toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

396-300804高原の涼風に身を置きたかった・・

2018年08月04日 | 旅行

戸隠神社鏡池の朝

 

異常な暑さが続く。エアコンをためらわずに使いなさいとの警告が再三

テレビで流れる。この暑さが7月下旬の学校の夏休み以降に始まったの

なら、41.1℃の測史上最高気温も含めてこんな夏があってもいいか、

と納得がいく私の備忘録によればこの暑さの始まりは当地では6

29日。7月4日からの西日本豪雨前後の5日間と異例のコースをたど

た台風12号の通過で2日ほど凌ぎやすくなったのを除く、ほぼ一ヵ

月以上35℃を越える猛暑と熱帯夜が続く。まだ旧盆まで10日もある。

お盆が過ぎれば一気に秋の気配ということになれば、暑さのピークが前

倒しになっただけだで一年を通せば釣り合うと解釈できる。どうもそん

な生易しいものではなさそうだ。地球環境自体が変質してしまったのだ、

こんな説が登場しそうだ。

 

週初めにせめて高原の冷気に触れようと戸隠神社を訪ねる。

国道18号に添って車を走らせる。30代から40代初めの頃、仕事で

数えられないほど通過した道だ。長野道を使わずその頃の記憶をたどり

ながら国道を走るのだが、当然ながら随分と様変わりしている。上田の

手前の海野宿に寄ってみる。何度来ても昔日の面影をよく保存している

と感心する宿場だが強烈な日差しで人通りが絶え閑散としていた。

 

上田市内で代替わりしていたが、当時よく利用していた食堂で食。特

のアジフライ定食は相変わらず美味い。2枚のフライは完食したが、

イスは半分以上残す。40年も経てばこうなるのは必然か。

長野道と中央道が出逢う更埴インターの辺りは当時の風景とはすっかり

変わってしまった。善光寺はパスして戸隠神社に向かう。

奥社参道の隋神門

戸隠神社奥社の参道は駐車場から直線の一本道。樹齢400年の杉並

は強烈な太陽光線を遮断し、気持ちの良い日陰が続く。しかし風がなく

蒸し暑く、奥社に近づくにつれ傾斜を増すので汗だくになる。この並木

のメインは隋神門を過ぎてから現れる。車の排気ガスには無縁。日光杉

並木より格段に環境に恵まれている。樹肌が赤みを帯びて天を突く。説

明板にはクマスギとあった。樹勢盛んで幸せな並木だ。 社会の変化が凄

まじい世にあって、変わらぬ光景には癒されるな、と思いながら奥へと

進む。

 帰りは鏡池周りで帰ろうと予定していたが、熊出没注意の警告板があち

こちにあるので止めておく。

今夜は宝光社前の宿坊。夏休み中なので満員かと思いきや一組で貸し切

り状態。手の込んだ精進料理を味わう。この年代だ、量は少なくても一

向に構わない。たったの一組の宿泊客に精一杯のおもてなし。よく冷え

た地酒がたまらない。

 

例により朝早く目が覚めてしまうので、朝食前に昨日寄れなかった鏡池

へ行ってみる。もう1時間早ければ、朝霧を纏った幻想的な風景に接す

ることができたと思われるが、その雰囲気の一端は味わえた。

2日目は宝光社と中社を見てから奥社の駐車場近くの忍者屋敷による。

子供騙しかと思ったが、どうしていろいろな工夫がされていて楽しめた。

親子三代家族と共に回った。一人で入ったら出るのに苦労したかもしれ

ない。斜めの部屋には笑ってしまった。20畳くらいの15度程傾斜し

た外部が見えない部屋。目は傾斜を感じないが三半規管は感じている。

その感覚のズレを脳はどう対処してよいのか迷っている。目が回るよう

な感じに慣れるのに少し時間がかかった。隣の部屋に抜けようと思うが

体が前に進まない。四つん這いのように重心を前にかけて出口まで進む。

最後の部屋は出口が解らない。みんなで周りの壁を押したり引いたりし

たがダメ。部屋の上部の明り取りから外の木々は見えるので怖くはない

が、15分間も閉じ込められると一人では不安が生じてくるだろう。敢

えて脱出方法は書かないのがこうした施設への礼儀か・・

黒姫高原はとても開放的な雰囲気。日射しは強いが木陰に設置された木

製のベンチで1時間足らずだが目的とした高原の涼風に身をさらす。

 

持てる才能を発揮しないまま学徒出て戦場散った画学生たちの遺

作を展示してある無言館(上田市郊外)に寄って旅の仕上げにしようと

したが、休館日でがっかり。熱い西日に背中を焼かれながら家路につく。

今年の暑さをことのほか感じた2日間になってしまったのは皮肉。 

 

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