飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

モスクワで盗まれる外車ナンバー・ワンは日本車!?

2012年01月19日 15時51分11秒 | Weblog
日本の自動車メーカーが相次いでロシアに進出、現地生産を始めているが、首都モスクワで盗まれる外車ナンバー・ワンは日本車であることがモスクワ市犯罪調査本部の調べで分かった。乗用車ばかりでなく、クレーン車など大型車両の盗難も急増しているという。

18日のモスコー・ニューズ紙によると、昨年モスクワ市で盗難に遭った車は1万3000台に上り、前年より7%増えている。ロシアの法律では、ビジネス目的の盗難と使用目的の盗難とに分かれているが、使用目的の方が前年より20%も増えている。使用目的の盗難では、ティーンエイジャーの犯行も少なくないという。

ブランド別の盗難では、国産車で人気のラーダが最も多いが、外車では日本車が一番多いという。その中でも多かったのはトヨタで1063台、次いで三菱の992台、第3位はマツダで904台、4位はホンダで847台、5位は日産で482台だった。ちなみに最も少ないのは現代(韓国)で384台、次いでBMWの389台だった。

昨年、車の窃盗犯700人が逮捕されたが、そのうちの半数以上が首都以外から入り込んだ泥棒だった。最近は大型車両の盗難が増えていて、大型トラック、タンクローリー車、はてはクレーン車まで盗難に遭っている。大型車への需要が市場で高まっているからだという。

 犯罪調査本部の話では、近年メカニックに強い泥棒が多くなり、90年代には人気があったトヨタのランドクルーザー80を盗むのに40分くらいかかったが、今では流行のランドクルーザー200でも5分位で盗めるようになったという。

専門家は「慣れていない車泥棒でも、遠隔操作の施錠をはずすことができるようになった。盗難を防ぐには、あらゆる方法を使って複雑な予防措置を講じたほうがいい」と警告している。モスクワでブランド車を持つには、窃盗犯に負けない知恵と覚悟が問われる時代になったということか。