Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

家の薔薇

2016年06月28日 14時22分05秒 | Journal
 この家のフェンスの前に咲いた薔薇は、もともと鉢植えだったが、地植えにして、咲くのを待っていた。鉢から移した低木の薔薇の横からまっすぐにょきにょきと伸長してきたのが、果して薔薇なのかも半信半疑でいたら(雑草のような気もして余程取ってしまおうかと考えたが、もしかして薔薇かもと見守っていた)、低木の薔薇が散ってしばらくしてから、のっぽの高い方が見事に咲きだしたのである。梅雨に咲く赤い薔薇も風情(ふぜい)がある。

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「四季の森公園」の花菖蒲

2016年06月03日 21時35分10秒 | Journal
 家から車で15分ほどのところに「四季の森公園」という自然公園がある。今日、天気も好かったので、散歩に行ってみると、菖蒲(しょうぶ、アヤメ)の花がよく咲いていた。昔、読んだヘルマン・ヘッセのメルヒェンに「イーリス(アヤメ)」という小作品があり、とても好きだった。主人公が「花のうてなの中におりてゆく」ところで作品は夢幻的に終わっており、自分もそうなりたいと切なく思ったものだ。今でも少しはそう思っている。

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映画『The Age of Innocence(汚れなき情事)』を観る

2016年06月02日 15時29分22秒 | Journal
 『The Age of Innocence(汚れなき情事)』は、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese,1942‐)監督による1993年の映画だ。贅(ぜい)を凝らした芸術品の小道具をいちいちにアップして映し出す美しい映像(息をのむようなと形容できる)を見ていると、せいぜい10年ぐらい前の映画と感じたが、調べると、もう30年以上前の作である。小生にとって、スコセッシ監督と言えば、大学生のときに観たロバート・デ・ニーロ主演の『タクシードライバー』(1976)であり(その圧倒的なインパクトに、小生もしばらくデ・ニーロのタクシードライバーのような物騒な薄ら笑いを独りぼっちの生活に浮かべていた)、それとこの映画は、ニューヨークが舞台になっている以外、何の共通性もないように見える。一方は、貧乏で恋人も何もないタクシードライバーが乗客となった政治秘書に思いを寄せる、一方は、裕福な名門家族の青年で、人もうらやむ美しい娘と婚約し結婚するが、思いつづける生涯の女性は他に居る。しかし、一見して何の共通性もないところに、「遂げられない恋心、諦(あきら)めざるを得ない恋心」という共通項を見いだして、一人大いに納得した。単なる失恋劇でもない。どこか夢中になれない、命がけになれない、その女を見かけても心を残して立ち去らざるを得ない、恋の幻影に対する諦観した男のスタンスが描かれている。そこがおもしろかった。







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