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toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

292-280827浅田次郎著「終わらざる夏」を読み直す

2016年08月27日 | 小説・映画・など

 台風一過のさわやかな秋を期待したが外れた。

 

未完成、治安への不安、ドーピング問題等々心配が沢山あったが大

きな混乱もなく無事に終了した。肥大化するオリンピックに一石を

投じたコストを抑えた大会は評価された。

昼間からテレビを見ることができる境遇なので大いに楽しむ。いく

つも印象的な場面をLIVEで見たが、一番良かったなと思ったのはサ

ッカーで開催国ブラジルがPK戦の最後をネイマールで決めて金メダ

ルを獲得したこと。開催国としての意地、面目を世界に示すことが

できて開催に批判的だったという一部の国民も納得したのでは。日

本と縁が深い資源大国がこれを契機に政情を安定させて欲しい。

日本の活躍は言うまでもない。陸上男子400mリレーの銀メダル

獲得は特筆もの。 

そのオリンピックも甲子園も終わった。台風9号が関東地方に豪雨

をもたらし北に去った。この週は夏の興奮が一気に萎んでしまった

かのように、台風がもたらした熱帯の空気の中に沈んでいた。台風

一過の秋晴れとはいかなかった。

 

3年前の台風では「佐野の渡し」の板橋が流失した。

 

数年前に読んで印象に残っている浅田次郎著「終わらざる夏」を読

返し始める。当時のブログ ↓

http://blog.goo.ne.jp/egikoike/e/cb9e37f3e3ab79e35c3f36fb827f7fb7

 

まだ上巻の最初の部分。大本営参謀が作り上げた本土決戦戦力を構

築するために召集令状(赤紙)が各地師団や連隊を経由してここ盛

岡市郊外滝沢村役場にも届いた。佐藤金次兵事係は割り当てられた

員数を村民に割り振らなければならない。つらい仕事だ。この年は

冷夏で稲の実りは悪い。兵隊として活躍できそうな若者はあらかた

招集されてしまい、残っているのは平時なら兵隊にとられる心配の

ない男ばかり。この秋の収穫は誰がするのか。女子供だけで飢饉の

予想されるこの冬は越せるのか。村民のほとんどは顔見知りだ。

恨まれるだろう。それでもやるしか御奉公の道はない。冷夏とはい

え晴れば強い日差しの下であぜ道に人影は見えぬ。騒がしいはずの

蝉の声が静けさを際立たせ、森のはるか上に今日も頂を雷雲に隠し

た岩手山の変わらぬ姿・・・

 

こんなあらすじを読み進めていくと、私のまだ終わりを迎えない人

生の中でこんな時代もあったのだと、改めて生まれた時代と現代の

変化の大きさに唖然とする。浅田氏の著書は随分と読んだ。中で一

番の内容と思っている。反戦を声高に叫んでいるわけでもないが、

戦争の持つ悲劇が胸にジワ~と染みてくる。

 

自衛隊の駆けつけ警護が法的に整備され動き出した。PKOで海外の

紛争地に派遣された隊員がその事態に直面することが現実の問題と

なった。

それが世界の趨勢だとの意見もわからないではない。発足後演習や

威嚇以外に一発の弾丸も発射した経験がないという事実上の軍隊が

その姿勢を変えた。そのような場面でどう決断するのか? 必要あ

れば武力行使をためらわない組織だと思わせることは強力な抑止力

になるとは思う。「必要」な状態か否かを瞬時に求められる現地指

揮官の判断に日本の命運がかかると思うのは考え過ぎか? 

敗戦後70年を経て再び世界でも上位にランクされるまでに強力な

戦闘能力を持つ組織になった。その組織の最高幹部に本質的には武

闘を嫌うはずの女性が登用された。国を守る武力は必要と考えるが、

その行使を封じていたものが開けられどんな未来が展開するのか年

寄りなりに心配する。また70年間他国との戦いがなかったがゆ

に、起こり得る戦死者にたいしどう向き合うかが私にはわからない。

自衛隊ついに発砲応戦、2名戦死」こんな新聞の大見出しが頭を

よぎる。国内での警察官の殉職とは明らかに違う。

 

 

 

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291-280820周回遅れで知った文字入力の方式

2016年08月20日 | パソコン・IT

    

