Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

僕の「こんにちは赤ちゃん」

2013年07月28日 22時56分28秒 | Journal


 ここ数日、音楽や映像などいろいろYouTubeに当たっていて、結局、自分にとって一番根っこで懐かしいものは何かと考えてみた。そこで脳裏に浮かび上がったのが、梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」」(作詞・永六輔、作曲・中村八大、注記:このYouTubeでは永が例によって前口上の長いおしゃべりをしたあとに梓が登場する)である。当時、幼稚園に通う5歳ぐらいだったと思う。幼児の世界から外界の社会へ否応ならずとも出ていかなければならないプレッシャーで、内心暗い気分だった。そんなとき、梓みちよは間違いなく小生の天使、初恋の大人の女性だったに相違ない。5歳の小生は、テレビのステージに梓みちよがあの明るい曲とともに登場すると、激しいときめきを感じ、それを家族に見破られはしないかとやきもきしたものだ。当時は、坂本九の「上を向いて歩こう」がなんといっても空前の大ヒットだったが、うつむきがちだった小生にとって坂本の上を向いて歩こうの励ましよりはやはり「こんにちは赤ちゃん」の梓みちよが無上の癒しだった。
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僕のテレビ番組

2013年07月28日 16時53分25秒 | Journal


 これも前者二つに同じ。幼いころに見た「僕のテレビ番組」だ。まあ、ひどく懐かしいところだが、この時代、チャネルの選択肢もなく見ていたのも慥か。

 ・もちろん、最初は「鉄腕アトム」。幼少期のオープニング曲という位置づけだが、いま思い出すとほろ苦いものがある:Tetsuwan Atom (鉄腕アトム) opening (1963)
  次は中国版の鉄腕アトム「铁臂阿童木」で、妙にかわいらしい:中国語で「鉄腕アトム」
 ・これは中学時代だったか、「ひょっこりひょうたん島」は欠かさず見た:ひょっこりひょうたん島
 ・中身はまったく記憶にないが、「ローハイド」のテーマ曲だけはよく覚えている。幌馬車の旅というものにあこがれた。若きクリント・イーストウッドの面影も少し:Rawhide ローハイド
 ・「コンバット」、これは中身をよく覚えている。人間臭いサンダース軍曹よりもヘルメットの後ろに「1」とくっきり書かれていた大卒の中尉とか一層ドイツ軍の方が格好良かった:COMBAT TV Show Intro
 ・淀川長治の解説があったと記憶する「ララミー牧場」。これも懐かしい西部劇だ。アメリカに行ったらこうした風景の西部で暮らそうと思った。そして実際に暮らすことになった:Laramie 「ララミー牧場」
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僕の映画音楽

2013年07月28日 09時51分07秒 | Journal


 「僕のシャンソン」と同じ趣旨で、YouTubeにある「僕の映画音楽」も紹介しておこう。こうして並べてみれば古臭いのばかりだ。

 ・「カサブランカ」の有名なシーン:Casablanca - As Time Goes By - Original Song by Sam (Dooley Wilson)
  そしてオリジナルの「As Time Goes By」:As Time Goes By
 ・マリリン・モンローの「I WANNA BE LOVED」:" I WANNA BE LOVED BY YOU " MARILYN MONROE
  マリリンとイブ・モンタン:Marilyn Monroe & Yves Montand 1960
  マリリンの「帰らざる河」:Marilyn Monroe - River of No Return (1954)
 ・チャーリー・チャップリンの「モダン・タイムズ」:Charlie Chaplin-Funny song- Modern Times
  「モダン・タイムズ」のラストシーン:Smile, Charlie Chaplin , Modern Times, 1936
  ナット・キング・コールの「スマイル」:smile - nat king cole
 ・「ひまわり」のテーマ音楽:ひまわり テーマ曲  ソフィア・ローレン マルチェロ・マストロヤンニ
 ・アントン・カラスの「第三の男」:Anton Karas 映画「第三の男」 Harry Lime Theme
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僕のシャンソン

