toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

569-030731涼を求めて渓谷に沿って登るも

2021年07月31日 | もろもろ

オリンピックの在宅観戦といっても、途中で飽きてしまう。午後から涼を求めて小渓谷に分け

行ってはみたものの、標高400mでは暑さは変わらず。風変りな堰堤だが昨夜の夕立で豪快

な滝が見られた。見ている間は多少の涼感を感じる。

 

ブラジル人と思しき家族が河原でBBQを楽しんでいた。長男だろうか、落差3mほどの滝の上

から飛び込みに挑戦していた。中学生くらいか? 立ち姿勢で飛び込む。

現代の平和な光景なのだが、この少年の姿にサイパン島陥落時に一部の日本婦人が取った行動

が重なってしまう。いわゆるバンザイクリフから海に飛び込むあのご婦人の姿。少年は水を、

ご婦人は藪をかき分けながら落ち口に近づく・・

 

私の年代はほんの少しだが戦時の実体験を語ることができる最後の世代。3歳とはいえ少なく

とも戦時の空気を大人と共に吸っていた。

私の戦争の実体験は、近くに落ちた爆弾の破片が家の窓ガラスを全部割ってしまった、庭先の

防空壕にもあたりが天井の土砂が落ちてきて目に入って泣いた、空襲警報におびえた、前橋空

襲時の真っ赤に染まった北の空、東の空を編隊飛行するアメリカ軍機などなど。

米軍のジープが我が家の前に止まり、父親が連行された。理由は戦時軍需工場の技師だったか

らだと後に亡父から聞いた。幸い間もなく釈放されたようだが。

 

郡上八幡の町中の橋上から下を流れる吉田川に飛び込む少年たち。今年も挑戦する少年たちは

健在なのだろうか?

7.30 記す

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568-030724酷暑の中で滝のミストを浴びる

2021年07月24日 | 山登りというより山歩き

古い火山の溶岩流が固まった断崖から一条の滝が落下している。この地形特有の柱状節理が

中途半簿に形成されている。落差40mほどか? 滝壺は形成されていない。近づくにつれ

落下した水が作るミストを浴びる。酷暑の中で味わう涼感が素晴らしい。

中之条町からみなかみ町に抜ける大道峠の少し東。滝の名は不動滝。近くまで車が入るが、

最後の1kmは藪をかき分けて徒歩でのみ到達する深山奥山っぽい所。

滝下に古そうなお堂があった。いわゆる滝下不動尊だろう。ここに泊まりながら滝修行をす

る僧がいた時代もあったはず。

 

最近お堂の改修があったようで、その板製の奉加帳が掲げられていた。「おお、わが同族よ!」

100年後の参詣者の目に留まり、消えかかった文字の中に、2020年と翌21年は新型コ

ロナがもたらしたパンデミックで世界中が大変だった。特に日本はオリンピック開催を1年延

期してまで対応策を展開した。が後手後手になり経済にも大打撃を与えた年だったと読み取っ

てくれるだろうか?

 

異例ずくめの東京オリンピックが開催された。開催された以上、無観客という異例のかたちの

オリンピックなりに無事終了し、人々の記憶に残って欲しいと強く願う。

何が飛び出すだろうか?

 

東京に二人の息子家族が住む。働き盛りの4,50代。弟は仕事の関係上ワクチン接種は済んだ

ようだが、兄は8月下旬に一回目という。まだひと月ある、二回接種を済ませた地方在住の爺婆

は心配で心配で・・・

より感染者数の多い地域へ優先的にワクチンを回せよ! 状況を考慮の上で配布することが平等

ということだろう!

