぼ20年前からクシェネクの交響曲録音に取り組んできたcpoレーベ
ルですが、「紛失した」とされていた交響曲第4番のスコアが最近発見されたこ
とで、ようやく全集が完結。ここにリリースできることになりました。

777518-2 ¥2450
ヤン・ファン・ヒルセ:交響曲 第3番
アイレ・アッソニー(ソプラノ)…第3&5楽章
オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
ダーヴィッド・ポルセライン(指揮)
オランダの神学者の家庭に生まれ、早くから音楽の才能を表したヤン・ファン・
ヒルセ(1881-1944)。彼はケルン音楽院でフランツ・ビュルナーに師事し、その
後、ベルリンでフンパーディンクの元で研鑽を積みます。そして1909年から1911
年にイタリアへ留学、その間にこの第3番の交響曲を作曲し、権威ある「ミヒャ
エル・ベール賞」を受賞しています。1906年から作曲が始められたこの作品は
「復活」と題されていて、第3楽章と第5楽章にはソプラノのソロが用いられてい
ます。1908年6月2日にミュンヘンで初演され、1909年3月4日にはオランダでも演
奏されています。その時、ヒルセはメンゲルベルクの指揮を望んだようですが、
それは実現しなかったようです。この曲は、彼の存命中に7回演奏されましたが、
結局のところ、不変の人気を得るまでには至りませんでした。そんな作品です
が、今こそ「復活」の時が来たのです。

777310-2 ¥2450
ユリウス・レントヘン:交響曲集
1.交響曲 第6番 ハ短調「ああ神よ、私は誰に嘆くべきか」
2.交響曲 第19番 ハ短調「B.A.C.H」
3.交響曲 第5番「死神」
コンセンサス・ヴォカリーズ/オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
ダーヴィッド・ポルセライン(指揮)
20世紀前半に活躍したオランダの作曲家、レントヘン(1855-1932)の「合唱付き」
交響曲集です。cpoファンにとって、すっかりおなじみとなったレントヘンです
が、まだまだ素晴らしい作品が埋もれているようです。今回ご紹介するのは1926
年に書かれた、古いイギリスの讃歌をテキストにした混声合唱付きの第5番、
1928年に書かれたフラマン語のテキストの伝統的な讃歌のメロディを用いた第6
番、そして1931年に書かれたバッハのソナタからメロディを転用した第19番です。
この第19番は、若い頃から心酔していたバッハへの敬意を表すために、たった
2週間で完成された作品で、冒頭のテーマが次々と繰り返され、壮大なフーガへと
発展するという、まさにバッハへのオマージュ。これは聴きごたえたっぷりです。

777449-2 ¥2450
アレクサンドル・タンスマン:
1.ピアノのためのコンチェルティーノ
2.イーゴリ・ストラヴィンスキー、追憶の石碑
3.左手のためのピアノ協奏曲
4.わが友、ダリウス・ミヨーの思い出によるエレジー
クリスティアン・ザイベルト(ピアノ)
ブランデンブルグ国立管弦楽団フランクフルト
ハワード・グリフィス(指揮)
1897年にポーランドのウッチで生まれたタンスマン(1897-1986)は、最初ポーラ
ンドで学ぶも、若い頃に留学したパリで自由な空気を体験することで、その音楽
性を大きく広げることができた人です。ラヴェルやストラヴィンスキーの影響も
大きく、また作品にもあるようにミヨーとは親しく交流し、一時は「フランス六
人組」への参加も打診されるほどフランスになじんでいたといいます。しかし、
やはり体に流れるのは祖国の血であったのでしょう。後年の彼はポーランドの
民族音楽やアジアの音楽を積極的に自作に取り入れ、独自の素晴らしい音楽を
創造することになります。ここでは、戦争で右手を失ったピアニスト、ヴィトゲ
ンシュタインのために書いた「左手のためのピアノ協奏曲」を始めとした、いく
つかの作品をお楽しみいただけます。映画音楽の世界でも重要な仕事をしたタン
スマンの音楽、これはくせになります。

