ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

尊敬の無農薬有機栽培

2011年07月15日 | 通信-社会・生活

 沖縄の今年の梅雨は、記録的に早く入り、記録的に早く開けた。倭国でも同じようなことが起きて、今年は全国的に梅雨入り梅雨明け共に早かったとのこと。
 沖縄の今年の梅雨、4月30日に梅雨入り宣言があって以来、スカッと晴れた日がほとんど無く、いかにも梅雨らしい天気が続いた。寝具は5月初めから既に掛け蒲団からタオルケットに代わっていたが、もう使わない掛け布団、6月になってもまだ押入れの中に仕舞われていなかった。ベッドの傍の畳の上に放って置かれていた。
 毎年のことだが、蒲団は押入れに仕舞う前に干している。天日干しして、太陽光で殺菌して後に蒲団圧縮袋に入れ、圧縮してから仕舞っている。その天日干しが今年はなかなかできず、たまに晴れた日があっても「あっ、晴れた。畑へ行かなくちゃあ」と、畑仕事を優先していた。蒲団を干さなくても食っていけるが、畑仕事をやらないと食っていけないので、そりゃあもう、何を優先するかは言うまでもない。言ったけど。

 記録的に早く梅雨が明けて、布団干しも終えて、「さあ、心おきなく畑仕事ができる」と思ったら、梅雨明け早々、記録的な暑さがやってきた。日中の炎天下で農作業をしていると1時間もしないうちにクラクラしてくる。で、素人農夫は考えた。「夜明けと共に起きて、太陽がガンガンギラギラしないうちに働こう」と。
  以来、目覚ましを4時半にセットして、遅くとも5時前には起きて、遅くとも6時半までには畑仕事を始めている。6時半だと畑の大部分は日陰で農作業も楽。10時を過ぎると畑から日陰は消える。午前中と言えど日向での作業はきつく、全身から汗が吹き出し、シャツが濡れ、ズボンが濡れる。1時間でギブアップ。で、11時には終える。
          

 私の畑仕事に費やす時間の多くは草抜きである。雑草は抜いても抜いても、次から次から生えてくる。土を耕しながら雑草の根の除去作業をするが、これもまた時間のかかる面倒な作業。根の除去は完璧にはできない。よって、何週間か経つと雑草は芽を出す。芽を出しながら奴らはまた、地下で増えていき、1個の根がたくさんの芽となる。雑草の中でも特に厄介なのがコウブシとハイキビ、彼らの根絶は非常に困難。
 いつ果てるともない草抜きや根の除去ばかりをやっていて、いい加減飽きてしまった素人農夫は二ヶ月ほど前、重大な決意をした。「除草剤を使おう」と。
  畑は100坪ほどの広さで、そのうち作物を育てている畑は20坪ほど。残りは果樹や造園木の植栽域と、刈草置場、通路となっている。畑の20坪は今まで通り手間のかかる手作業の抜根除草を続けるが、残りの80坪、造園木や果樹の根元を含めた全域に除草剤を撒くことにした。除草剤を撒きながら「たった100坪の土地で俺はこんなことしている。広い土地で無農薬有機栽培をしている農家はすげぇ!」と思った。

 私の畑に化学肥料は使ってない。殺虫剤としての農薬も使っていない。そういう意味では無農薬有機栽培と言える。お陰で、甘藷や野菜が虫に食われるし、作物の出来も芳しくない。自分一人食える分が収穫できれば十分なのだが、甘藷以外はまったく自給できていない。まったく、無農薬有機栽培で経営ができている農家はつくづく偉いと思う。私もそうできるようになりたいと思う。思いつつ、除草剤を使っている。まったく・・・。
          

 記:2011.7.15 島乃ガジ丸