2013年07月27日 17時36分32秒 | Journal


 以前、iPhoneにYouTubeから集めたシャンソンなどお気に入りをストックしておいたら、バージョンアップとかでYouTubeのアイコンが消え蓄財も一切合財失ってしまった。「こん畜生!」と思っていたら、さっき家のパソコンのお気に入りにフォルダとして生き残っているのを発見。嬉しくなって、久しぶりに、「僕のシャンソン」の世界を訪ねた。どれも昔懐かしい有名なシャンソンといったところだが、いくつかご紹介しよう。

 ・シャルル・トレネの「詩人の魂」:Charles Trenet , L'ame des poetes
  同じくトレネの「ラ・メール」:Charles Trenet - La Mer
  さらにトレネの「パリのロマンス」:Charles Trenet - La romance de Paris
 ・ジュリエット・グレコの「パリの空の下」:Juliette Greco sings Sous le ciel de Paris
 ・パタシューの「ラ・シャンソネッテ」:Patachou - La chansonnette
  同じくパタシューの「パリは物思う街」:Paris se regarde - Patachou
 ・エディット・ピアフの「ムーランルージュ」:Edith Piaf - Moulin Rouge
  同じくピアフの「愛の讃歌」:Hymne à l'amour
  小さなピアフの魅力的な合唱曲:Les Trois Cloches - Edith Piaf & Les Compagnons de la Chanson
  さらにピアフの「枯葉」:Autumn Leaves - Edith Piaf
 ・そしてイブ・モンタンの「枯葉」:YVES MONTAND - Les Feuilles Mortes
 ・我らが越路吹雪で「サン・トワ・マミー」:Sans Toi Ma Mie
 ・そして岸洋子の「夜明けの歌」:夜明けの歌
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我が母の教え給いし歌

2013年07月27日 16時18分34秒 | Journal


 ドヴォルザーク( Dvořák)の歌曲に「我が母の教え給いし歌"Als die alte Mutter mich noch lehrte singen"」 がある。これをAafje Heynisという人が歌っている。その容貌の通り、高らかに歌い上げるでもなく、シンプルに歌っている。それゆねにベストだと思う。

 「我が母の教え給いし歌」はチェコ語で「Kdyz mne stará matka」、ドイツ語で「Als die alte Mutter mich noch lehrte singen」、英語で「Songs My Mother Taught Me」という。母は「この歌」を教えてくれたわけではなくて、「歌うこと」を教えてくれたということ。

・チェコ語
 Když mne stará matka zpívat, zpívat učívala,
 podivno, že často, často slzívala.
 A teď také pláčem snědé líce mučím, 
 když cigánské děti hrát a zpívat, hrát a zpívat učím!

・ドイツ語
 Als die alte Mutter mich noch lehrte singen,
 tränen in den Wimpern gar so oft ihr hingen.
 Jetzt, wo ich die Kleinen selber üb im Sange,
 rieselt's in den Bart oft, rieselt's oft von der braunen Wange.

・英語
 Songs my mother taught me, In the days long vanished;
 Seldom from her eyelids were the teardrops banished.
 Now I teach my children, each melodious measure.
 Oft the tears are flowing, oft they flow from my memory's treasure.

・日本語
 年老いたお母さんが、私に歌を教えてくれたとき、
 不思議に思った、しばしば涙を浮かべるのを。
 そして今、私も褐色の頬に涙を伝わせてしまう、
 ジプシーの子供たちに楽器を弾き、歌うのを教えるとき!
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花のない選挙結果、日本はやはり「滅びるね」の筋書き通りに

2013年07月21日 21時47分45秒 | Journal
ベランダの花


 自民党圧勝というマスコミが予測した通りの参院選の結果に、いささかがっかりした。余りに筋書き通りだ。誰も自民の政策が正しいとは思っていない。それでも正しくない政策の政党が圧勝するというのは、国民がダメだからだ。正しさということにこだわりがないから、寄らば大樹だからこういう結果になる。こうした国は、戦争をやるとなれば、戦争をやることになるだろう。そのときは大勢だから仕方ないとあきらめるしかない。憲法もいらない。自民党の言い分が憲法になる。日本という国、百年前に漱石が『三四郎』に書いたように「滅びるね」の筋書き通りに運んでいるような気がしてきた。

