20年以上前に見たきりで、その後見る機会がなかったのだが、知人のお誘いにのって、なんばグランド花月劇場へ行った。
映画の予告編のようなスクリーンを使ったり、時代は変わっているのだなあと実感させられた。出演者の漫才など、テレビでみる人たちが登場するが、新喜劇の方は若手というのか馴染みのない俳優がほとんどであった。
それでも、中心の脇役などに、名前は知らないが、顔は知っているという俳優がでてくると、親しみを感じる。なるほど人気商売とはよく言ったものである。
全体として、昔の華やかさが、感じられない気がした。漫才など、街中で見かける若者たちの服装のままのように見えて、特殊な感じがないのである。矢野・兵藤もいわば普通人の格好である。ただ、漫才そのものは面白かった。
芸人らしい異常さというか、コテコテの頭とか、パリッとした普通の人は着ないだろうという派手な背広とか、それが、結構華やかであったのが、今は、普通になっているのである。それが、なんだか淋しかった。
ただ、トレーニングというか、芸の修練は、流石である。プラスマイナス、スマイルなどの漫才や、新喜劇やコントなども、よく訓練されていて破綻なく面白い。久しぶりに笑った。