クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-03 No.15

2012年03月14日 19時35分46秒 | Weblog
<INTEGRAL>
INTEG 221342 ¥2080
(1)グリンカ:ソナタ(未完)(原曲:ヴィオラ・ソナタ) 
L.ミルデ:(2)ロマンツェ (3)アンダンテ 
E.ブルドー:(4)プルミエ・ソロ (5)ドゥジエーム・ソロ 
(6)エルガー:ロマンス (7)サン=サーンス:ファゴット・ソナタ op.168 
ピエルネ:(8)演奏会用独奏曲 op.35 (9)演奏会用前奏曲 
(10)デュティユー:サラバンドとコルテージュ
ジャン=ミシェル・アルエ(バソン)、ベルナール・ボエット(Pf)
フランスを中心に活動するバソンの名手ジャン=ミシェル・アルエによるファ
ゴットとピアノのための作品集。バソンによる演奏のみを収録したCDがリリー
スされることは数少なく、まさにファン待望の希少なアルバムといえましょ
う!1840年-1940年に活躍したヨーロッパ各地を代表する音楽家の珠玉の小品
が集められています。ルートヴィッヒ・ミルデ(1849-1913)はファゴットのた
めの作品を多く残したことで知られ、彼が作曲した「25のエチュード」は今
もなおファゴット奏者たちに愛用されています。他にもブルドーのプルミエ・
ソロ、エルガーのロマンス、サン=サーンスのソナタなど、ファゴットのた
めに書かれた作品として代表的な名曲の数々を収録。本CDの収録にあたり、
ジャン=ミシェル・アルエは老舗の管楽器メーカ、ビュッフェ・クランポン
のバソンを使用。全体的に情感あふれる美しい旋律に満ちた作品を収録し、
バソン特有の薫り高い音色をたっぷりと堪能できる1枚となっています!

TRI 331166 ¥2080
(1)J.S.バッハ:トッカータ ハ短調 BWV.911 
(2)モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第13番 変ロ長調 K.333 
(3)J.ガンツァー:ファンタジー84 
(4)L.ベリオ:セクエンツァ第13「シャンソン」 
(5)グバイドゥーリナ:「深き淵より」
フィリップ・ブーロワ(アコーディオン)
録音:2011年3月
演劇、ダンス、クラシック音楽と多方面で活躍しているフランス人アコーディ
オン奏者フィリップ・ブーロワが、アコーディオンの多彩な魅力に迫る新譜
をリリース!18世紀のクラヴィア作品からの編曲と、現代音楽作品を組み合
わせた意欲的なプログラムとなっています。バッハのトッカータはオルガン
を思わせる厚い響き、モーツァルトのピアノ・ソナタではアコーディオンな
らではの温もりあふれる音色を堪能できます。アコーディオンならではの息
の長いフレーズ感と艶やかなハーモニーは絶品です。後半にはアコーディオ
ン作品として注目される現代作品3曲を収録。前半の雰囲気とは全く異なる無
機質な響きとブーロワの超絶技巧に圧倒されます。日本でも注目されるロシア
の現代作曲家グバイドゥーリナの作品など、現代音楽ファンにとっても興味
深い収録内容となっています!

TRI 331176 ¥2080
フランソワ・ニコラ(1947-):
(1)ピアノのためのトッカータ(2002) (2)トリオ「変容」(1997)
(3)ピアノのためのソナタ(2003) (4)複雑な無限(1995)
フローレンス・ミレー(Pf)、ジャン=マリー・コンケ(Vn)、
アラン・ダミアン(Cl)
録音:2007年12月18-19日、イヴリー・シュル・セーヌ(フランス)
1947年生まれのフランス人作曲家フランソワ・ニコラ。1980年代以前は主に
ジャズ分野で活動していましたが、カーゲルやL.ベリオらとの出会いをきっ
かけに現代音楽の分野へ活動の幅を広げます。1990年代からIRCAM(フランス
国立音響音楽研究所)で研究を始め、本格的に作曲活動を開始。現在はフラン
スを中心に音楽理論家兼作曲家として注目される存在です。ニコラの音楽を
一言で表現するならば、断片の連続とでもいえましょうか。ぱちぱちと泡が
爆ぜるような短い旋律の断片が複雑に絡み合い、途切れることなく続いてい
きます。幾何学的で無機質な曲調の中にもどこか詩的な響きを内包する独特
の魅力にあふれた作風です。本CDでは彼の初期の作品と、近年の作品を交互
に収録。ニコラの音楽世界の根幹にせまる希少なCDです。
フローレンス・ミレーは、H.デュティユーやE.カーターなど数多くの著名な
作曲家たちと共に活動し、ヨーロッパだけでなくアメリカや日本でも活躍す
るピアニスト。1992年-2000年まではブーレーズ、ロバートソンが率いるアン
サンブル・アンテルコンテンポランのメンバーとしても活躍していました。
現代音楽界の第一線に活躍するミレーが、同じく現代音楽に造詣深いコンケ、
ダミアンらと共に研ぎ澄まされたアンサンブルを聴かせてくれます。

