toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

417-301229本年もお目に留めていただき感謝

2018年12月29日 | もろもろ

  余地峠にて 5月

新緑の頃と落葉の季節の藪山歩き、回数は減ったが今年もできた。印象

に残った藪山は群馬長野の県境に位置する余地峠。轍はあるが当てにで

きず確実には徒歩でしか越えられない峠だった。武田軍が関東に攻め入

る際に通過した峠とある。狼煙台のあったと言われている小山に登り両

県を跨ぐ。あちこちの山中で趣ある樹々を見たので紹介します。 

               大地を掴む  11月 榛名山中にて

ブログを始めて1年ほど経った頃の記憶。毎日更新なぞ端からできっこ

ない週一回が精一杯、500回なんて気の遠くなる回数と思っていた。

継続は力なりとはよく言ったものだ。今さら力が欲しいわけはないが、

東京オリンピックの頃にはその回数を超えるだろう。

それを励みにしながら来年も駄文を書き続けるつもり。引き続きご高覧

ただければ大変嬉しく思います。

                  再生  同じく11月

 

      峠に生きる  12月 峠の名に惹かれる。真田の騎馬隊に縁がありそうだ

 

             千年を生き抜く  10月 榛名神社の御神木 

最近の一ヵ月はその気にならなかったが、今年も時間があれば本を読ん

いた。相変わらずの乱読だが、30冊ほどは読んだことになる。その

のベスト3はこんな感じ。   

    垣根涼介  信長の原理

    角幡唯介  極夜行

    松岡圭祐  八月十五日に吹く風

どれも新聞や週刊誌の書評欄で高い評価を受けていた本。

「信長・・」は歴史考証で判明している事実を語りながら、その周囲を

の想像力で彩った内容の濃い、現代ビジネスにも通じる内容。山岡

八はもちろん司馬遼太郎作品をも超えていると思った。


「極夜・・」現代は地表のどこにいても現在地を知ることができる。

知の地域もほぼ無くなったので地理的な冒険の時代は終わった。そこ

で著者は24時間闇が支配する世界(冬至前後のカナダ北部の北極圏)

を1ヵ月以上彷徨う。星と月と己の感覚だけで現在地を確かめながら出

発地に帰還する。犬とともに歩くことで現代の冒険を実践して見せた。

著者の作品は殆ど読んだがいずれも期待通り。40歳前半の作家として

は並みはずれた才能。

「八月・・」太平洋戦争中、日本軍はアリューシャン列島の米領アッツ

や隣のキスカ島を占領したが補給が続かず維持が困難だった。米軍の

勢でアッツ島占領軍は玉砕した。一方アッツ玉砕の1月後キスカ占領

は濃霧に紛れ、米軍の包囲網をくぐって全員の帰還に成功した。

この顛末を詳細に描いた内容。源氏物語を英訳して有名なドナルド・キ

ーン氏が米海軍の日本人捕虜の通訳として登場する。陸海軍の良識がこ

作戦を成功に導いた。 終戦2年前のことなのに「八月十五日に吹く風」

という題名の意味が不明。

この3冊に順位はない。

一方志賀直哉著「赤西蠣太」は印象に残る内容だった。それなのに氏の

手になる「暗夜行路」を読もういう気にはならない。刺激の強い現代

小説を読んでいると、往年の名作といえども話の展開が穏やかで起伏が

ないので飽きてしまうのが原因か?

漱石著「こころ」などは読み終わって、さすがと納得する小説なのだが。

 

今年もご高覧ありがとうございました。 良いお年をお迎えください。

 

 

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416-301222焦点のぼけた一ヵ月だった

2018年12月22日 | もろもろ

前回の更新は未完成ブログを掲載してしまいました。

ふたご座流星群を撮影して冒頭写真に載せるつもりだった。結果は失敗。

ただ闇が写っているだけ。我が技量では無理だった。以前八ヶ岳山腹の

ホテルに宿泊した際にきれいな天の川と北斗七星が撮れたので、問題あ

るまいと思っていた。

天の川は露出時間を長く取れば一応は撮れる。流れ星はそうはいかない。

何しろ流れた! と思った瞬間消えてしまう。イメージでは30分の露出

で星が少し回転して写る。その中を一直線に流れ星の軌跡が横切るとい

う構図を考えていた。流星群と言うからにはその線が何本も写っている。

いくら露出をかけても流れ星のはかない光が写るはずがないことを思い

知らされた。

ふたご座流星群 2018 に対する画像結果 Bing 検索サイトに掲載のもの。

 

