toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

135-250928創業者利益

2013年09月28日 | もろもろ

 

P9175155 秋本番、夕方の西の空にアカネ雲。  春は地から始まり、秋は空から降りてくる。

 

 

羽のない扇風機という商品が去年あたりから店頭に並ぶ。 ゴミ袋のいらない掃除機

を売り出したイギリスはダイソン社の製品。 当然特許を取っているだろうから日本の

電機メーカーを含め他社は製品化できないと思う。

 

ファイル:HK Causeway Bay SOGO East Point Centre display good Electric fans without blades Aug-2012.JPG web site より

掃除機はなぜゴミ袋が不要なのかは、なんとなくその原理がわかる気がする。 しか

し羽のない扇風機の原理が全くわからない。

エアコンが普及したとはいえ猛暑の夏に扇風機は欠かせない電化製品。 この夏寝

る際にエアコンを止めて、開け放した窓際に扇風機を置き、風速を弱にして冷気を引

き込んで寝苦しさをしのいだ。 少々無用心だったかも知れないが・・・

世間にエアコン嫌いはたくさんいるわけで、我が家にも4台の扇風機が用意してあ

る。

スタンド部分に送風機が内蔵されており、その風を円や長円の枠から噴出させてい

るのかなと思ったが、そんな単純なものではないらしい。 1のエネルギーで風を送り

出すと周りの空気を巻き込んで10の風量が出るという。 「エネルギー不変の則」

に逆らわないのか?

経済活動による利益の本質は、かの著名な経済学者ドラッカー氏によると、創業者

(あるいは発明者)が同種製品が出回る前に充分な利益を見込んで売値を設定し得

れる創業者利益なのだそうだ。(創業者が株式の公開を行った際に保有する株式

が市場で高く評価された時生じる差額利益を指すこともあるようですが)

このことはサービス業でも同様。 人の考え付かないシステムを世に問うて、利益を

確保する。  ヤマト運輸の宅急便しかり、イトーヨウカドウのセブンイレブンしかり、

アスクル、楽天しかり。 利益のあるところにはやがて同業他社が沢山出てくる。次

ステップでは勝負が激化し、価格が低下、利幅も減少し、耐え切れなくなったところ

の淘汰が始まる。

 

P9255182 地域福祉交流センター内デイサービス

 

我が社の気鋭の青年社長も次世代型デイサービスというコンセプトを実現させて、他

に先駆けて世に問うた。 利用者の満足を第一に置きつつ、公定価格の枠を逸脱す

ることができない業界の中、業者利益を得るべく社員を引っ張り、社員は社長の期

待に応えるべく張り切る。 ロートルとなった元社長も立場を変えて本陣の守りを

める一員として経験を生かす場をもらっている。

 

コメント

134-250921肉食恐竜はこのように進化していた

2013年09月21日 | もろもろ

P9045097  自然の造形の巧みなこと!

6千万年前に地球上を我が物顔に闊歩していた恐竜は、小惑星の地球への激突に

よる大きな気候変動により絶滅したとされる

 

気の遠くなる時間の経過した現代、新たに進化した姿で再び地上に現れた。 彼らの

食物は老朽化した鉄筋コンクリートの構造物。 これをバリバリと食い尽くす。

P8125070 コンクリート構造物を食い漁る進化した恐竜群

 

鉄筋コンクリートの構造物が地球上に姿を現したのはたかだか150年前。 堅牢で

はあるが意外に短命。 進化した恐竜は老朽化した構造物を食い漁り、 スクラップ

&ビルドの一端を担う。 生物界では動植物を元の土に返すのにミミや微物が

活躍する。

一方神社仏閣の伝統的な木造建築では100年という歳月はまだまだ非常に若い。

まだ少年期。 「凍れる音楽」と称される奈良薬師寺の五重塔は一千越えていま

だ凛としてそこにあり続ける。 なんという長命な建築物なのだろう。

Web siteより

 

堅牢といわれる現代の構造物は果たして200年持つのだろうか?  今後彼ら

した恐竜の餌食になってはかなくその生命を終えていく。 かくして現代の恐竜

後ますます進化、増殖し新たに彼らが地上を謳歌する時代がやってくるかもしれ

い。

 

コメント

133-250917当地も台風の直撃を受ける

2013年09月17日 | 最近さわがれること

P9135110 ここにもけなげに生存域を見つけた野の花。

 

