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突然ではありますが、「日本太子党」の結党を提案したい。橋下徹君の「日本維新の会」などに大事な日本の政治を乗っ取られては大変なことになる。今こそ、国政に大繁殖する二世三世議員を結集し、一大身分政党を立ち上げて、ニセモノ草の根派、維新の会を粉砕しなければならない、と考えるに至った。当然、首相経験者の偉いご先祖を持ち、本人自身も首相経験者である鳩山由紀夫君、安倍晋三君、麻生太郎君らは党の中心メンバーになる。そして、行く行くは中国太子党の習近平君を顧問に招いて大同団結し、「世界太子党」か「アジア太子党」を結成し、世界やアジアがアメリカのような一国主義的な価値観に支配される政治状況から脱却する。
ところで、「太子」というと、大抵の日本人は聖徳太子を思い浮かべるのではないか。聖徳太子は中国(隋)に対して「日出處天子致書日沒處天子無恙云云(日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや、云々)」の文言で対中強硬派の先駆者だったように取り上げられるが、小生は、開明的な太子が今生きていれば、前原誠司君や野田佳彦君よりは柔軟な対中政策をとるのではないかと思う。むしろ、大使の息子ら一族が残らず当時の右派(神道派)によって自害に追い込まれたことを考えれば、そして、その右派が今日に至っても別に信心からでもなく神社参拝を欠かさないなど日本政治の主流派を形成していることを考え合わせれば、日本太子党の方向性は、既存の右派路線上にはあり得ないことを理解してもらえよう。そのことは、鳩山君、安倍君、麻生君にもよく分かっておいてもらわないと困る。こうしたボンボン政治家がまだしも好いのは、頭がそう貧乏くさくならなくてもすむ点だ。思想的に豊かさを失っていちずに何かを思いつめると、政治家という存在は凶器になる。
(なお、橋下君については週刊誌的にたたかれていることがあるようだが、小生が気に喰わないのは彼の出自にかかわることではない。そうしたことが最近取り沙汰されているとは知らないでこういうものを書いていて、小生も少し驚いた。小生が嫌いなのは、彼の「維新」「八策」という歴史用語を利用して民意をupwardに扇動する安っぽいやり口だ。その点では、小沢一郎氏も嫌いだな。司馬遼太郎氏の流行小説を読んだぐらいで実はよくも知らない「明治維新」をうわべだけ手本にしているようで、これでは日本というなかなか新しくなれない国を本当に変えていくムーブメントにはならないと感じる。われわれの過去には、維新後もずいぶん多くの重い歴史が存在している。そのことへの認識や考えがなくて、いきなり王政復古の時代感覚に戻って、いったい何をやりたいのだ。)