toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

275-280528お年寄りが頑張る南牧村自慢の3つの滝

2016年05月28日 | 小説・映画・など

 盆栽は数々あれど、この時期はやはりサツキだな、盆栽好

         きだった亡父の言葉

 

またぞろ、組織のトップがカメラの前で頭を下げた。最近こんな光

景が日常的になってしまった。マスゾエ氏のケースが一番問題。

報道されたことが事実とすれば、世界に冠たる大都市のトップの立

場を何と心得る? 秀才マスゾエのやることか?

三菱やスズキの燃費偽装は自分が使っている車のメーカーという身

贔屓もあるが、車自体はなかなか優れた性能で満足している。燃料

消費量が倍になるわけでないし、会社の姿勢としては問題あるにし

ろ、個人が私腹を肥やしたわけではない。信頼回復に努力して欲し

いと思うだけ。マスゾエ氏の場合は説明責任を済ませて辞任しても

らわなければ怒りが納まらない。

他県人にして然り、都民の立腹はさぞや・・・

 

さて、気持ちを切り替えて気分をリフレッシュしてくれる山奥の滝

の紹介。

 

東京の喧騒を離れて3時間余りで静寂な緑の中に3つの滝を見るこ

とができる。群馬県西部の長野県と境を接する南牧村は日本一高齢

化率の高い村とされている。上信越道下仁田インターから30分で

村役場に着く時間的な近さにもかかわらず・・

そこから少し車で奥に進み、10分から30分の山道を歩くことを

厭わなければ素晴らしい3つの滝が眼前に飛び込んでくる。どれも

30~50mの落差を持つ。輝く緑の樹々の中で千古の昔から絶え

ることなく落下し続ける水の帯は忙しく動き回る都会人を魅了せず

にはおかない。少し山歩きのテクニック必要とされるが普通の体力

の持ち主であれば問題なくたどり着けるのが三段の滝。

  

暗い沢沿いの道(村発行のパンフレットには遊歩道とあるが実際は

沢を詰める少々厳しい道)を30分登ると眼前に姿を現す。正面と

右から角度を変えて見ます。水量が少ないので4段に見える。周囲

の緑と岩盤をえぐる滝の調和がまことに素晴らしい。落差や水量を

誇る滝は他にいくつもあるが美しい滝としては上位にくると思う。

 

駐車場に戻り狭い道を方向を変えて30分ほどたどると象ケ滝。途

中までたどる林道は余地峠に続く。案内板を見て右に10分ほど沢

の右岸を行く。砂防堰堤を過ぎて崩落気味の踏み跡を詰める。

 

こんな緑の回廊をのんびりと歩き、この標識を右折するとすぐ。

 

群馬の最奥部。滝の上部から谷に沿って長野県との県境が走る。

最下部が象の鼻のようなのが名前の由来という。渓谷にはカワ

ガラスの幼鳥が姿を現す。母子で数羽が飛び交っていたが撮れ

たのは1羽だけ。

こんな人の住む気配のない家がここそこにある。

 

駐車場に戻り、少し下って歴史民俗資料館のあるところを左折。渓

谷に沿った道を荒船山方面に進み、車道が終わる地点が線ヶ滝。

 

日本刀の抜身を感じさせませんか? 飛沫をあげずに滝つぼに吸い

込まれる様はまるで高飛込み選手の着水のようだ。滝にありがちな

轟轟とした音はなく静寂。村内に数ある滝の中で一番個性的。ここ

は歩くことはほとんどなし。らせん状の鉄製の階段を使えば滝壺近

くまで降りられる。

以上南牧村の誇る3名瀑をご紹介しました。村内にはこのほかにも

様々の滝がある。いずれこれらの滝巡りでもしようかと思っている。

 