台風18号が関東を串刺しにした敬老の日、すべての予定をキャンセルし、家に閉

じこもる。 やることもないので窓外の風雨を眺めつつパソコンに向かって、こんな

しょうもない事をして台風の過ぎ去るのを待つ。 以下の写真はすべて国土交通省

利根川上流河川事務所(伊勢崎市八斗島)のホームページから拝借。 監視所の

定点カメラの映像と水位と防災の関係を示すグラフ。

 

 

Cam1_6401_4

季節は秋ではないが、普段の水位はこんなもの。 手前が群馬県、対岸は埼玉県

 

Cam1_64031 Cam1_6403

台風の余波で夜来の雨により増水。 この日の台風が最接近した11時から13時

では猛烈な風雨だったが、まだ大きな水位の上昇はない。 しかし右に見えてい

た中州は水没しつつあった。

 

 

Cam1_640caplt2h6 Cam1_6401_3

それから1時間後ジワッと水位が上昇し、島が切れ始めた。 2時間かけて島は

全に水没し、手前の草地の縁が水につかり始める。 そして午後5時ごろ最高水

達した。 手前の草地が没するには更に1mの水位の上昇が必要だが今回は

た。

 

 

1700001

右肩上がりで上昇する青線が今回の水位の変化。 前夜から約4m上昇しピーク

打って下降し始める。 赤の横線は氾濫の恐れがある水位。堤防を越えるまで

の余裕は4m。したがって今回の降雨の状態が今回の2倍続くと利根川のスーパ

ー堤防も危険な状態になる恐れが出てくる。 ちなみに黄色の横線は氾濫注意警

報であり、濃い青の横線は水防団出動の目安のラインだそうだ。

 

この川の堤防が決壊したのは昭和22年のカスリーン台風だった。このときは溢れ

た水が関東平野の中央部を水没させ、その先端は東京まで届いたという。 以

来今日まで堤防の決壊はないが最近の気象が非常に荒っぽくなっているだけに油

断は出来ない。

そして翌9月17日・・・・・

利根川に沿って走る。 以下濁流の残る利根川の表情

P9175124 P9175126

濁流に洗われてひれ伏してしまった草。  阪東大橋から上流を見ると全てを飲み込み悠然と

して流れる利根川。

P9175134 P9175130

国土交通省利根川上流河川事務所。 定点カメラと同じ位置、方向で撮影。昨日に比べて水位が下がり、島が顔を出している。

 

P9175135 P9175140

一片の雲もなく台風一過の晴天。 晴天に映える優美な阪東大橋、シルキーブリッジと勝手に命名。

 

P9175141 P9175142

濁流の下で押しつぶされた雑草

 

P9175144 P9175146
対岸の住人が『軍艦島』と呼ぶ地形、航空母艦のようです。最高水位のときは甲板の上まで水が押し寄せ、荒波をものともせずに進む軍艦のようだったでしょう。 そしてこちらは左岸(前橋市側)。 護岸の備えがなく濁流の力で侵食が進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント

132-250914降伏後に攻め入ってきたソ連軍

2013年09月14日 | 小説・映画・など

P9045104_2 珍しくもなく、特に目を引く訳ではないが、電柱の足元に生存域を見出した花。

隠遁半分、現役半分の生活を続けて2年が経過した。 隠遁の自由な時間ほと

んどを乱読にあてている。 本のほとんどは図書館で借りてくる。 図書館とはネッ

トで簡単に接続できるので、読みたい本があるかないか、 貸し出し中ならば予約

を自宅のPCから出来るのでありがたい。 素晴らしく充実したシステムでいつも感

心する。 最近は電子書籍も利用するが、やはり図書館が中心。

 

 

この2年間で随分と読んだが、最近読んだ浅田次郎著「終わらざる夏」上・下巻

は、この2年間で読んだ中では出色の小説でした。

 

 

P9015092_2

 

太平洋戦争は昭和20年8月15日に天皇陛下の決断でポツダム宣言の無条件

け入れで日本は降伏する。 68年前の歴史的事実。 「一億玉砕」の掛け声の

もと本土決戦を目論む軍部の方針がこの日もって急停車した。 この歴史的な日

前後に様々な出来事が出来し、それらの多くは格好な小説の題材として多くの

本が出版されている。 そのいくつかは既に読んでいる。 玉音盤の争奪戦、紫電

改(日本海軍の最高傑作戦闘機)を要して最後の抵抗を目論んだ海軍厚木航

隊、阿南陸軍大臣の自決等々・・・

 

