Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

京劇10 エンディング(北京)

2007年06月17日 17時50分52秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 まあ、京劇を観て、ニッポン人がものすごく感激することはないだろう。むしろ、歌舞伎との比較など考証的に観て、なるほどなと思うところがある。小生は歌舞伎では世話物などのほとんど立ち回りのない、江戸の長屋の雰囲気や情愛を楽しめる劇が好きだ。京劇においてもそうした出し物をゆっくり観てみたい。

 本物の京劇を観にまた北京に来よう  頓休
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京劇9 乙姫の立ち回り(頓休)

2007年06月17日 17時44分06秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 中国の人は体が柔軟だ。ニッポンの歌舞伎や時代劇に比べても、しなやかな立ち回りを示す。だが、歌舞伎を観た人は京劇の立ち回りにかなり類似を見出すだろう。

 乙姫の立ち回りに見惚(と)れる北京の夕  頓休 
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京劇8 悪玉(北京)

2007年06月17日 17時37分40秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 これはいかにも悪玉の親分。大抵の世の物語は、善人と悪者が登場し、悪者が憎々しいほどに善人の善性が際立つ。しかし、現実は、一人の人間の中に悪玉と善玉が混在し、自他が気がつきそうな場面では善玉を見せびらかすように転がし、誰も見ていないような場面では本人も知らぬ無意識裡から意外な悪玉を飛び出して驚くのが人間界の面妖な心理。

 悪玉の親分世の善人面から賄賂かな  頓休
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京劇7 歩き方(北京)

2007年06月17日 10時17分05秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 中国人は日本人よりも歩き方が上手である。椅子と畳文化の違いの所為(せい)であろう。左の貴公子のような足先まですっと伸びた奇麗な歩き方は、日本だと、役者でもできない。

 今でも畳にあぐら楽ちんのニッポン人  頓休
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京劇6 乙姫様(北京)

2007年06月17日 10時11分00秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 京劇には歌舞伎と同じく女形があるそうだが、この乙姫様は本当の女性だろう。歌舞伎の女形もそうだが、本当の女性と並んで出るといやに喉が太かったり喉仏が気になって変なものだ。女形で一世を風靡した梅蘭芳が晩年に暮らした家は什刹海に今もあって公開されているようだ。

 梅蘭芳をけなした魯迅褒(ほ)めた芥川  頓休
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京劇5 チャップリン映画のような(北京)

2007年06月17日 09時56分57秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 要は、チャップリン映画のようなコメディータッチの大活劇がある。小道具は机だけだが、それをうまく使って飽きさせない。鼻白の道化役がなかなか動きがいい。

 机一つに笑いつくる京劇の道化  頓休
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京劇4 道化(北京)

2007年06月17日 09時44分01秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 座席は安い席ではなかったが、他人の頭が邪魔になる。まあ、その頭を両サイドの額縁がわりに写真を撮った。劇のストーリーは貴公子が旅に出て妙な道化と遭遇するが、最終的には竜宮城の乙姫様のような女性とめでたしめでたしといったもの。京劇は歌舞伎のような舞台意匠はなく、能なみに簡略化した芝居だ。旅籠(はたご)に泊まった貴公子の暗闇の部屋に、道化の盗賊が忍び込んだところで、互いが見えないことをコミカルな動作に仕上げている。

 旅籠の暗闇に抜き足差し足の絡み合い  頓休
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京劇3 茶淹れパフォーマンス(北京)

2007年06月16日 17時27分31秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 芝居が始まるまでに、こうした茶淹(い)れパフォーマンスもあった。この長い管を通せば茶の香りなり味がよくなるのかは、いささか疑問。

 茶淹れも見世物なりや京の劇  頓休
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京劇2 隈取り

2007年06月16日 17時21分17秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 京劇では、顔の隈取(くまど)りで(京劇では「瞼譜(れんぷ)」と呼ぶ)、性格、身分、年齢を表わすさしい。赤塗りが関羽のような忠義の人、黒く太い線は張飛のような勇猛な人、白塗りは曹操のような奸計にたけた人、顔の真ん中だけの隈取りは道化。写真の役者は張飛派か。

 何になるやと隈取りを眺める  頓休
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京劇1 役者の化粧1

2007年06月16日 15時52分02秒 | 北京俳諧行4日目(胡同の朝・頤和園)
 この日は泊まったホテルにある劇場「梨園劇場」で京劇を鑑賞。案内人はこの観劇につまらないと否定的だったので、まず雑技を観たが、小生は「せっかくこのホテルで観られるのだから」と言うと快諾。バスで乗り付けたこれ目当ての観光客でロビーは混み合っている。入口を入ると、役者が化粧のデモンストレーション。テレビで見慣れた歌舞伎役者の化粧を思い出すのは、ニッポン人として自然。

 男も化粧するときは艶(つや)っぽい  頓休
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