村からは田口峠経由で長野県佐久地方に出られるが、曲がりくねっ

た狭く急な車道。人の住む集落に出るのに1時間以上かかるだろう。

事実上村の出口は東方向の下仁田町に通じる県道のみ。本当に袋の

ような村だ。渓谷の底にかろうじて学校の小さな運動場が確保でき

る程度で平地がほとんどない。村でも県でも過疎化対策に頭をひね

るが、この地理的な制約を打破するのは容易でないようだ。それで

も村を愛する老人はここに住み続ける。

逆に都会人が渇望する自然は紹介した滝をはじめ村全体がそれとい

っても過言ではない。この自然に恵まれた村を売り出す方法はない

ものか・・・                                             5月23日 記

 

 

 

 

 

 

コメント

274-280521古代の遺跡が眠りから覚める。

2016年05月21日 | 最近さわがれること

  榛名山の長峰公園から満開のヤマツツジ越しに伊香保

温泉を眺める。

 

先日の国会で熊本地震復興補正予算が全会一致で可決して参議院に

おくられた、と報道された。 普段の国会審議の中継を見ていて、

与野党が激しくぶつかりあって、なかなか先に進まない場面を目に

する。そこまで相手を罵倒しなくてもいいのではと思うこともしば

しば。それが当たり前のことと受け止めていただけに、熊本地震関

連の法案が全員起立で可決された場面を見て少し感動した。

白しからずんば黒と法案を巡って対局した意見の応酬でしびれをき

らした与党が強行採決で可決・・ 重要法案は決まってこうした経

緯で決まっていく。政治とは最大公約数だ! そうだと思う。実の

ある審議をしてよと言いたくなる。

 

******

 

比較的晴天に恵まれた5月なので今週は榛名山のヤマツツジを見に

出かけた。目的地に行く前に渋川市で最近発掘された金井下新田遺

跡の説明会に参加する。3年前に鎧を付けたままのかがんだ人間が

見つかり話題をよんだ金井東遺跡のすぐそば。↓

http://blog.goo.ne.jp/egikoike/e/cc5898e766cf942886a1c58fce919196

6世紀というから聖徳太子の時代よりさかのぼること200年前か。

榛名山が大爆発し、火砕流が山麓に作られた集落を埋めつくす。発

掘された広さはサッカー競技場の半分くらい。2mほど掘り下げた

ところに古代人の生活の跡が1500年の時を経て現れた。

立て札の②から④にかけて炭化したヨシで編んだ安代垣が出てきた。

高さは3m位あったとの説明を受ける。写真はたてあな住居跡。

 

さらに発掘されたままの状態の様々な土器。古代人の生活の跡がく

っきりと残っていた。

これはこれで興味があるのだが、さらに興味を持つのはこの発掘現

場の地形。火砕流が低い谷間を埋めながらを流れ下り、航空写真で

見るように平ら所に出れば一気に扇形に拡がる。子供の頃の泥遊び

で何度も目にした。この状態が実によく実際の地形に表れている。

火砕流の末端の崖が樹木に覆われて周囲より暗く写り、まだ押し出

しが継続していそうなリアルな写真。

写真の下は利根川の支流吾妻川が流れている。火砕流の先端は河原

に出る一歩手前で固まり20mの崖として今に残る。もしも利根川

まで下ればそこに堰堤を形成し、上流に大きな湖が出現していたか

も知れない。 

遺跡での説明を聞いたあと、榛名山に向かって車を走らせる。素晴

らしいヤマツツジの群落が展開していた。

 

帰途信号で停車していた半世紀近く前の当時の水準を抜く垢ぬけた

車に出会う。その車の名は コンテッサ。 日野自動車が作ったク

ーペタイプの車だ。リヤエンジン、リヤドライブで排ガスや燃費に

何の規制もなかった時代のもの。たぶんリヤのボンネットを開ける

とスカスカのエンジンルームが現れるだろう。50年後の今公道を

走る姿に接するとは幸運。 

フロントを撮りたかったが、信号を左折してしまいかなわなかった。

今でも通用するデザインだと思っている。ナンバープレートの表示

からみて、ワンオーナーが大切に持ち続けた車だと想像できる。

 

