toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

335-290624権現堂川

2017年06月24日 | 花・樹木

 ホテイ草の花。 加須市の道の駅の裏にて。

15年ほど前に利根川の流路の変遷についての図書を見たのをきっ

かけに少し調べたことがある。水上のさらに奥、新潟県境の大水

上山南斜面の夏でも消えない雪渓から滴り落ちた一滴の水から始

まった利根川は前橋付近から関東平野の広大な平地を流れ下る。

昔は洪水のたびに流路が大きく蛇行した。群馬埼玉両県は今の流

の両岸に互いの県の飛び地が存在している。また取り残された

本流跡が細長い湖となっている個所も現存する。こんな地形が北

海道石狩川や天塩川流域に数の三日湖があるのは有名。

  

カシミールの地図を使用した。

そんな本流から取り残された旧河川の一つに埼玉県幸手市の権現

堂川がある。珍しい前なのではっきりと記憶していた。新聞で

この川の堤のアジサイが素晴らしいと紹介されていたので見に出

かけた。淡々とした田園が続き家から2時間半ほどかかった。時

間がタップリとあるので寄り道しながらの1日旅になった。

伊勢崎市の島村の渡しで利根川を小舟で渡るのを体験する。対岸

に車をおくわけにいかないので、向こう岸に着いてすぐこちらに

戻る。船頭さんはいやな顔をせずに船を返してくれた。船着場

洪水の度に流さ作り替えるので簡単なもの。10年前は木造船

外機だったが今は樹脂製の船体に変わっている。県営なので

賃は無料。なんだか悪いような気がする。川面目線で見る利根

は迫力満点。滔々とした流れという表現がピッタリ。

伊勢崎、太田、舘林と通過して渡良瀬遊水地を左に見て埼玉県へ

利根川を渡る。渡った先は加須市。すぐにあった道の駅にて簡

単に昼食を済ます。その裏の休耕田3枚にホテイ草の花が咲いて

た。金魚鉢でよく見かけるが花を見るのは初めて。なかなか趣

がある。この辺りの堤防は戦後まもなくのカスリーン台風の豪雨

決壊した。あふれ出た水は東京都まで押し寄せたという。今は

底辺が100mもあろうかと思われるスーパー堤防が築かれてい

る。

ここから1時間ほどで権現堂川に到着。予想に反して大規模な改

が施されて大きな掘割にように見える。川に沿って南下し、中

直角に交わるあたりの公園が権現堂公園。土曜日だったので

駐車場はほぼ満車。その先の土手の斜面にアジサイが咲き

っている。

アジサイと梅雨は良く似合う。この日のような晴天の日は欠け

るが、それを規模と多彩な花が補ってくれた。鎌倉の寺のような

い場所に密度高く咲くのとはまた違った風景。この堤の桜は豪華で

すよ、と地元の方が説明してくれた。アジサイはその桜樹が作る日

陰に心地よく咲いていた。

 

 

コメント

334-290617小説「陸王」

2017年06月17日 | 小説・映画・など

  目障りだがそのお陰で我々が生活できると思えば。

 

加計学園の獣医学部の新設について官邸の最高レベルからの指示

あったとかなかったとかが取沙汰されいる。話が県議会や市議

会レベルになってしまっているのは残念だが私は指示はあった

だと思う。さすがに総理が直接に指示したのではないだろうが、

少し強面の官房副長官辺りが総理の意向を忖度して・・・

事実そのメールは存在すると文科省大臣がメンツをつぶすも覚悟

の上で前言を翻した。老獪なる官房長官の指示に抗することがで

きなかったのだろう。記者会見を見ていて大臣の苦悩がありあり

と滲み出ているように私には見えた。これで内閣の高いレベルに

覚えは良くなったが文科省官僚の信頼と国民の支持は失った。

榛名山から関東平野を望む。冬の晴天時であれば東京スカイツリーが右端あたりに

はっきりと見える。

 