777578-2 ¥2450
ハインリヒ・カミンスキ:弦楽オーケストラのための作品
(原曲:弦楽五重奏曲 嬰ヘ短調…ラインハルト・シュヴァルツ・シーリンク編)
ドイツ・カンマーアカデミー・ノイス
ラヴァー・スコウ・ラーセン(指揮)
バイエルン生まれの作曲家カミンスキ(1886-1946)は、一時期銀行員として働き、
その後政治学を学びますが、溢れる楽才を認められ転向、ベルリンで学んだ後は、
ピアノ教師、合唱指揮者として活躍します。ベルリン・プロイセン芸術アカデミ
ーでは作曲家のマスタークラスで指導し、あのカール・オルフも彼の門人であっ
たことで知られています。現在では、いくつかの合唱作品が知られていますが、
ここでは珍しい弦楽五重奏曲をご紹介いたします。この作品は1915年に作曲さ
れ、斬新な和声が初演時に絶賛されました。その後、彼の弟子であるラインハル
ト・シュヴァルツ・シーリングと共に弦楽オーケストラのための作品として改訂、
1929年に再演しています。全体的に緊張感を帯びた音楽は、その後の悲劇的な彼
の半生を予感させるかのように、強いエネルギーを放射しています。1933年、ヒ
トラーが政権を握ったことで職を奪われ、音楽活動もできずに1946年にさびしく
この世を去ったカミンスキ。しかしここには強い信念があります。

777584-2 ¥1700
フェルディナント・ヒラー:ピアノ作品集
1.ピアノ・ソナタ第2番Op.59/2.ピアノ・ソナタ第3番Op.78
3.3つのガゼルより第1番Op.54-1/4.3つのガゼルより第2番Op.54-2
5.ピアノのための小品集Op130より1-3.5/6.種々のピアノ小品Op.81より1-3
アレクサンドラ・エーラー(ピアノ)
ドイツ・ロマン派に属する作曲家ヒラー(1811-1885)のピアノ曲集です。フンメ
ルに師事し、ピアニストとしての腕を磨き、1827年には最晩年のベートーヴェン
に会い、最初の弦楽四重奏を作曲しました。メンデルスゾーンの親友であり、
また「評論家」シューマンからはピアニストとしても作曲家としても賞賛された
というスゴイ人です。また、あのアルカンとも親交があったというのですから、
19世紀のピアノ界において、真の実力者の一人であったことは間違いありません。
彼はとても想像力が豊かであり、各々の曲には溢れるほどのファンタジーに満た
されています。ピアニストのエーラーは、ブリュルやリースなど、古典派から
ロマン派へ推移する時代の作品を集中的に手掛けている名手。端正な作品にパッ
ションを載せることで独自の世界を構築する人です。

777445-2 ¥1700
マックス・レーガー:ヴァイオリン作品集
1.ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調Op.3
2.ヴァイオリン・ソナタ第3番イ長調Op.41/3.アルバムのページOp.87-1
4.ロマンスOp.87-2
ウルフ・ヴァーリン(ヴァイオリン)/ローランド・ペンティネン(ピアノ)
43年という、決して長くはない生涯にレーガー(1873-1916)は驚くほど多くの作
品を残しました(ただし交響曲とオペラは1曲もありません)。その中にヴァイオ
リン・ソナタは無伴奏も含めて20曲あり、そのどれもが拡張された和声と、精緻
な対位法を用いて書かれていて、極めて渋く美しい光を放つものです。このアル
バムでは、かなり初期の作品である第2番のソナタが収録されていますが、18歳
の時の作品にもかかわらず、すでに分厚い和声と、諧謔的な表情が見える見事な
作品となっています。アルバムのページは、ちょっとした風景を切り取ったかの
ような彼の作品を完璧に演奏するのは至難の業ですが、ヴァーリンとペンティネ
ンは、豊かな表現力でその高い壁を乗り越えています。2つの小品の、ちょっと
ひねった味わいもレーガーならではのものです。