コメント

273-280514NHK料金を取られることに納得の番組

2016年05月14日 | もろもろ

 たいした手入れはしていないが時期がくれば見事に咲く。

 

数日前、夕方6時からの番組を偶々見る。福岡県大牟田市の動物園

の紹介。常識では表には出すことのなかった年老いた動物を来園者

の目が届くところで飼育する方針に切り替えて以降来園者が増加傾

向にある。こんな内容の番組だった。

生き物である以上いずれは年老いて死んでいく。高齢化と少子化は

日本が直面する二大テーマ。そして動物園といえども避けて通れな

い問題なのだと深く考えさせられた。言葉を発することができな彼

らだけにその哀れさが画面を通して伝わってくる。人間同様老いを

迎えると足腰が弱くなり、ボケてくる。がんも患って息絶え絶えに

なる。そうした動物を真剣に世話をやく職員も大変。身につまされ

た。こんな内容の番組を放送するNHKの姿勢を評価。NHKもおふざ

けが過ぎると感じる時もあるがトータルで考えればやはり見る番組

はNHK主体になり、視聴料が徴収されることへの抵抗感も薄くなる。

 

******

 

現役を退いたら、あちこち旅をしたいと思っていたが、その環境が

実現して1年が経つが、長旅はしていない。いつでも行けるのだと

いう気持ちが災いしているかもしれない。県内の温泉、名所旧跡や

神社仏閣を訪れることで日々が過ぎていく。Google Map のスト

リートヴューという便利なサイトがあり、未知の土地の様子が手に

取るようにわかる。先日など浅田次郎の本を読んでいて吉原遊郭の

今を覗いてみたくなった。浅草の北の一角にあり吉原という町は存

在しないが100年前の遊郭全盛期の道が今もそのままの曲がりを

保っている。吉原大門という交差点も現存する。合法的な色街は健

在。

 

交差点を左に入ると旧吉原遊郭へ、道の曲がりや路地は往時のまま。

本によれば入口に大きな門があり、そこから先は浮世離れした別天

地が拡がっていたようだ。 写真はgoogle mapのものを利用した。

こんなこともあって私なりのバーチャルリアリティーを楽しんでい

る。

 

先日車で40分ほど走れば着いてしまう赤城神社の参道に咲くヤマ

ツツジの群落を見に出かけた。何枚かの写真を添えます。

  

赤城山南面の斜面が緩やかになったあたりにある神社。まもなくすそ

野は関東平野に吸収される。その吸収されるあたりに位置し、見事な

土塁と堀が昔日の面影を今に残し、戦国時代の剣豪上泉伊勢守も関係

した大胡城址に立ち寄る。伊勢守はその剣法を伊賀柳生で地侍に継承

し、更に洗練された柳生新陰流として定着した。新陰流は徳川幕府の

庇護を受けた。柳生三代のそれぞれを主人公にした小説はどれもおも

しろい。

 

大胡城址を後にし、緩やかな登り坂を5kmほど走ると赤城神社参

道に着く。ツツジが咲く参道は松並木に沿って1.5km近く続く。

参道は車道に並行してあり(花の向こう側)、120mの標高差で花

は比較的長く楽しめる。 

当県には全国に名前の売れた神社があるわけではないが、それでも

なかなかのものがある。上毛三山というと赤城、榛名そして妙義と

言われている。それぞれの山懐に神社がある。榛名神社、妙義神社

は何度も行く機会がありよく知っていた。残る赤城神社は30年程

前に初詣で参拝したが、他の二つの神社に比べて貧相な印象だった。

 

改めて参拝してみるとこんな荘厳な神域だったのだと改めて感心す

る。神社の奥は霧がかかりいやがうえにも神社の風格が増幅する。

石灯籠に刻まれた年号が歴史を感じさせる。一つは文化、もっと古

いのはかろうじて元禄と読める。山懐に抱かれた神社は雨模様の霧

でいい感じ。三つの神社それぞれ甲乙つけがたい。

  

