Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

神仏分離と9.11衆議院選挙の二者択一問題

2005年09月12日 09時39分48秒 | Journal
 昨日、衆議院選挙があり、自民党が全480議席のうち、296議席を取り、圧勝した。「小泉劇場」と言われた小泉首相の郵政民営化国民選挙のパフォーマンスが国民に支持されたことになる。ところで、この郵政民営化で地方に多い危惧は、地元の郵便局がなくなってしまうのではないかということである。また、従来、民主党が優勢だった都市部で自民党が圧倒的に勝った。若者の浮動票を完全に取り込んでの勝利と報道された。郵政民営化に賛成か反対か、イエスかノーか、都会の若者が小泉首相が突きつけたこの二者択一問題に飛びついたのは、多分、眼前に出題されると何か答えなければならないと思い込む学校教育や塾、試験対策の心理的後遺症だろう。
 このことで、小生が連想するのは、日本の歴史の中で、常に、為政者が別の二者択一問題=神か仏かの神仏分離政策に執着してきた点との類似性である。多分、根っこは同じだろう。神仏習合によって、仏教とニッポンの神様は互いに助け合う関係になり、富士山、熊野三山や大山、江ノ島の民間信仰も栄え、鎮守の森も大切にされてきた。しかし、信仰のためにはお役目も経済活動もほったらかして、巡礼の旅に出てしまうようなルーズで非効率な社会的要素を権力者が好むはずはない。政治的に、法律で、事態を強引に改革しようと躍起になる。一方、写真にある靖国神社のような国策でつくられた近代的神社は厚遇する。
 小泉氏が言っている郵政民営化の論法も、この伝統的な為政者の神仏分離的な発想や行動パターンを継承している。私は、この事実にふと気がつき、今回は、小選挙区では民主党の候補、比例代表は「新党日本」に入れた。それしか、選択肢がなかったのだ。
 なお、付言すれば、小泉首相が好きなブッシュ大統領のイスラム教嫌いとテロ戦争も、やはり根っこは同じ二者択一問題。4年前の「9.11」同時多発テロの前後から、為政者のパフォーマンスが目立つようになった。戦争か平和か、官か民か、神か仏か、二者択一を国民に迫って人気を上げる彼らの手法を根本からいさめるのは、ハリケーンや地震など天災の恐ろしさしかなさそうだ。
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