<K&K出版レーベル(ドイツ)>
KUK 103 ¥2080
「グランド・ピアノ・マスターズ-夢の情景」
ショパン:マズルカ集
(ト長調 Op.50-1/変イ長調 Op.50-2/嬰ハ短調 Op.50-3/変ロ長調 Op.7-1)
シューマン:幻想小曲集 Op.12(8曲)
ブラームスピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5
マグダレーナ・ミュラーペルト(ピアノ)
録音:2011年6月4日、マウルブロン修道院、ライヴ
マグダレーナ・ミュラーペルトは1992年、マウルブロン生まれのピアニスト。
録音時はまだ18歳だった。今まで35ものピアノ・コンクールの受賞歴があるとい
う彼女、既に国際的な演奏活動をしており、これからますますの期待ができる。
このCDからも、単なる優秀な若手ピアニストという以上の優れたものが感じられ
るだろう。

KUK 101 ¥2080
「弦楽、フルート、イングリッシュ・ホルンのための作品集」
(1)チャイコフスキー:「フィレンツェの想い出」ニ長調 Op.70(弦楽合奏版)
(2)オネゲル:室内協奏曲
(3)シベリウス:即興曲 Op.5-5,5-6(弦楽合奏版)
(4)スティーヴンソン:コールアングレと弦楽のための協奏曲
ゼバスティアン・テヴィンケル(指揮)
プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団
(2)クリストフ・レンツ(フルート)
(2)(4)ミリアム・ブッダイ(コールアングレ)
録音:2010年、マウルブロン、ライヴ
チャイコフスキーの傑作「フィレンツェの想い出」以外は珍しい曲ばかり。オネ
ゲルの室内協奏曲は、フルート、コールアングレ、弦楽合奏のためのモダンな美
しさを湛えた名曲。シベリウスの即興曲は、ピアノ曲を作曲者が弦楽合奏に編曲
したもの。アラン・スティーヴンソンは1949年生まれの作曲家。平明で親しみや
すい音楽だ。クリストフ・レンツは1976年、テュービンゲン生まれのフルート奏
者。2005年からハノーファーNDR放送フィルハーモニー管弦楽団の首席フルート
奏者。ミリアム・ブッダイは2008年から同じくハノーファーNDR放送フィルハー
モニー管弦楽団の首席コールアングレ奏者。




<NMC(イギリス)>
NMC D175 ¥1450
(ANCORAシリーズ)
「オリヴァー・ナッセン作品集」
オリヴァー・ナッセン(b.1952):
(1)交響曲第3番
(2)トランペッツ(ソプラノと3つのクラリネットのための)
(3)「オフィーリアの踊り」第1集
(4)「コーシング」(室内オーケストラのための)
(5)カンタータ(オーボエと弦楽三重奏のための)
(6)交響曲第2番(ソプラノと室内オーケストラのための)
(1)マイケル・ティルソン・トーマス指揮フィルハーモニア管弦楽団
(2)オリヴァー・ナッセン(指揮)、
リンダ・ハースト(S)、マイケル・コリンズ(Cl)、エドワード・ピリンガー(Cl)、
イアン・ミッチェル(Cl)
(3)(4)(6)オリヴァー・ナッセン指揮ロンドン・シンフォニエッタ
(5)ナッシュ・アンサンブル
(6)エレーン・バリー(Sop)
録音:(1)(3)1981年5月、(2)(4)(5)(6)1983年8月
(UNICORN-KANCHANAで出ていたもの)
イギリス現代作曲界は大変多様で活発に活動しているが、オリヴァー・ナッセン
はいわゆるクラシックの流れを汲む伝統的な現代音楽の作曲家としてジョージ・
ベンジャミンと共にいまやイギリスの重鎮的存在となっている。このディスクで
はそんな彼が20代に作曲した作品を収録。ナッセンは16才で自作の交響曲第1番
を自らロンドン響を指揮して初演したほどの早熟で、ここに収められた作品のい
ずれもが若書きとは無縁の高い完成度を持っている。自ら作曲家でもあるティル
ソン・トーマスの的を得たシャープな指揮ぶりが聴き所。