 

参道の脇の多分ケヤキと思われる大木はかなり以前に根元近くで伐

採されたと思われる。その切り株から生じた幹が成長し見事な株立

ちとなっている。豪快な根回りが盆栽好きにはたまらない魅力。

 

 

 

コメント

272-280507三菱自動車の燃費偽装、またか・・・

2016年05月07日 | 車・自転車・機械

 義父から受け継いた「さんざし」の盆栽。良く咲きました。

 

平成16年というと12年前、三菱自動車は会社ぐるみの不祥事で

株価が額面割れ寸前までたたかれた。その時に購入し今も乗ってい

るのがフルタイム4輪駆動のエアトレック2400cc。

車体番号の下桁が1000番台であのころから売れない車だった。

今では街ですれ違うことはまず無い。

販売店で「こんな状態のときに買ってくれる方は神様です」と感謝

され、だったらその気持ちを価格で表してよ、とかけあい破格の値

段で手に入れた。人の弱みにつけこみやがってと舌打ちされたかも

しれない。

乗り続けて13年走行キロ数はまもなく14万kmになる。低速ト

ルクがあり、いい車に巡り合ったと思っている。何より故障が少な

い。燃費も平均8.5km/Lを維持し、渋滞のない関越道を新潟ま

で走れば12km近い数値が出る。排気量や省燃費技術が普及する

以前のエンジンと考えれば上出来と思っている。カタログ燃費近い

数値。通常カタログ燃費はユーザーが普通に走っていてもほぼ達成

不可なのはどのメーカーでも同じ。そのことのほうが偽装と考えた

くなる。この車のカタログ燃費は11.0kmとある。実燃費はかなり

良い数字。 ま、単なる自己満足ですが・・・

 

さすがに塗装は輝きを失ってきたが、それ以外は快調に走り続ける。

先日3回目のタイヤ交換をしたら、気持よい乗り心地を取り戻した。

下取りに出せば5万円もしないだろうが、自分の手元にあればまだ

100万円の価値はあるな・・ でも今後はどうだろう。

会社が立ち行かなくなり交換部品がなくなったら廃車にするしかな

いと覚悟して乗り続けるか? スリーダイヤのマークが寂しそう。

三菱はいい車を作る会社だと思っていただけに今回の不祥事には残

念の一言。燃費の偽装と報道されている。メーカーにとって偽装が

発覚すれば致命的な打撃を会社に与える。

一般従業員や販売店に与えたショックは並大抵のものではないだろ

う。前回は三菱系各社の支援で回復できたが今度ばかりは存亡の危

機と言われている。いくら株価が下がっても手を出す気にはならな

い。柳の下にいつもどぜうがいるわけではない。

 *****

ゴールデンウイーク。毎日が日曜日の身にとってはあまり関係ない

が、なんとなくどこかに出かけないといけない気持ちになる。

中山道の宿場町松井田の城址を散策する予定で家を出た。ゴルフ場

が近くまで進出しており、城址への道が見つからない。仕方なく松

井田の街を散策する。元宿場町だけあって、裏通りはなかなか趣の

ある家並みや神社お寺があり楽しめた。中山道をてくてく歩いて安

中方面に戻りつれあいの実家まで。木々の若葉のシャワーを浴びて

心地よい疲労感の残った1日でした。

 

写真を少々。

 

富岡市藤木の個人所有の藤、山の斜面に沿って見事に咲く

 

真言宗豊山派不動寺、総本山長谷寺を思い出す。

 レトロな住宅

 松井田高校

 右が昔の中山道

 果てた旅人の墓か

 

かろうじて享保と読める。徳川吉宗の時代、300年前。

 振返ると妙義山

  左が旧道

 

 

旧中山道はひっそりとしている。左の家の2階に「旅人宿」と書かれた

札が貼ってあった。

 

 

コメント