同じ日にもっと重要な法案(「共謀罪」は朝日、毎日、東京の各

の、「テロ等準備罪」は読売、産経の表現、日経はこの日の

説では触れてなかった。)の法案が成立した。全国紙の6社のス

タンスが直截に出ていて興味深い。戦前の治安維法の復活、

のちょっとした行為が処罰の対象になると前3紙は強調する。

2紙は必要性を書く。日経1紙は同じ日では論評せず。どんなこ

でもれの可能性という表現下ではそうした懸念はあるものだ。

歴史は繰り返すものだと言われれば反論できない。治安維持

同列で受け止めての論評は賛成しかねる。社会背景があまりに違

過ぎる。少し不安を煽ぎすぎると思うのだが。長年朝日を購読

しているが私には合わないのかな。読売か産経にした方がいいか

な?なお各紙の社説は全国紙6社の社説を無料で読めるアプリを

参考にした。を購読する余裕はありません。

 

(後日談)こんな生意気なことをブログにした二日後、こんなブ

ログを見る。私なんぞはこんなところが分析力の限界だが、世に

は凄い能力を持った人がいるものだと感心する。

そのブログは「たふろくのつぶやき」と題する。↓

http://takutsubu.dreamlog.jp/archives/2017-06.html

榛名山中のシダ

 

さて今週は池井戸潤著「陸王」を読んだのでその感想。

我々世代は陸といえば往年の大型バイクの名前が頭に浮かぶ。

本田やヤマハのバイクが市場を席捲する以前のバイクだ。その頭

で読み始めたが、そうではなかった。埼玉県行田市の創業100

の足袋メーカが陸上長距離選手用の靴を手掛けて家業の脱皮を図る

物語。肩がこらないといったら著者に失礼だが気楽に一気に読んで

しまった。創業家、イノベーション、役として銀行の支店長と理

解ある平行員さらに実績のある大企業からの軋轢等々著者の幾つ

の前作と同じ舞台設定である。人気作家といえども無限の情を持

っているわけではない。前に小説にした舞台を使って登場人

種を替えて本にするのは当然だろう。でも面白い内容だった。

 

コメント

333-290610読み応えのある本に巡り合う

2017年06月10日 | 小説・映画・など

 明治と平成の共存。 安中市郷原旧中山道にて

 

高齢者の中でも更なる高齢者に制度上分類された1月以降夜間の

不眠に悩まされている。分類されたことと関係があるわけではな

いが、節目ということで何か関係づけて考えている自分がいる。

良き睡眠を得るために医者にも相談し、参考文献も読んだり手を

尽くしてきた。無事に現役を終了したのでこれといったストレス

はない。思い至った結論が薬の世話になって30年。この長期間

薬に頼れば元々持っている疲れたら、暗くなったらあるいは徹夜

後だから自然に眠れるという本能がズタズタになっているのだ

いうこと。これからも薬との付き合いはもうやめることはできな

いだろう。

 

さて今週は読み応えのあった本に接したのでそのことをに取り上

げたい。その本は角幡唯介著「漂流」。

図書館に昨秋予約を入れておいたのが半年かかって番が来た。最近

不眠傾向が続き本読みに少し遠ざかっていた。読み始め内容に引き

付けられて一気に読む。結構ボリュームがあるので1週間かかった。

これだけ内容の濃い本を読み続けるには気合を入れないとできない。

これがテレビとは異なるところ。努力した分鮮烈な印象を老いた頭

に残していく。同じ表題では吉村昭の作品もある。これは江戸時代

期に鳥島に漂着した漁民の話だった。

角幡氏は早稲田大学探検部の出身で弱冠40才。以前チベットのツ

アンボウ渓谷を遡行した際の本を読んだことがあった。日本国内で

一番縁がない地域、私にとってそれは沖縄県であり、中でも先島

島なんかもうほとんど外国。海なし県に生まれ育ったので海の世界、

漁師の世界には全く未知である。

1994年春、フィリピンミンダナオ島南方のセレベス海でゴムボ

ートで漂流中の日本人1人(船長)と8人のフィリピン人(船員)