NMC D180 ¥1980
マイケル・フィニシー(b.1946):
(1)弦楽四重奏曲第2番(2006-07)[19:19]
(2)弦楽四重奏曲第3番(2007-09)[44:13]
クロイツァー四重奏団:
【P.S.スカーヴェド(Vn)、M.トランダフィロフスキ(Vn)、モーガン・ゴフ(Va)、
ニール・ハイド(Vc)】
録音:(1)2007年3月、(2)2010年11月
フィニシーは王立音楽院で学んだ後、イタリアで研鑽、現在はイギリスの幾つか
の音楽大学で教鞭を執っている。厳しい表現主義的無調音楽で新ウィーン楽派の
影響のもと、クラスターの多用など厳しい表現のなかに突然、鳥の鳴き声がテー
プで流されたり(弦楽四重奏曲第3番)とアカデミックな現代音楽の作法の中にも
独自の詩学が拡がる。
現代音楽を得意とするスカーヴェド率いるクロイツァー四重奏団は先にフィニシ
ーの弦楽四重奏作品集(弦楽四重奏曲第1番も含む)を録音している(METIERレーベ
ル,MSVCD92011)





<ARTS(ドイツ)>
47759-8(SACD-Hybrid) ¥2080
「リベル・ムンディ」-クリスティアン・カラーラの音楽
クリスティアン・カラーラ(b.1977):
(1)「マーテル(母)」(弦楽オーケストラのための)
(2)フェイス・トゥ・フェイス
(3)リベル・ムンディ
(4)地底からの物語
(5)平和な序曲の
(6)東西のロマンス
マテュー・マンタヌス指揮
アルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団
(2)-(5)フランシスコ・ドラツィオ(Vn)、
(3)アンジェラ・ニシ(S)、
録音:2011年9月パルマ
クリスティアン・カラーラは北イタリア出身の若手作曲家で調性と旋律に基づい
たロマンティックな作風を持つ。ペルト、ヴァスクス、佐藤聡明、グレツキらと
共通するニュー・シンプリシティ、新ロマン主義とも位置づけられる抒情的な作
品集。




<DORON(スイス)>
DRC 5037 ¥2080
(1)メンデルスゾーン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲 ニ短調
(2)モーツァルト:ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K.456
マリオ・ホッセン(ヴァイオリン)
アドリアン・エティカー(ピアノ)
ヨエル・マティアス・ジェニ(指揮)
レゾルフィステ室内管弦楽団
録音:2011年4月、ソフィア
メンデルスゾーンのヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲は、メンデルス
ゾーンの少年時代の作品で、今日でも演奏される機会は少ない珍しい作品。マリ
オ・ホッセンはブルガリア、プロヴディフ生まれのヴァイオリニスト。アドリア
ン・エティカーはスイスのピアニスト。

※DORONレーベル再プレスのご案内
DRC 3013 ¥2080
モーツァルト:
ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 K.537 「戴冠式」
ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K.414
ボリス・マーソン(ピアノ,指揮)
モントルー交響楽団
録音:1995年2月9、10日、スイス、グラン
ボリス・マーソン(メルソン)の弾き振りによるモーツァルトのピアノ協奏曲2曲。
マーソンは1921年、ベルリンの音楽一家の生まれ。父イェヒム・マーソンは、
アンセルメ時代のスイス・ロマンド交響楽団のコンサートマスターだった。マー
ソンは、ピアニストとして長年活動しているが、録音はその名声に比べると著
しく少ない。このモーツァルトのピアノ協奏曲でのマーソンのピアノは実に素晴
らしい。70代というのに音楽には瑞々しさがあり、また作曲家としても知られる
マーソンはオーケストラの扱いもうまい。一見ごく普通のモーツァルトなのに、
聞いていて幸せを感じることができる。