群馬の一番奥、中之条町のチヤツボミコケ公園にて

 

・・・やがて今の新入社員たちが30代になり、製品設計や業務設計

の中心世代になると、パソコン中心の業務フロー自体が時代遅れで

あることに気づくようになるだろう。 あんな大きな物体に机を占領

させておくよりも、業務はスマホで十分だということに気づき、会

社の仕組みは今よりもずっとスマートなものに変化するだろう。そ

うなった時代には、私も、そしてひょっとするとあなたも、小さな

画面を老眼鏡でみつめながら苦々しげに、人差し指でぴょん、ぴょ

んとゆっくり左右に指を飛ばしながら短い文章を時間をかけて入力

するようになるだろう。それを若手社員が「遅せーよ」と横目で冷

笑する。そんな時代がもうすぐやってくるのだ。

 

以上は偶々目にした東洋経済社のダイヤモンドオンライ記事の最終

部分を無断勝手ながら引用させてもらった。

パソコンを自由に使える自分を生活環境の激変の中でしぶく喰ら

いついているな、と自賛していたのだが、それもすでに時代遅れ

なりつつあるのかと天をあおぐ。あの小さな画面で文字を入力して

いる若者に同情していた。PCでの入力なら我々は大きなキーボード

で楽に出きるぜ・・

 

時代遅れを苦にする年ではない。社会がどうに変化しようと、70

年来の生き方を変えるつもりはないし、できない。 ポケモンGo 

に熱中する若者を苦々しく見ていた。もっと大人になれよ・・ 

スマートフォンは確かに便利な道だ。でもあの小さな画面にフル

キーボードを表示させて節くれ立った武骨な指で打つのはしどい

とだと思いながらも我慢していた。

 

ガラケー時代からのやり方、テンーで「と」出すのに「た」を打

ってから4回押して確定するやりにどうしてもなじめなかった。

先日あるところでフリック入力というやり方を知る機会があった。

的にこれは画期的な方法だと思った。帰省した聞いたら

「みんなやってるよ」とのこと。知らなかっただけのようだ。早速

入力設定を変更試してみた。すぐに打てるようになった。

これは早いし、武骨な指も苦にならない。ミスタッチもフルキーボ

ードのローマ字入力よりも少ない。習熟すればパソコンのローマ字

入力並みに楽に早くできそうだ。そして冒頭の記事に接し、こうし

て文化は変わっていくのだと妙に納得した次第。 28.08.15 記

 

(追記)

先ほど戦没者追悼式が終了した。先日のお言葉のこともあるので、

いつになく注目していた。昨年のようにお間違えになることもなく

安堵の気持ちを抱く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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290-280813リオ・オリンピックこんな美形がそろった大会は過去あったかな・・

2016年08月13日 | もろもろ

 いくつものライフラインを支えて今日も無言で立つ。

 

床屋さんで待っている時間に週刊ポスト誌に目を通した。

リオオリンピックの各国の女子選手の紹介が冒頭の記事。20数人

の飛び切りの美人選手の紹介。もちろん日本選手もいる。こんな美

男美女アスリートが揃った大会は過去にあっただろうか。番が来る

のが遅くなって欲しいと思いながら読みふけってしまった。

そして思うこと。一流選手の試合での表情と試合を離れて和む表情

の落差。あの卓球の福原愛選手などその代表、愛らしい笑顔が試合

になると一変する。あそこまで厳しい表情になる。

 

さて、その運営の一部に携わった社会福祉施設の建物がその役目を

終わり取り壊された。予算がついて新しい建物に生まれ変わるのだ

が、取り壊しの現場を見ながら昔を懐かしんだ。

そこで活躍するのが重機。長く伸びたアームを首と思えばその先の

頭に相当する部分はまさに現代の恐竜そのもの。強力な油圧で作動

するあごは、コンクリート壁を噛み砕き、中の鉄筋を簡単に食いち

ぎる。そして鉄骨までねじ切ってしまう。下手な感傷なんぞどこか

に吹き飛ばしてしまうド迫力。

来春には特別養護老人ホームに生まれ変わる。30年近くこうした

施設の運営に携わった経験を持つ。30年前を振り返ると、その充

実ぶりに目を見張る。それでもまだまだ足りないとの声が聞こえる。

その頃はまだ身内のご老人をそうした施設にお願いするのに何かう

しろめたさを感じたものだ。現代は人々の受け止め方がすっかり変

わってしまった。懸念された高齢化社会に突入して数年が経過する。

少なくともあと15年はその度合いが進む。厳しい国家財政の中で

ここまで施設の数が増えた。なんだかんだ言われても日本の対応は

立派なもんだとその世界にいた一員として思う。

100年前までは生まれた時と死ぬ時とその生活環境にはほとんど

変化がない。今を生きる人間はどうだろうか? 私は太平洋戦争勃

発の翌年の生まれだが、現代との変化の激しさに唖然とする。生活

環境がこんなに変化した時代を生きて来られた者は過去の歴史には

存在しない。

 

こんなことを頭に浮かべ、オリンピックをテレビ観戦しながら猛暑

にじっと耐え、閉会式の頃には秋風が吹くのではと心待ちにしてい

る。

 

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289-280806またまたドラマ「北の国から」への思い入れ

2016年08月06日 | もろもろ

 この穏やかな海の、この航路の右200kmに破片が落下か?

 

8月3日の朝、北朝鮮がノドンとみられるミサイルを日本海に向け

2発発射し、1発が日本海の日本の排他的経済水域内に落下との

ニュースが報じられた。つい半月前に船で通過した場所から200

km離れた地点らしい。陸の200kmはかなり遠いが、海上なら

ば、それほど離れているとは感じられない。暴発ミサイルの危険性

をかなり身近な問題として受けとめた。かの国の技術レベルを考え

るに、ロケットとは言いながら現実は大砲と同じであり、発射した

ら後は野となれ山となれか。要するに仰角と方向とスピードをセッ

トして発射すると最大高度に達しあとは放物線を描いて落下する。

角度をつければ近くに、45度に近づけば遠くに落下する。それだ

けのことか。それだけ怖いのだが。制御できない飛翔物体が我が国

の領土に落下し、物的人的な損害を受ける事態が更に高まったと身

構えてしまう。

我が国が直ちに報復の行動に出るとは思わないが、戦争の発端が偶

発的な事件であることが多いのは歴史が証明するところ。

 

さて、ドラマ「北の国から」の再放映が20回を超えた。二人の子

役の雰囲気がドラマの中での時間が経過して、富良野の自然に磨か

れたくましくなってきた。これから回を重ねて二人とも幼さが抜け

悩み多き青春時代に突入していく。

黒板一家の団欒の間

 

私の旅では国道26号の布部駅近くから東へ、低い山を分け入る道

(これが麓郷へのメインルート)を進んでいった。渓流に沿っ

た深い森を抜けると広々とした富良野らしい畑の中の道に変わり、

まもなく麓郷の十字路に出る。そこまでは特に見どころはなかった。

先日ネットでこのあたりの説明を読んでいたら、本当はこの道の一

つ北の道をたどり、北側から麓郷に入れば、さらに多くのドラマの

舞台を見ることができたのに?? ひとつ中ノ沢分校跡、ひとつ北

村草太一家の牧場、ひとつれいちゃんの展望台等々、残念でした。

プロパンこんろのホースが見えますが・・・

戸外のお風呂の焚口

 

出演者の会話、特に純や蛍の日常的な会話がものすごく自然。どこ

の家庭にもある兄弟げんかのやりとりが素晴らしい。繊細だがすこ

しおっちょこちょいの純と、しっかりものの蛍。兄が妹に文句を言

うときの口調が非常にリアル。はるか昔二人の年子の息子たちの言

い争いを思い出してしまった。

純が東京時代のガールフレンド恵子ちゃんに語りかける独り言、

「〇〇と思うわけで・・・」「〇〇しており・・・」これらもドラ

マに深みを持たせている。

普段好みが異なり見るテレビ番組も違う私ら夫婦だが、このドラマが

始まると仲良くソファーに並んで座り、お互いの若かった頃の思い出

に浸る。思い出の内容はそれぞれだが、ドラマの進行に違和感なく入

っていけるのは、どこかこの時代に対する連帯感があるからだろうか。

     

 JR北海道富良野線の中富良野駅付近にて                  美瑛町パッチワークの丘のポプラ。

 

富良野の7月は生涯で一番印象的なものとして記憶に残ると思う。

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