折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

リベンジの行方~黒目川『源流』を目指す試み

2009-12-04 | 日常生活
【気になる一言】

11月10日付ブログで【身近な秋の風情を楽しむ VOL2『黒目川』河口を目指す】と言うタイトルで毎日愛犬のパールとの朝の散歩道になっている黒目川を河口を目指して歩いたことを書いた。

すると、その記事に息子からコメントが。
以下は、息子とのコメントのやり取り。

息子
中学生のころ、自転車で河口から遡ったことがあったなぁ。源流までは行けなかったけど・・・。なつかしいね。

小生
近々、黒目川源流にチャレンジの予定。
君のリベンジをしてやれるか、それとも親子そろってリタイアか。結果を楽しみに。

息子
一応、リタイアの理由は「自転車では先に進めなかったから」としておきます。「何で進めなかったか?」はチャレンジ終了まで伏せておくけど、がんばってね。


この最後の一言がどうにも気になって、「よし、やってやるぞ」と意気込んで「源流」にチャレンジすることに。

何せ源流と言われる小平霊園にある「さいかち窪」までは、15㎞は優にある。
時速4キロで歩いて4時間弱かかる勘定だ。

コンビニでおにぎり、お茶を買って9時20分、浜崎黒目橋をスタート。


【午前中は順調、晩秋の風情を楽しむ余裕も】

この日は、穏やかに晴れ渡って、風もなく、歩くにはもってこいの日和。

9:50川越街道バイパス、10:20関越自動車道を越える。

そして、11時、神宝大橋に到着。

ここが黒目川と落合川との合流地点である。


分岐点
神宝橋から見た分岐点、右が黒目川、左が落合川(写真手前が下流)


ここからさらに歩くこと約1時間、所沢街道に架かる都橋に至る。

この間の景色は、晩秋の風情が色濃く漂っていて、心がなごむ。

◆ 川辺の秋の風情


黒目川の岸辺の民家に咲いていた<皇帝ダリア>の花


 



【午後は関門が待ち受け、苦戦、焦る】

第1関門
新小金井街道を過ぎ、所沢街道にある都橋の所まで来て、ハタと困った。

それまで辿って来た川が『暗渠』の中に入ってしまっているではないか。


 
手前が暗渠の入り口 上が下流→上流         氷川神社

『さぁ、困った!』(これが息子がリタイアした理由ではないかとその時思った。)

近所で聞いても、わからない。近くに氷川神社があったので、その社務所に行って尋ねてみると、①黒目川は『暗渠』を出て、氷川神社の裏を通っているが、そこには道がない。②ここから4,5分歩くと新所沢街道に出る。そこに交番がある、そのすぐ右横に「宮裏橋」という小さな橋がある。③神社の裏を流れてきた黒目川はその橋に出るのだと教えてもらった。



再会 
宮裏橋で再び黒目川に出会うことができた。写真上下流→上流


第2関門
やれやれとほっと胸をなでおろす。
時間は12時20分、歩き出して丁度3時間。
ここで昼食休憩。

12時35分出発。
この宮裏橋から柳橋間の約650mに渡り遊歩道が整備されていて、紅葉がひと際美しい。

これを過ぎると、川幅は狭くなりこれまでと様相が一変する。(下の写真左)

 


そして、とうとう道がなくなり、一歩も先に進めなくなった。(上の写真右)

取りあえず、川を求めて、一般道を歩いると「雑木林の道・黒目川、柳窪コース」と言う標識が目に入って来た。「地獄に仏」とはまさにこのことかと、喜び勇んでその道を歩いて行くと、「黒目川天神」に行きついた。(下の写真左)
ここには『東京名湧水57選』に選ばれているとの立て札が立っているが、残念ながら完全に干上がってしまっている。(下の写真右)

 

これで、下流から源流を辿る試みは万事休すである。

しかし、折角ここまで辿って来たのだから、と思い直して、逆に源流の「さいかち窪」から「黒目川天神」へとつながるルートを探そうと方向転換する。

【リベンジは・・・・・】

早速、近くの家で小平霊園への行き方を尋ねると、5分も歩けば小平霊園とのこと。

教えられた道を行くと新青梅街道に出る。
そして、街道を渡るとそこが小平霊園である。

とにかく広大な墓地である。案内板を見ても、お目当ての「さいかち窪」がどこにあるのかさっぱりわからない。途方に暮れていると、墓地内を散歩しているらしい人が通りかかる。早速、聞いて見るが首をひねっている。「黒目川の源流と言われている場所なんですが」と説明すると、「それなら、目の前ですよ」と何と5,6メートル先を指差すではないか。たまたま、辿って来た目の前に目指す場所があったとは!「ラッキー」と感謝。

そこは、ちょっとした窪地になっていて暗渠の入り口があるだけで、水は干上がっている。この暗渠から新青梅街道の下を通って黒目川となるのだろうと想像した。
(下の写真左)

 
暗渠の先が新青梅街道               雑木林の中に川らしき跡が見える

そして、この霊園の中をどう流れてこの場所まで来たのか、この上流に源流があるはずだと見当をつけて雑木林の中を歩いて行く(上の写真右)と数分でそれらしき場所に行きついた。ここも窪地になっていて暗渠がある。(下の写真)


ここが黒目川の『源流』!?

そこで小生は、この窪地から湧き出た水が雑木林を通って、先ほどの暗渠に流れ込み、新青梅街道の下を通って黒目川となるのではないかと結論付けた次第である。
(但し、新青梅街道の下を通ってどこに出るかは確認できなかったのだが・・・。)

かくして、朝9時20分に始まった、今回の黒目川下流から源流を目指すチャレンジは、最後の方で時間がかかったため、午後2時半、約5時間を要して終わった。

その成果としては、残念ながら完璧な結果とは言い難いが、自分なりにできることはすべてやった、最善を尽くしたと自負している。


帰路は、さすがに同じ道を歩いて帰る気はせず、電車を乗り継いで帰った。

家に着いたのは、4時少し前。
愛犬のパールが首を長くして帰りを待っていた。