INTEG 221187 ¥2080
(1)モーツァルト(編:ラット):きらきら星変奏曲 K.265 
(2)フォーネイロン:逃走 (3)マントヴァーニ:モワ・ジュ 
(3)ドゥーテジェ:サックスとパーカッションのためのデュオ 
(4)フォーネイロン:理由 (5)アルシーナ:テーメン 
(6)フォーネイロン:出発 (7)アルシーナ:影 (8)フォーネイロン:帰宅 
(9)ジャクノ(編:ラット):レクタングル
ヴァシレヴァ・セラフィモヴァ(Perc.)
パーカッション界期待の若手実力派セラフィモヴァが、待望のファーストCD
をリリース!マリンバの名手として知られる彼女ですが、本CDではマリンバ、
ヴィブラフォン、太鼓、シンバルなど数多のパーカッションを華麗に使いこ
なしています。注目はモーツァルトの「きらきら星変奏曲」!グランドピア
ノの弦上にゴムや金属などを置いたピアノ(プリペアド・ピアノ)とパーカッ
ションのために編曲された、強烈に個性的な作品です!誰もが知る名曲だけ
に、インパクトも絶大。オルゴールのような金属音から打楽器のような雑音
混じりの音色まで愉快な響きを持つプリペアド・ピアノとマリンバとのアン
サンブルは必聴の面白さ!1980年代フランス・ポップ界を風靡したジャクノ
の代表作「レクタングル」では、ジャクノ独特の抑揚感ある作風がパーカ
ションによって生き生きと表現されています。これら愉快な曲調だけでなく、
アルシーナやマントヴァーニなど現代音楽界に注目される作品も数多く収録。
セラフィモヴァの力強くも繊細な超絶技巧の連続に圧倒されます。
ヴァシレヴァ・セラフィモヴァは1985年ブルガリア生まれのパーカッション
奏者。最年少のソリストとして数々のコンサートで華々しいデビューを飾っ
た後、2008年にはシュツットガルト世界マリンバ・コンクールで最優秀賞を
受賞。J.S.バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、常にパーカ
ッションの表現の限界に挑戦し続ける意欲的な活動を行っています。現在は
フランスを中心にヨーロッパ各地で活躍しており、今後注目必至のアーティ
ストといえましょう!




<Profil>
PH 12008 3枚組 ¥2300
J.S.バッハ:マタイ受難曲BWV 244
エルンスト・ヘフリガー(T 福音史家)
キート・エンゲン(Bs イエス)
イルムガルト・ゼーフリート(S)
アントニー・ファーベルク(S)
ヘルタ・テッパー(A)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)
マックス・プレープストル(Bs)
エッケハルト・ティーツェ、ヘトヴィヒ・ビルグラム(Org)
ミュンヘン少年合唱団
ミュンヘン・バッハ合唱団
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
カール・リヒター(指揮)
録音:1958年6月-8月ミュンヘン、ヘルクレスザール(セッション・ステレオ)
[DGG音源]
マスタリング:2012年ホルガー・ジードラー(ths-studio)
「バッハの権威」カール・リヒターが遺した不朽の名盤「1958年録音のマタイ
受難曲」が、2012年の最新マスタリングでProfilより登場。
いくつかあるリヒターが指揮した「マタイ受難曲」のなかでも、とりわけ1958
年盤は、バッハの音楽に全身全霊を捧げたリヒターの求道者にも似た表現意欲
と、その意図を十全に汲み取るソリスト、アンサンブルとが生み出す厳しくも
共感にあふれた造形がスタイル・時代を超越し、マタイ演奏のひとつの頂点を
築いた内容として普遍的な魅力を湛えたものです。
Profilの社主ギュンター・ヘンスラー氏によれば、「ホルガー・ジードラー
によるマスタリングの仕上がりも申し分ない」とのことですので、その出来
ばえに期待したいところです。
ブックレットには独語によるトラックと独語歌詞のみ掲載。




