梨の花 命吹き込む 受粉かな
週末、列島を襲った「春の嵐」は各地に甚大な被害を与えた。
その状況をテレビ報道で見ながら先日「滝山城址公園」を歩いた時に見た一つの光景を思い浮かべた。
約2・5㎞のコースを歩き終えて帰りのバス停に着いた。
このバス停の目の前に大きな梨畑があり、真っ白い花が満開であった。
余りにも美しかったので写真を撮っていると、この畑の所有者と思われる人たち数人が畑の中に入って作業を始めた。
受粉作業のようだ。
余り見られない光景なので、これもカメラに収めた。
そして、その夜のこと。
テレビがこれから列島に近付いてくる「爆弾低気圧」に注意を呼び掛けていた。
その中で、農家の人が強風で花が散らされる前に、と梨の花に受粉している様子を映し出していた。
それを見て、我々があの時見たのも『春の嵐』に備えて、おおわらわで受粉作業をしていたのだ、と思い当たった。
幸いなことに、当地は雨も風も拍子抜けするほど大したことはなかったが、テレビで伝えられる各地の被害を目の当たりに見て、あの時に見た梨の花は大丈夫だったろうかと、思いを馳せた次第である。