現役を離れた身分になって年の瀬にこんなに忙しいとは・・

星空撮影の研究する時間がない。年賀状は現役時代後半から去年までか

なり早めに仕上げていたのに、今年は20日過ぎても何もできていない。

追い詰められてきた。時間に余裕ができたらやろうと思っていたことを

詰め込み過ぎたためだろう。お金も時間も同じこと。 手にした思って

浪費すれば同じ結果になる。

 

ブログネタがなくなりそうだ。愛読する大阪の歴史や中国語に堪能な御

がこう書いていた。「好奇心を集中してインプットしなければいずれ

アウトプットは枯渇する・・」 その通りだ。何かと追いまくられて時

間が過ぎていっただけで何も得ることのないこのひと月だったな。年が

変わったら意識を変えよう。

 

 

 

 

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415-301215スマホの便利さに溺れていないか

2018年12月15日 | もろもろ

土曜日に更新することを守るには、前夜床に入るまでに投稿記事を完成

しておいて起きたらすぐに投稿する。長年続いている習慣。

たまたま更新日前夜の14日午後9時から年末恒例の双子座流星群が見ら

る。今夜は月も細く晴れており写真に記録するには好条件。上手く撮

れたら冒頭に載せようと思い、先ずは原稿のみです。

 

先週起こったソフトバンク回線の12時間の及ぶ不具合。他のキャリアの

回線を使用しているので個人的には被害がなかった。たまたまソフトバ

ンクユーザーに電話する用件もなかったのも幸いだった。

今回ようなケースは他の回線業者でも起こり得るとの翌日の新聞記事を

見て利便性を追求するあまりネット網に絡めとられてはいないか点検す

る。

お財布携帯機能は小銭を持ち歩かなくてよいので非常に具合が良い。

2年前からE**というアプリでコンビニの支払いはスマホで済ませてい

る。電車に乗るために駅に行くのは年2回ほどだが、散歩の途中に駅構

内を通り抜けることが多い。ここで飲み物が欲しくなってもE**は使え

ない。JR東日本の管理下にあるせいだ。そこでSuicaを使ってみた。

簡単な操作でアプリをインストールする。これで日常のお散歩コースは

スマホだけをもって歩けば良いことになる。2駅位先まで歩いて帰りは

電車でなんてことにも対応可能となった。

スマホのお財布機能を使うにあたり、入金だけは泥臭く現金で行うこと

を守っている。残高が一定額以下になったら自動的に自分の銀行口座か

ら補充されるなんてこともできるようだが、これだけは泥臭さに固執し

ていこうと思う。ネットの利便性の裏に潜む脆弱性ないしは危険性予防

のためにも。

 

 

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414-301208飼育に伴う責任のないペット

2018年12月08日 | バードウォッチング

近所を歩いていたら、狂い咲きのサツキの出逢う。

 

11月になると簡単な盆栽棚に小鳥の餌場を設ける。居間のコタツの私の定

位置から真正面に見えるところ。

設置しばらくは柿が熟れるころで、知り合いからいただいた柿や残飯やパ

くずを置いておく。やってくるのはヒヨドリばかり。体が大きい彼らが

いると他の小鳥は付かない。ときにしたたかなスズメがついばんでい

るのを見かけるが、ヒヨドリの気配を察するとパッと飛び去ってしまう。

ヒヨドリは餌場のギャングだ。餌場をめぐる小鳥たちの戦いが繰り広げら

れる。

12月になると、ヒマワリの種を餌に加える。柿に代わってリンゴやミカ

が餌場の主流になる。極めつけは牛脂。するとどこからか嗅ぎ付けシジ

ウカラが独特の鳴き声とすばしこい動きで姿を見せるようになる。年が

変わるころからメジロが加わる。

なかなか見かけない鳥たちの来訪は嬉しい。ジョウビタキ、シメなんて鳥

現れるとカメラを取りに席を立つが、戻った時には姿を消していること

が多い。

何年か前にシメの撮影に成功したことがあった。まれだが牛脂に引き付け

られたかモズが姿を見せる。彼らは猛禽類なので、よほど食うものに困

たのだろう。駅に近い住宅街でもにこんな小鳥がいるのに驚く。

シメ

ストレス多き時代、癒しを求めていろいろなペットを飼う人が多い。

が家にはメダカ以外の生き物はいない。手が掛からないことが最大の理

由。庭の餌台を通じての可愛い小鳥たちとの触れ合は気に入っている。

飼育に伴う責任がないのがいい。何かで読んだが野生のトビを餌付けに

成功したヒトの話。空に向かった指笛を吹くと悠然と飛んでいたトビが

餌を求めて急降下する。こんな街中ではありようがないが出来たら素晴

らしい。

 