 

東京都の新規感染者数1800人と報道される。何人がPCR検査を受けたのか? 感染者の割合

は? 感染者1800人のうち発症率はどの位なのか? 更に重症化率は? どれも発表されな

い。恐らく発症しない人と軽症で済んでしまう人が大多数なんだろう。感染しても発症しなけれ

ば感染者は強力な抗体を有することになる、他の感染症と同じだ。 私が一番不審に思っている

ところです。

 

感染者数の増加だけが極端にニュースになっているような気がしまうのです。今のところ身内に

発症した者がいないから言える能天気な主張だとは思いますが・・・

7/22記

 

 

 

 

 

 

 

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567-030717司馬史観ということば

2021年07月17日 | 小説・映画・など

梅雨明け直前の象徴的な雷雨が去り、取り残された千切れ雲が榛名山にまとわりつく。

 

昨日読書に疲れた目を休めるべく窓から空を眺めていた。通常雲は西から東へと移動して

いく。しかしこの時雲は南から北にゆっくりと流れていた。

天気図には当たり前に張り付いていた前線は消えてなくなっている。例年東北地方まで押

し上げられた前線が次第に消えてゆくのだが、今年は関東まで押し上げられたところで消

えてしまった。太平洋高気圧がオホーツク海高気圧を土俵際まで押している。その様子が

雲の流れに見て取れる。しかも私の真上で・・・

 

 

過去2年間、司馬遼太郎著「街道をゆく」のシリーズを読み続けていた。最後まで読み切

り、以前にも増してのファンとなった。そこにこんな刺激的な表題の本が目に飛び込んで

きた。早速借り出してコロナワクチン接種後ということもあり家に閉じこもって読む。

 

対談の一人原田氏は司馬氏の大学の後輩。先輩の力量に尊敬の念を抱きつつ、大先輩がそ

の作品を通じて広めた明治維新とその時代に活躍した勝海舟と坂本龍馬の二人の人間像に

痛烈な批判を展開している。司馬史観ともいうべき歴史観が世の中を覆っていると・・

司馬氏は歴史作家であり、歴史上の事実を骨格にしながらも作家の推理や理想像を絡めな

がら作品を作り上げていくのは当たり前のこととしている。司馬氏の作品はどれをとって

も読む人を魅了する。歴史の事実を骨格にしながらもあくまで小説。なのにこれらの作品

を読んで歴史を学んだと錯覚してしまう一般読者や識者の多いことを憂えている。

なるほどと思う。わたしもそんな読者に一人でした。

明治政府を仕切った戊辰戦争時の官軍の首脳部よりも敗北した徳川幕府の官僚のほうが識

見は上だったと断言している。小栗上野介の評価が高いのには驚いた。大隈重信は「我々

のやっていることは小栗が考えたことをなぞっているだけだ」と言ったという。

小栗終焉の地は我が住む市にある。

 

歴史学者でもない私は歴史小説として面白ければそれで満点。それでも歴史の一端は身に

着けられた思う。難しいことは考えずに今後も司馬作品を楽しみます。

7.15記

 

 

 

 

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566-030710妥当な着地点

2021年07月10日 | 最近さわがれること

有史はるか以前から、この時期の長雨は毎年繰り返されている。豊かな水と緑豊

富な景色そして自国消費を十分に賄えるコメの生産。みなこの長雨のお陰。

反面例外なく国内のどこかの地点が豪雨災害に見舞われる。今年も先日の熱海の

砂崩れ災害に続いて今朝は去年と同じ九州南部に災害に危機が迫っている。

 

大きな災害には殆ど無縁の地に住む私は被災が予想される地域が無事であること

を祈りつつ、体は優雅にアジサイの花がどうだの、ああだのと言いながら鑑賞し

て回っている。能天気な事だ・・

 

藤岡市郊外の古くからの温泉地、八塩鉱泉のアジサイの鑑賞に出かける。家の隅

に咲くのも、公園であるいは渓谷沿いに咲くのも圧倒的に青系統か白が多い。そ

んな中で鮮やかに咲く赤は際立って見事だ。

酸性土壌だと青、反対にアルカリ土壌だと赤い花が咲くと昔から聞いている。関

東ローム層は火山灰地なので基本的に酸性土壌、ゆえに青花が主体なのか? 鍾

乳洞は石灰岩が多い地域にしか見られない。石灰は典型的なアルカリ性。ならば

ここに咲くのは赤主体かというと、そうでもない。

結局のところよくわからない。

 

