Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

「日本太子党」の結党を提案したい。

2012年10月16日 23時36分57秒 | Journal
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 突然ではありますが、「日本太子党」の結党を提案したい。橋下徹君の「日本維新の会」などに大事な日本の政治を乗っ取られては大変なことになる。今こそ、国政に大繁殖する二世三世議員を結集し、一大身分政党を立ち上げて、ニセモノ草の根派、維新の会を粉砕しなければならない、と考えるに至った。当然、首相経験者の偉いご先祖を持ち、本人自身も首相経験者である鳩山由紀夫君、安倍晋三君、麻生太郎君らは党の中心メンバーになる。そして、行く行くは中国太子党の習近平君を顧問に招いて大同団結し、「世界太子党」か「アジア太子党」を結成し、世界やアジアがアメリカのような一国主義的な価値観に支配される政治状況から脱却する。
 ところで、「太子」というと、大抵の日本人は聖徳太子を思い浮かべるのではないか。聖徳太子は中国(隋)に対して「日出處天子致書日沒處天子無恙云云(日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや、云々)」の文言で対中強硬派の先駆者だったように取り上げられるが、小生は、開明的な太子が今生きていれば、前原誠司君や野田佳彦君よりは柔軟な対中政策をとるのではないかと思う。むしろ、大使の息子ら一族が残らず当時の右派(神道派)によって自害に追い込まれたことを考えれば、そして、その右派が今日に至っても別に信心からでもなく神社参拝を欠かさないなど日本政治の主流派を形成していることを考え合わせれば、日本太子党の方向性は、既存の右派路線上にはあり得ないことを理解してもらえよう。そのことは、鳩山君、安倍君、麻生君にもよく分かっておいてもらわないと困る。こうしたボンボン政治家がまだしも好いのは、頭がそう貧乏くさくならなくてもすむ点だ。思想的に豊かさを失っていちずに何かを思いつめると、政治家という存在は凶器になる。
 (なお、橋下君については週刊誌的にたたかれていることがあるようだが、小生が気に喰わないのは彼の出自にかかわることではない。そうしたことが最近取り沙汰されているとは知らないでこういうものを書いていて、小生も少し驚いた。小生が嫌いなのは、彼の「維新」「八策」という歴史用語を利用して民意をupwardに扇動する安っぽいやり口だ。その点では、小沢一郎氏も嫌いだな。司馬遼太郎氏の流行小説を読んだぐらいで実はよくも知らない「明治維新」をうわべだけ手本にしているようで、これでは日本というなかなか新しくなれない国を本当に変えていくムーブメントにはならないと感じる。われわれの過去には、維新後もずいぶん多くの重い歴史が存在している。そのことへの認識や考えがなくて、いきなり王政復古の時代感覚に戻って、いったい何をやりたいのだ。)
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なぜ、台湾人は日本が好きなのか?

2012年10月16日 21時17分43秒 | Journal


 復原工事で新装なった赤レンガの東京駅舎のすぐわきにあるシャングリ・ラホテル東京で「台中産業連携セミナー」という催しを取材した。
 台北市政府産業発展局が主催する、なかなか有意義なセミナーであった。説明に立った台湾の行政官は皆さん流暢な日本語で日本人に対する深い礼節をたもちながら熱弁をふるった。趣旨は、日本企業はぜひ台湾企業と合弁などで連携して、中国本土への進出を成功裏に進めてくださいというアピールである。台湾における所得税や法人税など税制上の優位性や行政支援サービスの手厚さ、また台湾‐中国間の経済協力枠組協定(Economic Cooperation Framework Agreement、ECFA)を通じたメリットの享受を日本企業も台湾に進出すれば分かち合えるとする説明だった。
 会場をあとにして、なぜ、台湾の人はここまで日本人と組みたがっているのかを道々考えた。ただの親日感情だけでは説明のつかない部分がある。一つ思い至ったのは、尖閣問題などで日本人がアメリカに依存しながら中国に対するのと同じ心理が台湾人にも働いているのではないかということだ。台湾人も大きくなった中国を前にしてアイデンティティーを失いかねない底知れぬ恐怖感があるに違いない。そこで立場に似たところがある日本と連携して共同で、2対1の関係で大国の中国とバランスをとっていこうという心理だ。そうでなければ、ここまで日本人に気に入られたいと健気なまでに努める彼らの熱意が理解できなくなる。
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I類構造体の強度をもつオフィスビルのニーズとは?

2012年10月16日 20時50分43秒 | Journal

「I類構造体」という言葉をご存じだろうか? なんでも、官庁施設に求められる耐震性能の最高水準のようだ。大震災でも機能が損なわれては困る行政の拠点施設に適用される、建築基準法上に定められた基準強度の1・5倍の強度を持つ構造体ということらしい。しかし、写真のようなオフィスビルがなぜ今そこまでの強度を売りにしてテナントを募集しようとするのか。その点を考えると、大地震では大抵の建物は壊れて使えなくなる事実を裏返しただけなのだと気づかされる。小生は、建築基準法を1.5倍に底上げして、少なくとも今後建てる建物はすべて、お役所でなくても「I類構造体」にしてほしいと思うが、お役人は「そうすると現状、既存不適格建築ばかりになって困る」とでも言うかもしれない。
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花の名にこだわる人間

2012年10月08日 09時21分59秒 | Journal


 マーガレットかと思って買ったら、秋に咲くからどうもそうでもないらしい。人間は花の名にこだわるだろうが、花は自分の名にこだわりはあるまい。それでも、花の名を知らないと他人に笑われそうで、こういうものを書くときは一応調べておこうと見栄も働く。花は、そんな人間の邪心をよそに、ただほがらかに体育の日の秋日を一杯に浴びてベランダの鉢植えに咲いている。(ちなみに、花はコスモスらしい。やはり、気になる)
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免震リニューアルした新東京駅と新日鉄住金の発足式

2012年10月02日 21時43分47秒 | Journal



 新日鉄と住金が統合し、新日鉄住金になる発足式が1日にあり、取材のため朝から東京の丸の内に出かけた。すると、丸ノ内線から地上へ出てきた東京駅前は、これまたなかなかの人出である。この日は駅舎のリニューアルオープンの日だった。そこからまた地下に入って新会社に通じる地下道を歩きながら、東京駅リニューアル工事に関する壁の案内パネルを眺める。そして、煉瓦の駅舎は地下に免震装置を入れた免震レトロフィットで耐震性を高めたと知る。小生もそこは躯体構造の専門記者である。人々が見上げる天井や屋根よりも見えない地下構造にしきりと感心して、帰ってきた。
 新日鉄と住金の統合については、これは関東と関西の社風の違いがあり、また対等と言うには両社間に実力の差がありすぎる。住金派は呑み込まれないように必死になるのではないか。統合から融合に向かうにはなかなか時間がかかりそうである。そして、その十分な時間の猶予を与えないグローバルな競争がすぐ足元で待っている。
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