外国人労働者に入国管理を緩めて即戦力にするための法案が審議されて

いる。大事な問題だ。論議を深めて欲しい。

偶々新聞の求人チラシに目が留まる。ほぼ30年前に起業というほどの

こともないがある会社を立ち上げた。業務の性格上パートタイマーの人

材を求めて求人チラシをかなり利用した。当時としては高めの800

の時給を打ち出した。30年後の求人条件を見て、まだその時給がま

り通っていることにことに嘆息。黒田日銀総裁がいくら頑張っても2%

の物価目標が達成されないことに納得がいく。ダイナミックさがなくな

ったなとしみじみ思う。

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413-301201志賀直哉「赤西蠣太」を読む

2018年12月01日 | 小説・映画・など

今年の庭のドウダンツツジの紅葉は冴えない。ライトアップしたらどうかと思って。

 

私事だが、ブログに掲載した手前、結果を報告しなければいけないか。

車はスズキのクロスビーに決めた。現役時代の経験からどんな厳しい条

件の商談でも決まれば良好な関係に戻ると信じていた。希望の車を固め

てからの商談はあの時代のシビアなものに比べれば簡単なものだ。

かつ今回は買い方であり、自分と家族の状況だけを考慮すれば良いので

更に楽だ。常識的には難しい(と自分では思っている)条件提示し、

「この車は発表時から注目し、車好き老人が欲しいと思うデイン、

能、取り回しの良さそして価格レベルだ。しかし・・・」口を切るこ

とから商談は始まった。

いくつかの曲折があったが、先週月曜日に仮契約した。その帰宅途中

夕方ニュースが報じた日産ゴーン会長逮捕に大変驚く。仮契約を先刻し

ければ、共に検討していた日産車ノートの買い時が勝手にやってきた

にと思ったりした。

納車はスタッドレスタイヤを履く時期だ。この事件をテコにして仮契約

価格に2万円足すからそれを含めるという追加条件を出し、結果的に売

り方はんだ。

買い方は目標価格プラスアルファを達成し満足、売り方はかなり渋

(ふりかもしれない)が歳末セールの景気づけに決めてもらうことが重

要との判断があっか店長直々の決済で決った。商談が成って握手。

自分の車となると試乗だけでは判らなかった不具合も出てこようがそこ

で後悔しても始まらない。決まった以上飲み込んでしまおう。あとは気

分良く納車を待ちましょう。商談再開のきっかけになったゴーン事件。

いやおうなく平家物語の冒頭の一節が頭に浮かぶ。

シーズンインには少し間があるが小屋から出してワックスを塗る。急傾斜やコブ

斜面でなければ滑れるレベルのバランス感覚は今シーズンも健在だろう。

 

そんなやり取りで本を読む余裕がなかった。一件落着で久しぶりに読書

だと思い、市立図書館の予約本の状況を覗くと2冊が借出し可能になっ

ている。ネットは繋るが、年2回の蔵書の整理期間中で休館。仕方

く電子本Kindleで探す。

志賀直哉短編集があったのでダウンロードして読む。その中の「赤西蠣

太」に目が止まった。高校の国語の教科書に載っていた記憶がある。

おぼろげながら伊達騒動に関連した内容だったと思うが、もはや忘却の

彼方へ・・ 

この4年間やることが無ければ読書だ、を実践してきた。乱読に次ぐ乱

読だがたくさんの本に接した。し夏目漱石をはじめ日本近代の文豪

と言われる作家の本はあまり読現代作家や歴史ものばかりだった。

伊達騒動は戸時代によくあったお家騒動の一つくらいの印象。「赤西

蠣太」にもさしる印象はない。

ところがこの年になって読んでみると、去年山本周五郎著「樅のは残

た」を読んで伊達騒動のあらましは知っていることもあり、これは素

らしい短編小説だ。

漱石「こころ」もそうだが、出だしはいささか退屈。現代作家の結構刺

な書き方になじんでしまったせいか物足らなさを覚えるが、間もな

くグッと引き込まれる。美しいお屋敷女中とそのような女性には縁はな

い、と思いこんでいる風采の上がらない下級武士蠣太との間の心理描写

の見事さ。それを2時間もれば読み終わる短編に見事に納める書き方、

小説の神様」との評も頷ける。

他の文豪の作品の著作を読む漁るには気力も時間も足らない。時にはこ

んな経験も良いものだが、いま「暗夜行路」や「三四郎」さらに「夜明

前」等の名作を読む気力はない。

 

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