DRC 3025 ¥2080
「チェロとハープのための宮廷音楽」
J-L・デュポール&ボクサ:協奏夜想曲第3番 ト短調
ボッケリーニ:ソナタ第7番 ロ長調
シュポア:チェロとハープのためのソナタ ト長調 Op.115
アレクサンドル・スタイン(チェロ)
フランソワーズ・スタイン(ハープ)
録音:1982年5月12-14日、チューリヒ
チェロとハープのための作品集。ジャン=ルイ・デュポール(1749-1819)は、
兄ジャン=ピエール・デュポール(1741-1818)と共にチェロの名手として知られ
た人。ニコラス・シャルル・ボクサ(1789-1856)は、当時開発されたばかりのダ
ブルアクションのペダル・ハープを操る名手。二人の共同で9つの協奏夜想曲が
作られた。アレクサンドル・スタインはルーマニア生まれのフランスのチェリス
ト。フランソワーズは彼の妻。




<MU(ミュウ)レーベル(日本)>
MU(ミュウ)は、マネジメント会社、ミュージシャンズ・パーティのレーベルです。
クラシックをこよなく愛し、後世に伝えていきたいという想いを持つ一流の演
奏家・音楽家が集った本物の演奏を お届けするとともに、クラシックと聴衆と
の距離をより縮めた場の提供を目指しています。この度所属するアーティスト
のCDを発売することになりました。

MUCS-1009 ¥3000
「山本裕康/情景」
(1)宮川彬良:随想曲第3番(3:00) ※委嘱新作
(2)サン=サーンス:白鳥(3:15)
(3)ゴダール:ジョスランの子守歌(5:57)
(4)カタルーニャ民謡(P.カザルス編曲):鳥の歌(3:40)
(5)岡野貞一(大橋晃一編曲):故郷(4:21)
(6)ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op65より第三楽章(3:39)
(7)パラディス:シチリアーノ(3:09)
(8)ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 op19より第三楽章(6:14)
(9)フォーレ:夢のあとに op7-1(3:11)
(10)J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より「サラバンド」(4:03)
(11)ヘンデル(大橋晃一編曲):
歌劇「リナルド」より「私を泣かせて下さい」(4:04)
(12)シューマン:トロイメライ(3:28)
(13)カッチーニ(大橋晃一編曲):アヴェ・マリア(5:17)
(14)ブルッフ:コル・ニドライop47(10:43)
山本裕康(チェロ)
諸田由里子(ピアノ)
録音:2011年9月22-24日,山梨県山梨市花かげホール
エンジニア:宮下雄二
ブックレット寄稿文:宮本文昭(指揮者)
山本裕康から安らぎの贈り物。緩やかな曲ばかりを14曲収録しました。こんな時
代だからこそぜひ聴いて欲しい一枚です。
山本裕康(Hiroyasu Yamamoto Cello)
愛知県出身。桐朋学園大学在学中、第56回日本音楽コンクール第1位入賞。その
他、第1回淡路島国際室内楽コンクール第2位、第1回日本室内楽コンクール優勝
など数々の受賞歴を持つ。同大学を首席で卒業後、桐朋学園研究科、室内楽研究
科及びイタリア(キジアーナ音楽院)にて研鑽を積む。 東京都交響楽団首席奏者、
広島交響楽団の客演ソロ・チェロ奏者を経て、1997年より神奈川フィルハーモニ
ー管弦楽団の首席チェロ奏者に就任、現在に至る。また、東京藝術大学、洗足学
園音楽大学で後進の指導にあたるなど、活動範囲は多岐に渡る。神奈川フィル以
外での演奏活動も目覚ましく、宮崎国際音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティ
バルへの参加、オーケストラMAP'S主要メンバーとして欠く事の出来ないチェリ
ストとして活躍している。 2011年には下野竜也氏指揮神奈川フィルハーモニー
管弦楽団定期演奏会でF.グルダ作曲「チェロとブラスオーケストラのための協奏
曲」を演奏し好評を博す。今回のアルバムは自身3枚目となるソロ・アルバムで
ある。日本音楽界における次世代のリーダー的存在である。
公式サイト:http://www.musiciansparty.jp/wp/yamamoto/