 青空文庫から、熊本から上京する三四郎と汽車で乗り合わせた先生(髭の男)の有名な会話をコピーさせてもらった。

 ――ところへ例の男が首を後から出して、
「まだ出そうもないのですかね」と言いながら、今行き過ぎた西洋の夫婦をちょいと見て、
「ああ美しい」と小声に言って、すぐに生欠伸(なまあくび)をした。三四郎は自分がいかにもいなか者らしいのに気がついて、さっそく首を引き込めて、着座した。男もつづいて席に返った。そうして、
「どうも西洋人は美しいですね」と言った。
 三四郎はべつだんの答も出ないのでただはあと受けて笑っていた。すると髭の男は、
「お互いは哀れだなあ」と言い出した。「こんな顔をして、こんなに弱っていては、いくら日露戦争に勝って、一等国になってもだめですね。もっとも建物を見ても、庭園を見ても、いずれも顔相応のところだが、――あなたは東京がはじめてなら、まだ富士山を見たことがないでしょう。今に見えるから御覧なさい。あれが日本一の名物だ。あれよりほかに自慢するものは何もない。ところがその富士山は天然自然に昔からあったものなんだからしかたがない。我々がこしらえたものじゃない」と言ってまたにやにや笑っている。三四郎は日露戦争以後こんな人間に出会うとは思いもよらなかった。どうも日本人じゃないような気がする。
「しかしこれからは日本もだんだん発展するでしょう」と弁護した。すると、かの男は、すましたもので、
「滅びるね」と言った。――熊本でこんなことを口に出せば、すぐなぐられる。悪くすると国賊取り扱いにされる。三四郎は頭の中のどこのすみにもこういう思想を入れる余裕はないような空気のうちで生長した。だからことによると自分の年の若いのに乗じて、ひとを愚弄(ぐろう)するのではなかろうかとも考えた。男は例のごとく、にやにや笑っている。そのくせ言葉つきはどこまでもおちついている。どうも見当がつかないから、相手になるのをやめて黙ってしまった。すると男が、こう言った。
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より……」でちょっと切ったが、三四郎の顔を見ると耳を傾けている。
「日本より頭の中のほうが広いでしょう」と言った。「とらわれちゃだめだ。いくら日本のためを思ったって贔屓(ひいき)の引き倒しになるばかりだ」
 この言葉を聞いた時、三四郎は真実に熊本を出たような心持ちがした。同時に熊本にいた時の自分は非常に卑怯(ひきょう)であったと悟った。

 そういえば、富士山が今ごろ世界遺産になったと大騒ぎし、平和主義の鳩ぽっぽちゃんの尖閣発言でたちまち国賊扱いするような貧弱で見識のないジャーナリズムを抱える国に、滅びる以外に先があるわけがない。――開票直後に当選が次々に明らかになる花のない選挙報道を見ていて、そんな風に痛感した。
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Karita Mattila & Bo Skovhusのメリーウイドウ・デュエットを聴いた。

2013年07月20日 22時13分23秒 | Journal


(Here is the famous duet "Lippen schweigen" from Lehar's "The Merry Widow" performed by the great Karita & Bo...
Recorded on French TV in december 1997)


YouTubeで、Karita Mattila & Bo Skovhusのメリーウイドウ・デュエットを聴いた。ボーもいいが、とにかくカリタの歌いっぷりは感動的である。
何度も何度も繰り返して聴いて映像に見入ったが、そのたびに胸が熱くなる。
ところで、ヒトラーがこのレハールのメリーウイドウが大好きだったらしい。このデュエットを聴いているときは、ヒトラーもけっこう純情で良い人だったであろう。芸術が人間性を変えられるのは一瞬かもしれない。ただ、その一瞬は変えられるのだ。
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