<BIS>
BIS SA 1877(SACD-Hybrid) ¥2500
グリーグ:弦楽オーケストラのための作品集
(1)弦楽四重奏曲第1番ト短調Op.27(トニェッティ編)
(2)2つの悲しき旋律Op.34
(3)恋愛詩Op.43の5(トニェッティ編)
(4)ホルベア組曲Op.40
リチャード・トニェッティ(Vn、指)オーストラリア室内管弦楽団
[録音:2010年10月/ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)]
グリーグ自身の楽器はピアノでしたが、ノルウェーの民俗弦楽器ハルダンゲ
ル・フィドルを聴きながら育った彼の音楽は非常に弦楽器的で、弦楽オーケ
ストラの豊麗な響きで奏されると、痺れるほど魅力的な世界となります。水
晶のようにひんやりと透明でありながら、暖かな優しさにも満ちた、涙を誘
う魔術と効果音楽と申せましょう。昨年初来日して聴衆の度肝を抜く完璧な
アンサンブルを示したオーストラリア室内管、トニェッティの独奏とともに
弦楽合奏の美しさを満喫させてくれます。

BIS SA 1896(SACD-Hybrid) ¥2500
ドヴォルザーク:
(1)交響曲第7番ニ短調Op.70
(2)序曲「オセロ」Op.93
(3)交響詩「野鳩」Op.110
クラウス・ペーター・フロール(指)
マレーシア・フィル
[録音:2010年9月(2)(3)、2011年7月(1)/
デワン・フィルハーモニク・ペトロナス・ホール(クアラルンプール
(マレーシア)]
爆演で評判のマレーシア・フィル、期待の新譜はドヴォルザーク。名作の交
響曲第7番もスケールの大きさ、熱気が強烈。また、夫殺しの若妻がハトの鳴
き声で狂乱していく様を描いた「野鳩」も不気味さ満点で、聴き手を離しま
せん。

BIS SA 1965(SACD-Hybrid) ¥2500
カメレオン-チューバとファンファーレ・バンドの音楽
(1)オイスタイン・ボーズヴィーク:Did You Do?
(2)アンナ・ボーズヴィーク:バラの思い出
(3)ロバート・ジャガー:チューバと吹奏楽のための協奏曲
(4)ロブ・ホールハイス:チューバとファンファーレ・バンドのための協奏曲
(5)パット・メセニー&ライル・メイズ(ファー編):ミヌアノ
(6)モーリス・ハマーズ:カメレオン
(7)ロイ・ニューサム:舞踏場のベース
オイスタイン・ボーズヴィーク(Tub、ディジリドゥ)、
ティーメン・ボトマ(指)オランダ王立陸軍軍楽隊
[録音:2010年11、12月/ヴァン・ブレデローデ・バラックス(オランダ)]
チューバの怪人オイスタイン・ボーズヴィーク、今回はウィンド・オーケス
トラをバックに超人的テクニックの連続。自作「Did You Do?」では、オース
トラリアのアボリジニの民俗楽器ディジリドゥも見事に演奏しています。タ
イトルは「ディド・ユー・ドウ」→「ディジュードゥ」→「ディジリドゥ」
とつながる加齢臭漂的駄洒落ながら、エンターテイメント性あふれる超オモ
シロ作品。愛妻アンナ・ボーズヴィークが彼に捧げた「バラの思い出」も素
敵な作品で、さらにジャズのスタンダード、パット・メセニーの「ミヌアノ」
までオシャレの極み。チューバがかくも甘い音を出すとは驚きです。ハマー
ズの「カメレオン」では七変化するチューバの音色と性格を楽しめます。