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12-03 No.18

2012年03月16日 17時01分23秒 | Weblog
<idealeaudience>
30 79664(Blu-ray) ¥4250
30 79668(DVD-Video) ¥2900
「メナヘム・プレスラー・イン・リサイタル」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
ショパン:マズルカ第5番変ロ長調Op.7-1
ショパン:マズルカ第7番ヘ短調Op.7-3
ショパン:マズルカ第13番イ短調Op.17-4
ドビュッシー:版画
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D 960
ショパン:夜想曲第20番嬰ハ短調遺作
メナヘム・プレスラー(P)
収録:2011年3月23日パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク(ライヴ)
1923年生まれで現役屈指の重鎮ピアニスト、メナヘム・プレスラーが、2011年3月
にパリのシテ・ド・ラ・ミュジークで行ったソロ・リサイタルの模様を収めた映
像作品がidealeaudienceより登場。1955年の結成以来、半世紀以上に亘り「ボザ
ール・トリオ」の顔として知られたプレスラーは、2008年のアンサンブル解散ま
でのあいだ、じつに6,000回以上の演奏会を行ってきた大家ですが、現在はソリ
ストに立ち返って演奏活動を展開中です。若き日にブゾーニの高弟レオ・ケステ
ンベルグに師事したプレスラーはまた、ロベール・カサドシュやポール・ロワヨ
ンネ(1889年生まれ)の薫陶を授かり、ドビュッシーやラヴェルの世界に開眼した
経歴から、ドイツ、フランス双方の流儀に通じるピアニズムを身に付けたヴィル
トゥオーゾでもあります。
ここではそのドビュッシーに加えて、ベートーヴェンの後期ソナタ第31番と、
シューベルト最後のソナタという、円熟の境地を窺い知るにふさわしいプログ
ラムが組まれているのも楽しみなところです。




<Orfeo>
ORFEO 815121 ¥2450
グリーグ:
(1)ピアノ協奏曲イ短調Op.16
(2)ノルウェー舞曲集Op.35
(3)抒情組曲Op.54
ミロフラフ・クルティシェフ(Pf)
アイヴィン・グッルベルグ・イェンセン(指)
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
[録音:2009年11月、2010年1月]
2007年第13回チャイコフスキー国際コンクール最高位受賞のミロフラフ・クル
ティシェフ、ついに協奏曲の登場です。クルティシェフはペテルブルグの出身
ですが、いわゆるロシア・ピアニズムとは一線を画した芸風を持っています。
もちろん技巧派ではありますが、むしろ美しいタッチと独特の色気あふれるフ
レージングが独特で、グリーグの協奏曲でも第1楽章の第2主題、第2楽章、第3
楽章第2主題などは格別な味わいに富み、痺れるような美しさです。かくも不思
議なニュアンスを醸せるピアニストは今日稀で、数ある同曲の名演のなか、こ
れほど艶っぽい演奏は珍しいと申せましょう。とは言っても情緒に溺れた演奏
ではなく、楷書風にきちんとしていて安心度も満点。ノルウェー出身の指揮者
アイヴィン・グッルベルグ・イェンセンのサポートも絶妙。今後、グリーグの
協奏曲を語る上で、避けて通れないアルバムの登場と申せましょう。




<audite>
AU 97686 ¥2250
エドゥアルド・フランク:
(1)大オーケストラのための序曲「ローマの謝肉祭」op.21 
(2)ヴァイオリンとオーケストラのためのコンツェルトシュテュック
(3)オーケストラのための幻想曲 op.16 
(4)大オーケストラのための演奏海用序曲 op.12
クリスティアーネ・エディンガー(Vn)、
オーラ・ルードナー(指揮)、
ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2011年7月25-29日、
ロイトリンゲン・ヴェルテンベルク・フィルハーモニー・スタジオ
auditeが誇る密かな人気シリーズ、「エドゥアルド・フランク(1817-1893)再評
価シリーズ」、待望の最新作!好評の弦楽五重奏作品集(AU 92578)に続く今回
は、久々となるオーケストラ作品集です! オーケストラ作品の第3集となる本
アルバムでは1840年-50年代に作曲された作品を収録。生前はピアニストとして
高い評価を受け、作曲家だけでなく教師としても広く活躍したE.フランク。偉大
な作曲家たちの世代間を結ぶ橋渡し役としても活躍したE.フランクの音楽は、
世代を超えた響きを併せ持っています。本アルバムに収録された作品からも、
師であるメンデルスゾーンの古典的な響きと、後のブラームスを思わせる輝か
しくも深みのある響きが合わさったフランクならではの魅力を堪能できます。
知る人ぞ知る珠玉の作品の数々を聴くことができる希少な名盤といえましょう!
今回もヴァイオリン・ソロを担当するのはクリスティアーネ・エディンガー!
シリーズ初期より参加し、E.フランクの再評価に大きく貢献してきた名手が本
アルバムでも卓越した演奏を聴かせてくれます。オーケストラはヴァイオリニ
ストとしても著名なオーラ・ルードナー率いるロイトリンゲン・ヴュルテンベ
ルク・フィルハーモニー管弦楽団。1945年に設立され、2001-2007には飯森範親
が音楽総監督に就任したことでも話題となった名門オーケストラです。ドイツ
が誇る名手らの豪華共演によって、E.フランクの音楽が現代によみがえります!