東京都には12日から8月22日まで4度目の緊急事態宣言が発出されることが

決まった。これに伴い23日開催の東京オリンピックの各競技は4都県の開催は

例外なく無観客試合になることになった。小細工を利かせず単純な形で決まった

ことで少しでも混乱が減るでしょう。ここまで目前に迫った大会に急ブレーキが

かかり、競技を支える裏方の皆様は大変なご苦労を強いられていると思う。

頑張っていただきたい。

 

ソース画像を表示

microsoft  being よりお借りした写真

 

建設段階でこうなることを予想したのか、観客席のイスの色は何色かに塗分けられ

ている。それがどんな基準なのか不明だがバラバラに配置されている。無観客でも

遠目では観客で埋まっているように見える。これは素晴らしい着想だと感心してし

まう。フィールドで争うアスリートの目にはどう映るか?

競技と報道関係者以外の国民は競技をテレビ観戦するわけだが、音響を工夫すれば

臨場感あふれる画面を見ることができ、「無観客でも十分に楽しめるんだ」とこの

決定を評価されるような気がしている。

7/10 記

 

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565-030703船旅の思い出

2021年07月03日 | 旅行

新潟ー苫小牧間を1日かけて結ぶ新日本海フェリー。秋田港を出て北に向かう船は、

ここ男鹿半島を回り込むように右舷に見ながら北西から北に進路を変え津軽海峡に

向かう。

 

コロナ禍の世相では大手を振って旅に出られない。この4,5日は雨天続きで外に

出られず、もっぱらパソコン相手で日を過ごす。

YouTubeの中にこの航路を丹念に紹介したのがあったのでお終いまで見てしまった。

もう4年前になるが、ちょうどこの季節に私も同じ航路を使って北海道旅行を楽しだ。

梅雨がないという北海道での数日はほんとに楽しめた。中でも海に縁のない内陸育ち

には船旅は物珍しく天候にも恵まれ特に楽しい1日だった。

乗船した船はアザレアという名の2万トンを少し超えたフェリー。新潟港の岸壁に

係留され夜10時の出港を待つ同船。見慣れぬ者には圧倒される巨体。

乗船し一息入れれば、もはや就寝の時間。

翌朝目を覚ませば、秋田港に寄港していた。出港してすぐに朝食の時間。手早く済

ませる。一番楽しみにしていた津軽海峡通過が間もなく始まる。左舷も右舷も見渡

せる場所を見つけ、名高き海峡の景色に期待する。

スマホの地図アプリを開き、船の現在位置を確認する。右は津軽半島の海岸線が

はっきりと続く。進路は北から北東に変わったようだ。間もなく竜飛岬だ。

海岸から10km程しか離れてないが、WiFiは繋がらない。GPS電波は受信できて

いるので現在地は確認できる。

海峡の西の入り口を静かに入ってゆく。石川さゆりの歌とは程遠い湖面のように凪

いだ海。

 

待望の竜飛岬がすぐそこに見えてきた。いよいよ津軽海峡の西端に入ったのだ。

国際海峡であるので、あるいは威風堂々たる護衛艦にでも遭遇するかと期待したが、

すれ違ったのは荷物満載の小型の貨物船。2万トンのフェリーに比べれば儚いほど

に小さい。

 

左遠くに函館山、右にむつ半島の大間崎を見ながら海峡の真ん中を西から東に通過

してゆく。この辺りで有名な大間のマグロが釣りあげられるのか? 前方に荒々し

い赤茶けた孤山が大きく迫ってきた。亀田半島先端の恵山だ。もう海峡の東の出口

は近い。

海岸線の民家まで見ることができた。

7月の強烈な太陽と穏やかな海だが、日差しを避けて甲板には人の影がない。太平

洋に出た。ここからは進路を大きく東から北に変え一路苫小牧東港へ向かう。左に

室蘭の地球岬が見えるかと期待したが、30kmほど離れた航路なので無理だった。

 

このフェリーは陸地近くを通過するので変化があって面白い。小笠原航路や大洗と

苫小牧間の航路また東京、志布志間のフェリーなどはどこを見ても海ばかりらしい。

また昼間に瀬戸内海を東西に走るフェリーがあれば是非乗りたいが、調べた限りで

は夜間に通過するダイヤしかないので興味半減。高額なクルージングには手が出ない。

 

 

 

 

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