BIS 1737 ¥2380
スイスのチェロ協奏曲
(1)フランク・マルタン:チェロ協奏曲(1966)
(2)オネゲル:チェロ協奏曲(1929)
(3)シェック:チェロ協奏曲Op.61(1947)
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
トゥオマス・ハンニカイネン(指)
マルメ交響楽団
[録音:2006年1月(3)、2007年6月(1)(2)/マルメ・コンサートホール
(スウェーデン)]
スイスの名手クリスチャン・ポルテラが2007-8年にリリースした3枚のデイス
ク(BIS-1637, BIS-1617, BIS-1597)から、マルタン、オネゲル、シェックと
いう母国の偉大な作曲家3名のチェロ協奏曲を集めて編み直したアルバム。い
ずれもあまり聴く機会のない作品なだけに貴重。鮮烈な演奏が光ります。

BIS 1764 ¥2380
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集Vol.24
(1)ソナタ ニ長調Wq62/3(H22) (2)ソナタ ニ短調Wq62/4(H38) 
(3)ソナタ ホ長調Wq62/5(H39) (4)ソナタ ロ短調Wq65/13(H32.5)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
[録音:2011年2月/キーゼル・ホール(シント・トロイデン。ベルギー)]
シュパーニのC.P.E.バッハ・シリーズ24弾。今回は1740年代前半、C.P.Eが20
代後半の3篇を集めています。これらはいずれも規模が大きく、刺激的で鮮や
かな色彩に満ちた力作ばかり。シュパーニのクラヴィコードが光ります。




<INTEGRAL>
INTEG 221181 ¥2380
(1)ドホナーニ:チェロソナタOp.8
(2)コダーイ:無伴奏チェロソナタ Op.8
(3)同:チェロソナタOp.4
ラファエル・ピドゥー(Vc)、エマニュエル・シュトロッセ(Pf)
[録音:2010年9月]
トリオ・ワンダラーやロトの手兵オーケストラ「レ・シエクル」のチェロ奏
者としても活躍するラファエル・ピドゥー。彼がフォル・ジュルネ音楽祭で
もお馴染みの名ピアニスト、エマニュエル・シュトロッセと近代ハンガリー
のチェロソナタに取組みました。厳しい精神性にあふれたコダーイの無伴奏
ソナタはさすがに名作。ピアノ伴奏付きの2篇は柔和で親しみやすく、両作曲
家の旋律美を堪能できます。

INTEG 221176 ¥2380
パスカル・ザヴァロ:
(1)チェロ協奏曲(2007)
(2)電車男【1.電車内で/2.インターネット/3.出会い】
-ピアノ三重奏のための(2009)
(3)アリア(2001)
(4)喜び(2003)
アンリ・ドマルケット(Vc)、エリザベート・グラブ(Vn)(2)、
ヴァーン・マルディロシアン(Pf)(3)、
ファイサル・カルイ(指)ベアルン地方ポー管弦楽団
[録音:2007年2月、3月、2009年4月、2010年11月(ライヴ)]
パスカル・ザヴァロ(1959-)はフランスの作曲家兼打楽器奏者。少年時代より
ロック・バンドでドラムスを担当してきただけに、非クラシック的な激しい
ビート感とポップな感覚が独特です。フランスではマンガをはじめとする日
本文化が若者の心をとらえているとのことですが、ここではあの「電車男」
を音楽化。タイトルもずばり「Densha Otoko」で、主人公が美女エルメスを
見染め、恋が成就するまでを描いています。日本のオタク文化恐るべしと申
せましょう。フォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染みの美系チェリスト、アン
リ・ドマルケットがノリの良さを見せてくれます。




