折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL148~凍える月

2013-02-24 | 写真&俳句


風すさび     満月空に     凍てつきぬ


この冬最強の寒波が押し寄せ、北日本や北陸では大雪や猛吹雪の大荒れの天気となったこの日、日中吹き荒れた北風は、夜になって一層強さを増し、ガタゴトと雨戸を揺する。

暖房を入れているのに、部屋が暖まらない。それだけ、深々と冷え込んでいるのだ。

愛犬のパールをおしっこさせるべく外に連れ出すと、冷たい烈風が吹きつけ、人も犬も震えあがる。

空を見上げると、この風のせいで澄み渡った空に、満月が煌々と輝いている。

その月まで、寒さに震えているように見えた。

写真&俳句VOL147~古民家とつるし雛

2013-02-24 | 写真&俳句
「旧村山快哉堂」
明治十年(1877年)に建築された木造二階建て土蔵造りの店蔵で、本町通り(本町三丁目)に面して屋敷を構え、「中風根切薬」「分離膏」「正斎湯」などの各種家傳薬を製造、販売する薬店でした。
建物取り壊しの祭に、所有者から市の教育委員会が寄贈を受け、平成7年に解体後、4年の保存期間を経て、いろは親水公園中州ゾーンに約2年間の歳月をかけ、移築復元した貴重な建物です。(教育委員会作成のパンフレットから転載)



古民家に     溶け込みたるや     吊るし雛



当市の隣の志木市の図書館に、葉室 麟の新刊「春風伝」のリクエストに行った帰り道、この時期、旧村山快哉堂で「つるし雛飾り」の催しが行われていることを思い出して、散歩を兼ねて足を伸ばしてみた。

言わずもがなだが、市の文化財でもある建物に、古くからの継承文化のつるし雛飾りの組み合わせは、相性が悪かろうはずがない。

古民家の雰囲気にすっかり溶け込んだつるし雛の佇まいに、しばし見入った次第である。


古布を使って手作りした雛のつるし飾り七宝まり、鶴、亀、折り鶴など約20種類、約800点が展示されている。これらの作品は、すべてボランティアの人たちの手作りとのこと。