Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

道後温泉本館2 夢に出る建物と品のあるお湯

2010年06月06日 18時56分40秒 | 四国の旅
 大方の建物は死んでいる。生きている建物は世に稀で少なかろうと思う。この道後温泉本館は、幾晩も連続して夢の中に怪異な印象とともに登場しそうなほど、小生にとってリアルな建物であった。高々、温泉場の遊興施設がそこまで強い印象を与えるのは、この建物が温泉場として人間の欲望や便益に対して放恣一途にもこもこと発展したもので、余計な社会的規範や使命を持たなかったからではないかと考えた。
 ちなみに、ここの湯は最高だった。世の中に温泉通は多かろうが、小生は、まったく関心がなくて、どこの湯はどうだのと講釈はできないが、入湯して、さらさらと湯の滑りがよく、透明感のある湯質である。さすがに、聖徳太子が先生と湯治にはるばる来た、漱石が松山市街からぶらぶらと来ただけのことはある、品位と魅力を秘めた名湯だ。いい湯は多かろうが、裸になっても心地に品のある湯は少なかろう。
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道後温泉本館1 看板を見て

2010年06月06日 18時50分30秒 | 四国の旅
 四国へいって城をたくさん見たが、それほど驚くことはなかった。しかし、松山へ到着し、夕刻に路面電車で道後温泉にやって来て、土産物屋が両側に並ぶアーケードを抜けて、正面に道後温泉本館の看板を眼にしたときは、突然、浮き浮きした感情にとらわれて思わず駆け出しそうになった。
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