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宮城県の業界組合は、一年に一度の総会はやはり泊まりがけの宴会つきでないともの足りないということであろう、今年は作並という山形県に近い山深い温泉地で開催した。被災した沿岸地域から一番離れた場所だ。芦屋雁之助が「作並絶唱」なるご当地ソングを歌っているとは知らなかった。泊ったのは岩松旅館という古い旅館だったが、写真のオラウータンの番頭さん以外は、別にこれといった特徴もなかった。宴会では、被災した方から津波の恐ろしい実話をいろいろうかがった。そして、同室者の嵐のような鼾に悩まされてほとんど一睡もできずに輾転反側と朝を迎え、6時すぎにはっきりしない気分で湯に入って、朝食をとり、ホテルのバスで作並駅まで送ってもらった。しかし、この仙山線の作並駅のやけに明るいプラットフォームに立ったとたん、なんだか爽やかに生き返った心持ちがした。このプラットフォームこそ日本の交流電化の発祥地だそうだ。小生が生まれた頃の古い話である。もしかして、その交流電化の霊が小生をぴりりと覚醒させたのかもしれない。あるいは、下記の宮沢賢治の詩の霊が小生の眠れる魂に呼びかけたのかもしれない。仙山線で山形へ抜ける途中、「面白山高原」という名の駅がある。以前、通ったとき、線路の下に滝があったので記憶に残っていたが、やはり「面白山高原」というのは面白すぎる。そして、長いトンネルを抜けると、景色が一気にひらけ、そこに山寺の小天地がある。
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
――『春と修羅』序(1924年)