<SUPRAPHON>
=グレート・チェコ・コンダクターズ=
SU 4080 2枚組 ¥2580
ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 Op.88、ピアノ協奏曲 ト短調 Op.33
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 変ホ長調 Op.70
マルチヌー:交響曲第4番、リディツェへの追悼
ドビアーシュ:「スターリングラード」
ラファエル・クーベリック(指)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ルドルフ・フィルクスニー(P)ズデニェク・オタヴァ(Br)
ティポグラフィア男声合唱団
録音:1944年11月30日(ドヴォルザーク交響曲),
1946年6月4日(ドヴォルザーク協奏曲),
1945年12月13日(ショスタコーヴィチ),
1948年6月10日(マルティヌー交響曲),
1946年3月14-15日(リディツェへの追悼),1945年11月7日(ドビアーシュ)
20世紀を代表する偉大な指揮者の一人、ラファエル・クーベリック(1914-1996)
は、チェコ出身で、1941年から1948年までチェコ・フィルハーモニー管弦楽
団の首席指揮者を務めたものの、チェコスロヴァキアの共産化に反発して亡
命、チェコ民主化後の1990年まで祖国を離れていたことはよく知られていま
す。このCDには、クーベリックがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席
指揮者の地位にあった頃の貴重な音源が収録されています。ドヴォルザーク
の交響曲第8番はまだ第二次世界大戦が終結する前の録音。ピアノ協奏曲で
は、第二次世界大戦中にチェコを追われ米国に帰化した名ピアニスト、ルド
ルフ・フィルクスニー(1912-1994)が第1回のプラハの春音楽祭に参加するた
めに帰国した演奏。ショスタコーヴィチの交響曲第9番は、1945年11月3日に
レニングラードで初演されてからたったの40日後の演奏で、おそらくこの曲
の初録音。マルチヌーの交響曲第4番とリディツェ村への追悼は、いずれもマ
ルチヌーが第二次世界大戦を避けて米国に移住していた時期の作品。リディ
ツェへの追悼は、ナチによって見せしめ的に全滅させられたチェコの小村リ
ディツェ(ナチはこの件を広く宣伝した)を追悼する作品。ヴァーツラフ・ド
ビアーシュ(1909-1978)は、20世紀半ばのチェコの重要な作曲家の一人。「ス
ターリングラード」は、バリトン独唱と男声合唱のためのカンタータ。これ
は世界初演の際の録音。クーベリックは若い頃から完成度の高い演奏をなし
ていたことで知られており、ここでもいずれも単に若々しい演奏に留まらな
い、極めて立派なものです。
ブックレットには若きクーベリックの貴重な写真も多数掲載されています。




<DISQUIET>
オランダを代表する現代作曲家ミシェル・ファン・デル・アーが2010年に設
立したレーベル、DISQUIETの取り扱いを開始いたします!音楽、演劇、映像
と多方面に活躍するファン・デル・アー自身の作品を中心に、前衛音楽を発
信しているレーベルです。

DQM 01 ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(*1970):
(1)スペース・オブ・ブランク(2007) (2)マスク(2006) 
(3)インプリント(2005)
(1)クリスティアンヌ・ストーティン(Ms)、
エト・スパンヤールト(指揮)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(2)オットー・タウスク(指揮)、アスコ・シェーンベルク 
(3)ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(Vn)、
フライブルク・バロック・オーケストラ
録音:(1)2009年3月20日、コンセルトヘボウライブ録音(アムステルダム)
(2)2010年7月3日、ムジークヘボウ(アムステルダム)
(3)2006年6月3日、ムジークヘボウライブ録音(アムステルダム)
ヨーロッパで今最も活躍する作曲家の一人ミシェル・ファン・デル・アーが、
2010年より開始したDISQUIETレーベル注目の第1弾CD。ファン・デル・アーが
近年作曲した3つの管弦楽曲が収録されています。作曲家としてだけでなく、
録音技師、映像や舞台監督としても高い評価を受けているファン・デル・ア
ー。今回収録された3つの作品からも彼のマルチな才能を窺い知ることが出来
ます。スペース・オブ・ブランクは2009年にコンセルトヘボウで行われ、好
評を博したライブ録音!どこか機械的に鳴らされるオーケストラと情感を抑
えたメゾ・ソプラノの歌声のハーモニーが、冷たくも美しい響きを生み出し
ています。ユロフスキやアバドなど世界の著名な指揮者と共演し、今年1月
にドゥダメルのマーラー・チクルスでも話題となった歌姫ストーティンの柔
らかくも研ぎ澄まされた美声にも注目。インプリントではゴルツの卓越した
ソロに圧倒されます。演奏陣もロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、アス
コ・シェーンベルク、フライブルク・バロック・オーケストラという錚々た
る顔ぶれ。レーベル第1弾にふさわしき名盤です!