が偶然に通りかかった漁船に救助された。1カ月半に及ぶ漂流の末

だった。20年前のこと。頭の片隅にこんな海難事故あったことが

マスコミで報道されたことを覚えている。

漂流という異常体験を記した部分は本書の1/4程度。メインは明治

後期から戦争を経て現在に至るまでの佐良浜の男たちと海との関わり。

戦後復興の原動力になった朝鮮戦争やベトナム戦争による特需景気。

高度成長期の大きな転換点となった石油危機による燃料の高騰、そこ

から生じる漁船の小型化。などが克明に描かれている。

船長木村実氏は我々と同じ世代。戦前戦後の南方カツオ漁、高度成長

期と同時行したミクロネシア海域におけるマグロはえ縄漁の時代背

景が良く理解できた。そうした漁業に携わった海でしか生きることの

できない伊良部島の佐良浜の漁民。1航海で台風に強い鉄筋コンクリ

ト製の家が作れるほどの収入、にもかかわらず財を蓄えるという習

慣の薄い海洋民気質、いい時は長くは続かなかった。しかし過去の

栄華を懐かしがることもせず、時代の流れに身を任せて生きる術を

につけた男たち。この大らかさはこせこせした我々陸の民にはない。

 

佐良浜地区の現在の姿はgoogle mapのstreet viewで今その地を踏ん

だかのように目にすることができる。あまりに多くの事が戦後70年

の間に我々陸の民同様にこの地図上では辺境の地に住む海の民にも起

きていた。漁民も経済原理とは無縁でない。庶民が口にするマグロは

彼らが獲ったマグロであり、大間のマグロではあり得ないことも知っ

た。本筋には無関係だが人気女優の仲間由紀恵にはこの佐良浜の海の

の血が流れていることも知った。

 

木村実氏は生還後数年は海と縁を切り陸の仕事に携わってきたようだ。

の後またマグロはえ縄漁に戻った。そして2001年に船ろとも

フィリピン東方海上で行方を絶つ。最後に無線連絡した地点には沈没

を思わせるものは何一つ浮いていなかった。

コメント

332-290603北朝鮮 金正恩 ミサイル EEZ(排他的経済水域) 

2017年06月03日 | 最近さわがれること

 年前の梅雨の晴れ間に歩いた谷川岳東面の沢巡り。梅雨の最中とは思え

ない好天だったな。写真はその際のもの。湯檜曽川に流れ落ちる谷筋を上に向か

って眺めていくと白毛門山頂の達する。

 

何を考えての行動なのか解らない北朝鮮に関するニュースが毎日

テレビや新聞を賑わしている。戦争は偶発的な出来事がきっかけ

になるケースがよくあるとは歴史が証明していると聞く。

金正(以下キムとする)率いるまともな乗用車一台作れない国

が国民の生活を犠牲にしてまでもこうした発的な行動を取るこ

とに多くの人々疑問を感じ不安に思ってる。在日米軍横田基

を攻撃せよとキムの命令で発射されたサイルが目標を正確

捉える技術はあるのだろうか。むしろロケットが暴走してあらぬ

方向特に陸地に飛んでしまうケースを心配する。

        マチガ沢。正面のシンセン沢岩壁が私の生涯唯一の岩登りの現場

一時はこんな報道があると迎撃用のパトリオットミサイルが東京

市ヶ谷に配備されるのがニュースになった。最近はとんと聞かな

い。いつでも迎撃できるように配備されているのだろうか? 

れともあまり頻繁なのでもう止めてしまったのだろうか?