<haenssler>
=SWR MUSIC=
93 284 ¥2250
ショスタコーヴィチ:
交響曲第9番変ホ長調Op.70 (26’43”)
交響曲第15番イ長調Op.141 (44’12”)
SWRシュトゥットガルト放送交響楽団
アンドレイ・ボレイコ(指揮)
録音:2009年5月28、29日(第9番)/ 2010年6月24、25日(第15番)
シュトゥットガルト、リーダーハレ、ベートーヴェンザール(ライヴ・デジタル)
謎めいた問題作第4番(93193)でスタートした、ロシアの俊英ボレイコ指揮によ
るショスタコーヴィチの交響曲シリーズ第2弾。
ディヴェルティメント風の軽快なスタイルが大交響曲の完成を期待していたソ
ヴィエト当局の怒りを買った第9番。声楽を用いた前2作から純器楽に回帰した
最後の交響曲で、ロッシーニやワーグナーそして自作からの引用などパロディ
の香りも強烈な第15番。
相通じるシニカルでおどけた調子が、一筋縄ではゆかないこの作曲家の一面を
伝える2曲のカップリングに対して、前作に引き続き、ボレイコが2011/12年の
シーズン終了まで首席客演指揮者を務めるシュトゥットガルト放送響とのコン
ビワークもますます冴えています。




<KII 国内仕様盤> ※輸入盤ではご案内済み
KKC 5201 ¥3500
[HMF] HMU 907560
輸入盤・日本語解説書付
J.S.バッハ(ブースビー編):
ゴルトベルク変奏曲(ヴィオラ・ダ・ガンバ合奏のための)
フレットワーク
録音:2011 年3 月/オーフォーク教会(イギリス)

KKC 5202(SACD-Hybrid) ¥3000
[BIS] BIS SA 1817
輸入盤・日本語解説書付
(1)モーツァルト:ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563
(2)シューベルト:弦楽三重奏曲第1番変ロ長調 D.471
トリオ・ツィンマーマン
【フランク・ペーター・ツィンマーマン(ヴァイオリン)、
アントワーヌ・タムスティ(ヴィオラ)、クリスチャン・ポルテラ(チェロ)】
[録音:2009年7月(モーツァルト)、2010年7月(シューベルト)/旧音楽アカデミー]

KKC 5203 ¥3000
[HMF] HMU 907499
輸入盤・日本語解説書付
モーツァルト:
(1)ピアノソナタ 変ロ長調 K.333
(2)「女ほどすばらしいものはない」による8つの変奏曲K.613
(3)幻想曲ハ短調 K.396
(4)ピアノソナタ ヘ長調K.332
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
録音:2011年5月/エア・スタジオ。リンドハースト・ホール(ロンドン)

KKC 5204 ¥3000
[MIRARE] MIR 166
輸入盤・日本語解説書付
ショスタコーヴィチ:
(1)ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調Op.77
(2)同第2番嬰ハ短調Op.129
庄司紗矢香(Vn)、ドミトリー・リス(指)ウラル・フィル
録音:2011年8月/エカテリンブルク・フィルハーモニー(ロシア)

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