Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

フランク・シナトラとナンシーの父娘デュエット「something stupid」

2016年03月16日 12時21分55秒 | Journal
 YouTubeで、フランク・シナトラとナンシーの父娘のデュエット「Frank and Nancy Sinatra something stupid」を観た。それと知らず、ナンシーが歌う「Cryin' Time」を聴いて、こんなに歌のうまい歌手がいたのかと思った。レイ・チャールズの歌に劣らない(ブレンダ・リーよりは遥かに良い)。Wikipediaで調べると、彼女があのフランク・シナトラの娘と知る。ナンシーの歌声に耳を澄ましていると、なるほど、その中に父の「シナトラ」が居る。あの暗いくらい人生の翳(かげ)りである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インフルエンザと北京行き(2016年3月)

2016年03月11日 21時28分57秒 | Journal
○北京2016年3月2日~10日滞在記


 今回は、インフルエンザの亡霊に祟(たた)られた北京滞在となった。1月にインフルエンザのワクチンを接種したので、かかっても軽いという伝聞を鵜呑(うの)みにしていた。すると、2月末に妻がインフルエンザになり、数日後、小生も頭や節々が尋常でなく痛くなり、こりゃ感染したかなと思って病院へ行くが、熱がなく、検査でも陰性であった。それから数日して、妻の里帰りで北京へやってきた。夕方到着して、出迎えに来た妻のお兄さんが運転する車で市内の中心地にあるホテルニューオータニ系の長富宮飯店に向った。お兄さんはどこをどう道を迷ったのか、高速を早々に下りると(すぐホテルの近くまで高速で行けるはず)、北京の街とはとても思えないような真っ暗闇な田舎道を延々と走って、大変な大廻りをして長富宮飯店に着いた。40分程度で着くものが2時間ぐらい彷徨(ほうこう)した。この間に、お兄さんが開けていた窓の隙間から侵入したPM2.5をたらふく吸い込んでしまったようだ。それから咳が出だし、妻が携行していた咳止めの薬を飲んでも容易におさまらない。翌々日だったか、夜になって熱も出だしたので、渋滞の残るなかをタクシーで中日友好医院(朝陽区和平里)の国際医療部へ行った(最初は、熱があったことから感染棟へ行って、そこで検査を受けた)。また、検査の結果、インフルエンザは陰性であったが、細菌性の急性気管支炎とかで、「じっとしていろ」と忠告を受け、口にまずくひどく飲みづらい液体の咳止め薬(同医院製)やら抗生物質を処方してもらって帰って来た。それでも咳は二三日止まらなかった。結局、今回の北京滞在では最初から最後までベッドの上で丸丸寝転がって過ごした。最後の数日は、長いこと寝ていたためか、抗生物質の副作用か、腰痛まで併発したから、散々だった。
 というわけで、ただ寝転んでいたホテルとその周辺の狭い印象ぐらいしか、今回の北京滞在について書くこともない。連泊した長富宮飯店は初めての宿泊である。ここのところ北京にもずいぶん何回も来たが、この日本人に一番親しまれているホテルに泊まったことはなかった。前回、北京に滞在した折は、数日だけ泊まる予定だったが、小生と同姓同名の贋者氏(?)が同時に予約しており、同一人物の二重予約と勘違いしたホテルが勝手に小生名義の予約を解約してしまったので、泊まれなかった。さらに言えば、そのときは軍事パレードが天安門前の長安街から続くホテル前の大通り(建国門外大街)で行なわれることになっており、警備もきつく身動きが取れなくなるとの懸念から、別のホテルの滞在を延ばしてあえて再予約をしなかった。







 ともかく、同ホテルは、北京市内にできた高層型外資系ホテルの先駆けで、このホテルの周辺部にある建物には日系企業の北京事務所が集中している。ちなみに、同ホテルには、飯店とつながって公楼というオフィス棟があり(さらに公寓というアパートメントもある)、新日鉄住金など日系企業やJETROのような機関の事務所で占めている。いわば、ここは「日本村」である。しかし、現在は、もっと新しいビジネス地域の新しいビルに引っ越している日系企業も多い。
 宿泊客は、日本人も多いには多いが、中国人やその他の外国人もおり、それほど色濃くは日系ホテルの印象はない。部屋は、5つ星にしては狭いが、古いなりに機能的に出来ていて、トランクから出した荷なども適当に収納できた。驚いたのは、ドアを開けてすぐのところに洗面台がある点。普通は、バスとトイレと同じところにあるのだが。これも馴(な)れてしまえば、むしろ、こちらの方が何かと便利ではある。それからドアを開けて、カードを挿し込むと、自動カーテンが映画の銀幕のように上がる。特筆すべきは、これまで泊まってきたどのホテルよりも静かだということである。壁が厚く、遮音性能がいいのであろう。廊下を歩く人の怒鳴り声だとか、隣室のテレビや話し声、水洗やシャワーの音だとか、室内で空調の唸りだす音だとか、とにかくその手の騒音が余りしない。バイキング方式の朝食も、特に上等というわけではないが、まずまず食べられる。日本人には、味噌汁と納豆があるのでありがたい。そういえば、中国では納豆食が久しくブームで、テレビのコマーシャルに日本では見たこともない納豆製造器が登場しているのには驚いた。納豆さえ食べていれば、心臓病も高血圧の心配もなく長寿をまっとうできるように宣伝している。





 ロビーや朝食時の観察では、中国人宿泊者としては、ビジネス客はもちろん若いインテリ風の男女客(マスコミか演劇の関係者のような)がけっこう多い。ありがたいことに、あの太って可愛くもない子供をつれた喧(やかま)しい家族客はほとんど見かけない。かわりに、見苦しいものとして、日本人の若い男たちがロビーのソファでぐうたらしているのは、何度か見かけた。昨年泊まった上海のニューオータニ系ホテルと比べて、古風な格調高さはないが、平均からするとまずまず泊まり心地は悪くない合格点がつくホテルと言えそうだ。体調がかんばしくなく、食事に寒い外へ出るのも億劫(おっくう)なとき、オフィス棟の脇にあるローソンでサンドイッチとおでんを買って食べたが、おでんはなかなかいける。日本のローソンのおでんよりも美味いと感じた。やはり、近所のセブンイレブンで見かけた「おでんの死骸」のようなおでんとは雲泥(うんでい)の差である。
 ちょうど、滞在中に、全人代が近くの人民大会堂で開催中とあり、ニュースはその話題が多い。李克強の全体演説より習近平が上海の代表団を前にして話した演説の方が注目されてしまったのは、二人の力関係を表わしていた。全人代は、議論の場である国会というよりは、施政報告会のようなもので、各部長(大臣)が長々と方針を読み上げ、新聞やテレビの報道は、それの解説一辺倒で(中国人は解説がうまい)、本質的な議論(論点)がどこにあるのかは見えてこない。
 また、クアラルンプールで卓球の世界大会があり、日本の団体戦についても、こちらのスポーツ番組専門チャネル(CCTV5)で北朝鮮や中国戦を見た。決勝戦は中国の圧勝だったが、新聞で、福原愛ちゃんが大きく全身写真で掲載されるなど、相変わらず人気者である。伊藤美誠ちゃんも有望株として取り上げられていた。考えさせるのは、中国の解説者が日本の選手についても特徴や実力を的確に(好意的に)分析して話している点である。勝ち負けだけでなく、国民スポーツとしての卓球に深いこだわりがあるのだろう。



 CCTVには、以前は、良質な英語放送チャネルがあったのだが、今は、習近平とプーチンが仲良くなったせいか、ロシア語番組に取って代わられているのには、驚いたし、残念であった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする