toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

355-291028題名は「昭和解体」だが内容は「国鉄解体」

2017年10月28日 | 小説・映画・など

台風21号が足早に通り過ぎ、河川は普段の流れとは一変した。

利根川の支流烏川と碓氷川の合流地点の様子。

 

20代後半から40代前半の頃、自分の仕事に時間の大半を取られ

新聞やテレビ報道でしか接することがなかった国鉄の分割民営

化の内幕を初めて知った。

自分も共に生きてきた時代の底流に触れることは実に楽しみな事

だ。今の境遇だからできる贅沢だと思う。この本はこのことを如

に示してくれる。旧国鉄や分割民営化された今のJRに関係する

はいない。それもあって民営化の果実だけを知っていただけ

たと痛感した。

三公社五現業、順法闘争、国労、鉄労、動労、総評や同盟、マル

生(生産性向上運動)、高崎線上尾駅騒動、スト権スト、人材活

用センターなどなどの組織や出来事。十河信二、石田礼介、礒崎

叡、藤井松太郎、仁杉巌、杉浦喬也と続いた国鉄総裁。井手正敬、

松田昌士、葛西敬之等改革を進めたと言われる国鉄キャリア組

鈴木善幸、曽根康弘、土光敏夫、島龍三、三塚博、加藤六月、

田辺誠、塚本三郎等の政治家や実業家。井宗一、富三夫、

田薫、章、松崎明などの働側の諸氏。

何れの出来事も人物もこの本を読んで初めて知ったわけではない。

この歴史にある組織をどうするかで諸氏は激しい論戦や

策謀をめぐらした。さらにこの大波をもろ食らった名前が公に

されることもない多の国鉄職員が早期退職を含む選択を迫ら

た。あるものは新生JRで活躍し、あるものは新しい体制に順応

きず苦衷を味わう。少数ながら現在も闘争終わっていないと

るツワモノもいるらしい。こうした側面も記憶しておこう

国鉄に関する限り民営化は大成功だったと思う。利用者目線では

によりサービスが格段に向上したなという実感が当時あった。

しかしJR北海道と四国並びに貨物は未だ株式上場ができないまま

だ。特に北海道は当時から懸念されたいたことが現実化してしま

た。赤字垂れ流し放置は民間企業となったJRにとっては致命傷

になる。バス路線にするという選択肢はないのかな? 住んでも

いない本州の人間に意見する資格はないが・・

本書では特には触れていないが、これほどまでに荒廃した国鉄労

使関係の中で、ストライが収束すれば即刻世界に冠たる定

着ダイヤに戻る労使協働が崩れなかったことは特筆すべきこと

思う。国鉄マンとしての誇りは労使の怨念を越えたところでは

有されていたのだろう。の土台があったからこそ民営化が少

とも本州各社は時間で軌道に乗ったのではないかと思う。

国鉄並びにJR発足時前後に起こった事々は新聞やテレビ報道を通

じて知ってはいた。しかしその中身はほんの表面的なことだけで

ったと知らされた。れだけ自分の仕事に精一杯だった。

それをじっくりと知ることができ知識欲は満たされた。

 本書にあった図表、国鉄の労働組合の変遷がよく理解できる。 

民営化されたJR各社の労働組合は鉄労や動労の流れをくむもので

あり、国鉄時代に最大規模の労組だった国労が見る影もなく凋

し、ほとんど影響力をなくしてしまっていることを初めて知り

撃を受けた。

どちらか言うと本書は当局側の目線で書かれている。知人に当時

現職の国鉄職員の方がいるので、現場から見た国鉄民営化前後の

話を聴いてみたい。辛かったことは思い出したくないと言われる

かもしれないが。

そして

投稿日前日に話を聞く機会があった。いくつかの体験を話してい

ただいたが、思い出したくない、話したくないがやはり本音の

うだった。「戦争でつらい思いれた方々それを話したく

い気持ちがよく理解できる。」と話された

 

長々と駄文を連ねました。も一つお付き合いください。


バタバタした印象の総選挙が終わった。愛読する森生さんブロ

で立憲民主党の枝野幸男代表の街頭演説の模様を写したyoutube

があるのを知った。いつも皮肉の効いた痛烈な政治批判する御

だが、大の賛辞をおくっておられたので紹介します。私同様

野演を聞いたことがない(原発事故当時官房長官談話は

度も聞いたが)方々に是非聞いいただきたいと思いURLを貼る

            ↓ 

http://blog.goo.ne.jp/rinjuki/e/573e1a4454416f81d457634236493444

30分近くかかるが最後まで見た。これは出色の演説だ。各党

演説の中では断トツの一番と思う。聴衆との立ち位置、

上げ方、語りかける話術、誠実さそして何よりそれらに付け

れた熱さを感じる。終わり近くは涙が流れそうになるの心

になった。この党が掲げる政策に必ずしも全部賛同するもので

が、うしたあふれ出る情熱を持って国民に語りかける政

いることには感動した。       29.10.27 記

 

 

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354-291021電子書籍Kindleで油断していたら・・

2017年10月21日 | パソコン・IT

 平地でも桜の葉はいち早く紅葉し始める

 

電子書籍 Kindle を利用し始めて6年くらいになるか。手軽

に本が読めるので大いに重宝していた。

家から出ないでも読みたい本が読める、字の大きさが自由に調

節できる、印刷本よりかさばらない等々、素晴らしいものが出

てきたと思っていた。

ところが良いことばかりではなかった。以下体験したことはネ

ット利用全般に言えることだが、ちょっとした手間を惜むとい

うか忘れてしまったがために払う意志のないお金がクレジット

経由で口座から引き落とされていた。

Kindleから突然メールが送られてきたのは8月下旬のこと。

月額980円で本が読み放題。本好きにはかなり刺激的な内容

だった。無料試用期間が31日。この期間が過ぎると申し出が

なければ自動的に課金が始まり、以降毎月課金されるとあった

ワンクリックで試したのだろう。このことに気が付いたのは10

月中旬、利用しているクレジットの利用明細見た時。この期

間図書館から借りた面白い本を読んでいたので、期間終了に

く気付かなかった。そして払う気のない金が懐から無くなって

しまった。

世界に冠たるAmazon(Kindleの運営会社)にあるまじき商法

と腹が立った。普通こうい場合少なくとも期間満了の1週間前

位にその旨のメールを送り、システムを使うか使わないかの問

い合わせがあって当然と思う。人の記憶は当てにならないもの。

こうした性質を逆手に取った詐欺まがいの商法と思われても仕

方あるまい。気付いてすぐに解約処理をしたので初回分だけの

被害で済んだが、知らずに払わされている御方も大勢いるので

はないだろうか。解約方法が結構厄介なのだ。しつこく見てい

かないと解約できない。

ネット全般に言えることだが、ワンクリックで契約が成り立つ

にしては解約方法が面倒だ。個人にとって月額料金は大したも

のでなくとも、それゆえに気づかずに払っている人の数が膨大

になれば企業は合法的(?)に大きな収入が得られる。

 

明日は衆議院議員選挙投票日。公示直前にあった民進党の分

騒ぎの中で彼等なりの筋を通した立憲民主党や無所属で選挙

臨んだ前議の諸氏には必ずしもその主張に賛同できない

もあるが是非とも国会に戻ってきて欲しい。希望の党にはい

さか幻滅を感じている。我が選挙区では自民、希望と共産が

つ。自民候補は祖父や父が総理を務めた政界のサラブレッド。

そのことを鼻にかけることもなく、facebookに載った気の利

た投稿文に接する機会が多い。小選挙区は誠実な人柄の

例では立憲民主党に一票を投じよう。

 

 

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353-291014電通に50万円の罰金、象徴的な判決

2017年10月14日 | 最近さわがれること

 陰鬱な雲

少し時間が経過してしまったが、先日東京地裁で注目され

決が下された。罪状は「労働基準法違反で電通に対して罰金50

万円に処す」というものだった。改めて時代を象徴する判決と

受け取った。

被告が日本を代表する会社、原告が若くして自死した美人社

の母親そして会社への罰金の額が無理すれば私でもえる額だ

ったこと等々ニュース価値が高かった

もう40年も前になるが3,40代の頃、家には寝に帰るだけ。

休日も月に2,3回しか取りたくても取れないほどの仕事を抱

え気持ちが折れそうになったことも何度かあった。当時か

準法やそこに規定されたいわゆる労使で交わされる36条

の存在は承知していたが、そんなことを理由に仕事をセー

るなんて判断はできない環境下にあった。気合が入ってい

きは「急ぎの仕事は忙しい人に頼め!これビジネスの鉄則り」

なんてうそぶいていた。

歩コースにある小さな欧州車専門店の前にイタリアのフェラーリが置いてあった。

驚いたのはリアエンジンのボンネットにガラスがはめ込まれ、個性的なエンジン

丸ごと見せている。車好きは角度を変えて暫く見つめていた。

 

私の世代では違法との認識はあっても、犯罪と指摘されるとな

にか違和感が拭えなかった。しかし「これは犯罪です。」と語

原告である親の言葉で違和感は消えた。裁判官がというこ

とはイコール国が犯罪とたのだから、罰金の額なんてどう

でもよいことだろう。

昨日もNHKの女性記者が亡くなっていたとの報道あり。これは

自死ではなく激務による急性心不全とあった。32才、結婚

じかに控え、張り切っていたのに気の毒だ。NHKはこのことを

にはしなかった。これを遺族が問題視した。

両方とも労災認定はされたようだ。働き方改革、女性の激務の

予想される職場への進出。男女平等社会を目指すとはいえ生物

学的な性差は如何ともしがたい。都知事のようなしたたかな女

性が増えているのも事実だが。

人口構成の変化に伴う必然的な現象だが、これからも再発の可

能性は高いのだろう。

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352-291007たおやかな女流作家の筆によるものとは !!

2017年10月07日 | 小説・映画・など

 季節の移ろいは早い。先週は心地よい香りを放っていたのが

 

この1週間で総選挙公示を前に政界地図が大きく変化した。

もう15年も前になるか厚生年金の積み立てに疑わしいところ

があると政府を追求し、社会保険庁の改革のきっかけに繋げた

長妻氏が立憲民主党の代表代理に就任した。今回の一連の動き

騒ぐでも胆するでもなく冷静さを感じさせる雰囲気が好き

だ。安倍政権打倒のためと言っているが議席を失いたくない本

音が垣間見える分裂していった仲間と距離を置いて筋を通し

彼らに拍手を送りたい。枝野代表を含め前議員14名は必ず

会に戻ってきて欲しい。

 

あまり推理小説は読まないのだが書評に誘われて読み始めたの

がこの本。

太田愛という女流作家の作品。まだ上巻しか手にしてないが、

き込まれるように読み進めた。

ちっぽけな興信所の所長と平成生まれの所員それに少し拘りの

強い不始末で休職中の現役警察官の3人が謎に挑む。

太平洋戦争を遂行し敗北した大本営。その大本営情報部で言論

統制の指揮をとった冷徹な情報官、戦後は一転して医師となっ

て産婦人科医院を開業、多くの出産に立ち会い慕われた医師。

渋谷のスクランブル交差点。信号の色が変わり人から車の流れ

に切替わる。車が突入してくる直前の僅かな時間、静の空間が

生まれる。その空間の真ん中に片手を伸し青空の一点を指し

た状態で立つ高齢の紳士の姿を多くの人が目にした。次の瞬間

紳士はその姿勢を保ちながら膝から崩れ落ちる。伸ばした指の

先は何を指していたのか? 3人の謎解きが始まる。

上巻を読了したので著者の人となりをネットで調べてみる。著

者名で検索すれば直ちに表示される。(↓) そこに現れた本人

姿を見て思わず唸った。落ちついた雰囲気のとても素敵な

美人。

https://www.google.co.jp/imgres?imgurl=https://stat.profile.ameba.jp/profile_images/20150101/02/48/Gi/j/o065008861420045592079.jpg&imgrefurl=https://ameblo.jp/gralphan3/&h=886&w=650&tbnid=Lf-DUJB-G-EkMM:&tbnh=186&tbnw=136&usg=__4HuwVhznXMyKh_2sSgUxGuuIDnI=&vet=10ahUKEwif4KSB-NvWAhUIQLwKHa6ZDskQ_B0IgwEwCg..i&docid=6OMyT6Vtnv_gPM&itg=1&sa=X&ved=0ahUKEwif4KSB-NvWAhUIQLwKHa6ZDskQ_B0IgwEwCg

洋装だが和服がとても似合いそうだ。こんなたおやかな女性が

著者とはとても思えないかなり男っぽい内容の本だ。好きな作

家である故船戸与一氏や警察ものが得意な佐々木譲氏を思い出

させる。舞台は現代なのだが背景は昭和初期が頻繁に顔を出す。

どの時代も好きな歴史好きなのだが、特にこの時代には特別に

引かれる。幼かったがその時代の空気を共に吸ったのだという

意識があるせいか。

下巻がどんな展開を見せるのか予約本の番が早く来ないか待ち

どおしい。

 

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