DQM 02 ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(1970*):ヒヤ・トリロジー
(1)ヒヤ【エンクローズド】(2003) (2)ヒヤ【イン・サークル】(2002) 
(3)ヒヤ【トゥー・ビー・ファウンド】(2001)
クラロン・マクファデン(S)
(1)ペーテル・エトヴェシュ(指揮)、
(2)(3)エティエンヌ・ジーベンス(指揮)、オランダ室内管弦楽団
録音:(1)2004年4月6-7日 (2)2005年6月21-22日 
(3)2005年6月23-24日、MCOスタジオ(ヒルバーサム、オランダ)
DISQUEITレーベル第2弾は、現代音楽界注目のオランダ人作曲家ファン・デル
・アーの大作「ヒヤ・トリロジー」!彼の名を一躍有名にした室内オペラ
「One」と同時期に製作された三部作で、「One」と同じく逼迫した孤独感が
存分に表現された作品です。プレイヤーが壊れてしまったのかと錯覚するほ
どに何度も繰り返される短い旋律に、焦燥感を掻き立てられます。2曲目の
「イン・サークル」からはクラロン・マクファデンの張り詰めたソプラノの
歌声によって、曲にさらに緊迫感が与えられます。作曲家だけでなく録音技
師としても高い評価を得ているファン・デル・アーの録音&編集技術がフル
に活かされた作品といえましょう。“自分”とは何か――ファン・デル・ア
ーの作品の神髄ともいえるコンセプトに迫る作品となっています!
演奏者も、第1弾(DQM 01)に負けず劣らずの豪華な顔ぶれ。エトヴェシュは
アンサンブル・アンテルコンタンポランの音楽監督も務めた経験もあり、現
代作曲家としても広く知られる指揮者。マクファデンはW.リームやH.バート
ウィッスルなど、現代音楽を得意のレパートリートするソプラノ。一切のブ
レを見せない卓越した歌唱力は圧巻です!前衛音楽に造詣深い名手達の見事
な演奏に圧倒される1枚です。

DQM 04(DVD-PAL) ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(1970*):アップ・クローズ(2010)
ソル・ガベッタ(Vc)、
ヴァキル・イールマン(老女)、カンディダ・トンプソン(芸術監督)、
ミシェル・ファン・デル・アー(映像&舞台監督、脚本)、
アムステルダム・シンフォニエッタ
収録:2011年3月15日、ムジークヘボウ(アムステルダム)
作曲家としてだけでなく、舞台監督としても広く活躍するミシェル・ファン
・デル・アー。「自分は音符だけで音楽を作っているのではない」と語る彼
にとって、「アップ・クローズ」は“聴くこと”と“見ること”を融合した
理想の作品。音楽作品としてみればチェロ・ソロと弦楽アンサンブルによる
協奏曲なのですが、舞台左側には大きなスクリーンが置かれ、演奏と並行し
て映像が流されます。演奏者の後ろに映像を置く形態自体は映画音楽の演奏
会などでもお馴染みですが、流石はファン・デル・アー、凡庸な舞台に留め
ません!何と、ソリストが演奏中何度も席を立ち、映像の中の“年老いた自
分”と共に演技をするのです。オーケストラも時に立ち上がり、ソリストを
圧迫するように演奏。何とも説明し難い摩訶不思議な舞台空間は、強烈なイ
ンパクトがあります。PAL仕様のため通常のDVDプレイヤーで再生できないの
が残念ですが、百聞は一見にしかず!PCなどで是非ご覧頂きたいおすすめ盤
です。
ソル・ガベッタはアルゼンチン出身のチェリスト。10歳にしてアルゼンチン
のコンクールで第1位に輝き、現在も新進気鋭の若手実力派として世界的に活
躍するチェロ奏者です。可憐な容姿とは裏腹に、その演奏は力強く情熱的。
本DVDでも圧巻の演奏技術と迫力あふれる音色で、作品の雰囲気を見事に表現
しています。ヴァキル・イールマン演じる“年老いたガベッタ”はまさに適
役。孤独に苛まれる老女の姿を狂気的に演じています。
本DVDはPAL仕様となっており、通常のDVDプレイヤーでは再生できないので
ご注意ください。