『終わらざる夏』は本土決戦に転戦したくも、兵を輸送する船がなく25000人の兵

と磨きぬかれた兵器、充分な食料弾薬、なにより戦闘意識の高い訓練された陸

軍最強の部隊が千島列島最北の占守島(地図参照)に取り残されていた。 この

部隊は昭和20年春にこの島に送られ、終戦まで戦いは経験していない。

 

この島までが当時の日本の領土であり、ソ連のカムチャッカ半島とは10キロほど

海峡を挟んで対峙する日本防衛線の最北端だった。

 

 

Photo Photo_2
google earth から引用

島の守備隊は無条件降伏の知らせを聞き、米軍が上陸すると考えていた。 精鋭

隊は降伏に際し、粛々と武装解除に応じるべく武器の整理を開始した。 訓練さ

れた精鋭はそれゆえに堂々たる降伏に応じようとしていたという。

8月18日深夜、突如として予想しなかったソ連軍3000人が対岸の砲台からの援

射撃のもとに侵入してきた。 降伏した守備隊にソ連軍は攻撃を加えたのだ。

精強部隊が半年間戦いもせずにいただけにこの攻撃に対して応戦することを指揮

官は止められなかった。 ソ連軍は壊滅的な損害を受け撤退した。

この戦闘から一週間経った24日に守備隊は再上陸したソ連軍に武装解除され、

多くの将兵シベリヤに抑留され極寒の地で命尽きる兵も続出した。

悲劇の発端は来襲した軍がアメリカでなくソ連だったこと。 終戦のどさくさにまぎ

れて、ソ連にとっては地政学上重要な千島列島の奪還を意図したのだろう。

 

あらすじはまとめてみればこんな経過なのだが、この事実を著者は巧みに架空の

物を各所に配置し、小説としてまとめている。 過激な戦闘場面があるわけでな

く、何かと鉄拳制裁が当たり前だった陸軍の中にもいた良質な指揮官、参謀、人間

味ある古参兵やロートル兵等が登場し、彼らが内地に残した親、妻、子供、恋人や

勤労動員された学生等の心理描写、物語が展開する過程で戦争の悲惨さを語

りかける。 いわゆ戦記物とは明らかに一線を画す。

 

絶対に体験できぬ事象を本をひも解くことにより疑似体験できる。小説の醍醐

 

 

 

 

 

コメント (3)

131-250907待つ時間の耐えられる長さ

2013年09月07日 | もろもろ

P8115055  所用できた嬬恋村の路肩に咲くヤナギランの花  

 

 

何かを待つ時間の長さにどのくらい耐えられるか?

ケース1  信号が青に変わった。運転手は何か探し物をしていて発進しない。 そう

いう車の後についたとき、クラクションをいつまで鳴らさずにいられるか。10秒は耐え

られる。 彼が気付いて発進する慌てぶりが面白い。

 

Img_0832

ケース2  工事中の交互通行の臨時信号  向こうから車が来ないことが解ってい

ても、青に変わるまでのんびりと待つことが出来る。 後ろの車が業を煮やして追い

抜いていく・・・ かならずしも法をまじめに守る性格ではない。 速度超過や車線変更

違反で4回、シートベルト不装着で3回捕まり、とうとうゴールド免許証には縁がなか

た私だが。

P7294956_3

ケース3 エレベーターの閉ボタン。  通常は5秒で自動的に扉は閉じる。 この5秒

間は何の問題もなく待っていられる。 駆け込んでくる人が乗れるでしょう。

何かで読んだが、フランスではほとんどの人が閉ボタンを押さないで自動に閉じるの

を待つのだそうだ。 フランス人気質を気取っている訳ではないが。

 

 

ケース4  人との待ち合わせは15分。 携帯電話の普及で遅れる理由が直ちに連

絡できる。 若い男女の待ち合わせの遅れでやきもきするのも時が経てばいい思い

出。 そんな経験を持ち得ない今の若い人達は少し可哀想な気がする。

 

 

 

世の中がせかせかしいるだけに、待つ時間をのんびりと過ごしていると、自分の

ースを取り戻す貴重な時間となる。 特にエレベーターの閉ボタンを押さないでも自

動で閉まる僅か5秒間。 忙しい時ほどペースを取り戻す有効な時間だ。 ボックス

に最後に乗ったのに閉ボタンを押さないでいると、たまりかねた背後の人が私の肩

しに閉押す。 同時に非難のこもった視線を背中に感じる。

僅か5秒、いやあと2秒かもしれないのに・・・

 

コメント