一年ぶりに映画鑑賞に出かける。今日は中国の気鋭の監督の手になる
「長江愛の詩」と題する映画。内容は監督の自己満足としか思えない筋
書でとうとう最後までストーリーを理解できず、その意味では失望の映
画。
救いは中国第一の大河長江を河口から源流近くまで遡るおんぼろ船の船
上から見る両岸の風景だった。テレビでは表現できない大画面の映像に
おんぼろ船のエンジン音と錨を巻き上げる音が立体音で迫る。これには
圧倒される。中国のスケールの大きさ、奥深さを感じる。中でも印象的
だったのは、世界最大の重力式ダムと言われる三峡ダム。一つのダムで
日本のダムの総貯水量の3/4に達するという。ここをパナマ運河と同じ
仕組みでゲートで仕切られた水面を浮力を使って船が遡る圧巻のシーン。
水門の開け閉め時に発する軋み音の立体音響が画面を迫力あるものにし
ている。
いろいろ調べてみると、このダムはいろいろと彼の国ならではの問題を
抱えているようだ。長江の流れも日本の山河のように山紫水明とはいか
ない。中国は内陸部に広大な砂漠地帯をかかえるのでどの河も濁りは取
れない様だ。
映画は12時半開演だったので少し早めの昼食に入ったのが、インド料
理の店。いかにもインド人という店員は聞いたらネパール人だった。日
本に来て3年目ということだが、まだ日本語はたどたどしい。店内の壁
にはアンナプルナ連峰をはじめヒマラヤ山脈を撮ったパノラマ写真、異
国情緒たっぷり。客の半分は東南アジア系とお見受けする人々。母国語
が飛び交う。
そして出てきたのがこんな料理。インド料理の主食ナン。その大きさに
驚く。ちょっとした団扇の大きさ。
口に入る大きさにちぎって、カレーをつけて食べると聞いていたので両
手を使って食べ始める。指に付いてしまったカレーを舐めるのは日本の
食習慣でははしたない。少々抵抗がある。テーブルには箸も用意されて
いたので、適当な大きさにちぎった数片もスープに入れておいて箸で食
べた。
思ったとおり、ナンは半分食べたら満腹になってしまった。
日本料理も世界中に広まっているようだが、こうしてたいていの異国の
料理を地方都市に居ながらにして味わえる国に住んでいることをありが
たく思った次第。
2年前の北海道旅行の際、積丹半島の海辺の民宿でトテツモない量のお
刺身料理を堪能したことがあった。そこの板前さんがネパール人だった。
海に面していない山国から言葉も理解出来ずにやってきてこうして日本
に溶け込む彼等の根性に感心する。
だいぶ前の事だが、中禅寺湖畔のうどん屋でバングラデシュの夫婦が作
るうどんを食べさせられたことがあった。ひどいうどんだった。これに
ついては別の機会に書いてみたい。
私個人は仕事や旅行で海外に行ったことがない。今後も行く予定はない。
英語もろくに話せない老人が・・と引いてしまう。
息子たちは九州や北海道へ出張する気軽さで海外を飛び回っている。
一世代違うだけでどうしてこんなに変わってしまうのか?
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