DQM 03(DVD-PAL) ¥1980
ミシェル・ファン・デル・アー(1970*):室内オペラ「One」(2002)
バーバラ・ハンニガン(“私”、S)、
シェイラ・ウィアーサム(年老いた“私”)、
ミシェル・ファン・デル・アー(舞台&映像監督、リブレット)
今ヨーロッパで最も注目される作曲家であり、映画監督でもあるミシェル・
ファン・デル・アーが、自身のレーベルDISQUEITから室内オペラ「One」をリ
リース!2002年にベルリン、パリ、ワルシャワといった諸都市で相次いで上
演されるや否やファン・デル・アーの名を一躍有名にした話題作、待望のDVD
化です。ファン・デル・アーの代名詞とも言える“自己”や“孤独”という
テーマが強く反映された作品で、“私とは何か”とひたすら自問自答しなが
ら孤独感に苛まれる女性の姿が、美しくも狂気的に描かれます。舞台の殆ど
が“私”の一人演技で構成される本作において、大役である“私”を演じる
のはカナダの名ソプラノ、バーバラ・ハンニガン。体当たりの演技で、“私”
を見事に演じ切っています。また、本作の魅力は随所に施された映像技術に
もありましょう。舞台と映像が相互的に結びついた、ファン・デル・アー節
炸裂の強烈な舞台空間に圧倒されるおすすめDVDです。
本DVDはPAL仕様となっており、通常のDVDプレイヤーでは再生できないのでご
注意ください。




<EUROARTS>
20 58874(Blu-ray) ¥4250
字幕:羅・英・独・仏
フォーレ:
・パヴァーヌOp.50
・エレジーOp.24
・詩篇「バビロンの流れのほとりで」
・ラシーヌの雅歌Op.11
・レクィエムOp.48
チェン・レイス(S) マティアス・ゲルネ(Br) エリック・ピカール(Vc) 
フィリップ・アイシュ(Vn)
パリ管弦楽団合唱団(スティーヴン・ベトリッジ:合唱指揮) パリ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
録音:2011年2月10日パリ、サル・プレイエル(ライヴ)
+[特典映像]パーヴォ・ヤルヴィ・インタビュー
2010/11年のシーズンより音楽監督に就任したパーヴォ・ヤルヴィがパリ管を
指揮して、「レクィエム」ほかフォーレの楽曲をまとめて演奏した映像作品
は、先行してリリースされたCDと収録曲は同一ですが、CDと同時期の2011年
2月10日に行われたコンサートの模様をライヴ収録したものです。
メインの「レクィエム」をはじめ、すぐれた演奏内容はCDからもすでに知ら
れるところですが、やさしく美しい調べの宝庫であるはずの「レクィエム」
でも、ときにデモーニッシュなまでの緊迫感がなんとも衝撃的で、フルオー
ケストラと大編成の合唱とが織りなす、陰影豊かで重厚な音楽があらためて
独特の魅力を備えています。
なお、「レクィエム」のソリストについて、CDではカウンターテナーのジャ
ルスキーの起用も話題を集めましたが、ここではバイエルン国立歌劇場の
「ばらの騎士」ゾフィー役でも一躍注目され、「リゴレット」のジルダを当
たり役とするイスラエル出身のソプラノ、チェン・レイスが聴かせる清楚で
染み渡る美声がまた心に残ります。
パリ管の本拠でもある収録会場のサル・プレイエルは、オリジナルが1839年
にオープンして、当時フォーレそのひとも自作の初演を手掛けたことでも知
られ、2006年に大規模な改修工事を経て現在に至る由緒あるホール。熟成さ
れたひびきも素晴らしく、合唱音楽が本来持つ、やわらかく包み込むような
感覚を味わえるということでは、サラウンド再生ではその効果も抜群といえ
るでしょう。

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