どうなんでしょうかね? 事務方の作った文を読むしか能のない

頼りない防衛大臣に聞いてみたい。少しはご自分の言葉で目線を

真直ぐにしてお答えいただけないものか。きて欲しくない事態

が起きてしまったら総理が前に出て来るから大臣である貴女の

感は限りなくゼロになってしまうのでしょうね。

     登山センターから間も無く西黒尾根登山道。昭和35年頃はここを行列して登ったものだ 

最近試射されるロケットは殆ど日本海の落下しているようだ。落

地点に他国の船が航行していて落下に遭遇する。これが偶発的

事故の一つのパターン。その船舶が展開中の米空母だったとし

たら、緊張が一気に高まって戦争に突入する。あって欲しくない

ことなのだが、こう頻繁ではいつかは発生することが懸念される。

パトリオットは別に市ヶ谷である必要はないのでは。常備してあ

るらしい練馬や朝霞の駐屯地でいいではないか。それともあれは

単なる防衛ショーなのかな。

んな対策はどうなんだろうか?

試射されたロケットが北朝鮮の領海内もしくはEEZ内に落ちると

予想される。この段階では手の出しようがない。しかし韓国、ロ

シアそして日本のEEZを越えて落下しそうだ。こうしたときに我

が方にとっては格好の迎撃訓練になるのではないか。他国の反応

はいざ知らず、日本にとっては自衛のためのスクランブルではな

いか。戦闘機ではほぼ日常的に行われていることが、ミサイルと

なるとやらないのは何故なのか? まさに実戦訓練。こうしてこ

ちらも迎撃技術を向上させておかなければ有事には役立つまい。

さすがにキムも現段階ではロケットに爆薬の装填までは考えてい

ないと思う。しかし予告なしの発射はルール違反。飛んでくる飛

翔体を見事に海上はるか上空で撃ち落とした。試射するたびに撃

ち落とされれば、さすがにキムも持てる技術は相手が上だと思い

知るだろう。人が考えても単なる発射よりも高速で飛行する

体を狙い打つ難しい。それができる相手に喧しても負けは

解りきっている。そこに横たわる歴然たる技術の差。キムも少し

はおとなしくなるではないか。と考えるのは我々。彼はそうし

た受け止め方をしないから問題になっているのだが。

   

     何度も通ったがこれだけの好条件で一ノ倉沢の全貌に接したことはなかった。

とは言っても迎撃を実際にやったことがないので、捕捉できずに

失敗というケースもあるだろう。いやその方が多いかもしれない。

迎撃用ミサイルを発射した事実は我が方は隠匿はできない。直ち

に臨時ニュースで報じられる。迎撃しようとミサイルを発射した

飛んでくる物体の迎撃に失敗した。我が方はこうしたマイナス

ニュースも報ないわけにはいかない。そこが悩ましいところ。

キムはそれを最大限喧伝するだろう。あの国営テレビのチョゴリ

着たオバンが勝ち誇ったよう喋りまくる。それが悔しい。

 沖縄県の航空自衛隊那覇基地からは年間にすればかなりの回数ス

クランブル飛行が行われているという。その都度ニュースにはな

らないし、あまり問題視されてもいない。

北のロケットに対して迎撃し、成功したら報道し、失敗したら伏

せる。戦術としてはあり得てもそれはやはり問題だな。75年前

これをやって亡国寸前まで追い詰められたからね。

 

      一ノ倉沢核心部。 正面の窪んだ部分はコップ状岩壁左の壁が衝立岩

こんな雑文を書いていたら、GPSの精度を格段に引き上げる衛

星が種子島から打ち上げられて予定の軌道に乗ったというニュー

スや米国も中部太平洋から発射した模擬ICBMを迎撃ミサイル

で撃ち落としたとのニュースが報じられた。彼我の技術の圧倒的

な優位さを頼もしく思った事でした。でも〇〇に刃という日本

語もある。硬軟取り交ぜて対応するしかないのか。

 

 

コメント