折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

『晩秋』のふるさとを満喫~続・ふるさとの堤防を歩く

2009-12-07 | 友達・仲間
9月18日ブログ【「曼珠沙華」の一大群生地~わがふるさとの堤防を歩く】で、

① わがふるさと川島町は、東は【荒川】、西は【越辺川】、南は【入間川】、北は【市野川】と東西南北を「に囲まれたのような土地」であること。

② その備えとして、全長30Kmにわたる長大な堤防が築かれていること。 

③ その堤防に群生する「曼珠沙華」が見頃と言うので、幼なじみのKくんと二人で全行程の半分の15㎞を約5時間かけてのんびりと歩いたこと。 

④ 残りの半分を今年中に歩こうと約束したこと。

などを書いた。

そして、先日、「残りの半分を今年中に歩こう」と言う約束を果たすことができた。


以下、その模様を写真を交えて紹介したい。


◆ わが集落、わが生家、そして「鳥羽井沼」(とばいぬま)

前回の終着点である「太郎衛門橋」が今回のスタート地点。

9時20分出発。

歩き始めて15分もすると、小生とKくんが生まれ育った集落に着く。
わが生家が目と鼻の先だ。(と言っても、長兄が家を新築したので、生まれ育った家は今はないが・・・)

ここまで来て、家に寄らない訳にもいかないので、ちょっと挨拶に顔を出す。

突然の来訪に兄貴もおふくろもびっくり。

「小・中学時代の幼なじみと堤防を1周してるんだ」と話すと、兄貴に『良い仲間がいていいな』と羨ましがられた。

写真(下)でもわかるとおり、わが故郷は、見渡す限り田園風景が広がる農村地帯である。


堤防からは、田園風景が一面に広がっている。(空気が澄んでいる日は、富士山がくっきりと見ることができる。また、遠くに秩父の峰々をみはるかすことができる)
広き野に  思い出たどる  秋の土手

 
堤防から見た生家                   母と一緒に記念写真


【思い出の詰まった場所・鳥羽井沼】

生家から堤防を5分ほど歩くと子供の頃の遊び場の一つ鳥羽井沼がある。

小生たちが生まれるずっと昔、荒川の洪水で堤防が決壊した後にできた「中沼」、「前沼」、「新沼」と呼んでいる3つの沼がそれである。

今は自然公園として整備されて、小生たちが子供の頃に目にしたマコモや水草はすっかりなくなってしまい、当時を偲ぶよすがが残っていないのが少し寂しく、残念であるが、小生にとって、ここは間違いなく幼少期の思い出が詰まった大切な場所である。

最近は、へらぶなやコイが良く釣れるとのことで、多くの釣り人が訪れ、釣り人たちの人気の場所になっているいるようだ。


鳥羽井沼自然公園
写真手前が「前沼」、奥の方が「中沼」。右端には水を司るという九頭龍大権現と一目連大明神が祀られている。
懐かしき  思いぞつのる  里の秋


◆ 晩秋の道を歩く


この日は、穏やかに晴れ渡って、12月にしては暖かく、風もなく、歩くにはもってこいの日和。


今回は、Kくんの他に山歩きのメンバーの一人であるMくんも加わって、にぎやかである。

小生の生家のある集落を過ぎ、他の集落に差し掛かると「確か、○○くんの生家はこの辺りだったよね」、「○×子ちゃんの家も近くだったはずだよ」など幼なじみたちの思い出話を、あれやこれやとおしゃべりを楽しみながら、深まりゆくふるさとの堤防を、3人でのんびりと約5時間歩いた。

今年は季節が遅れているのか、堤防沿い、川沿いのあちこちで紅葉が真っ盛り。
行く先々で行く秋の風情を堪能することができた。



友がきと  語らう先に  落葉かな

 


◆ 行く秋の名残


堤防を歩いていると、去りゆく季節を惜しむかのように木々や草花が至る所で最後の生命(いのち)の火を燃やしていた。



青空と赤、黄色のコントラストが実に鮮やか。
青空に  名残とどめて  秋ぞ行く

 
堤防に咲く「エンゼルトランペット」の花       たわわに実った烏瓜の実