ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『FLOWERS フラワーズ』

2010-05-07 23:51:52 | 新作映画
----これって6人もの女優が共演している映画だよね。
なにかで原稿書かなくちゃいけないときに、
短い中には収めにくいって言ってなかった?
「うん。だって1936年に始まり、1964年、1969年、1977年、2000年、2009年と、
あまりにも多くの時代が登場。
その中で3世代の女性たちの生きざまが語られるんだから。
まとめるのが大変。
でも、実際に観てみるとこれが意外に単純。
会ったこともない相手との結婚に悩む凛(蒼井優)。
その娘・薫(竹内結子)、翠(田中麗奈 )、慧(仲間由紀恵)や
孫・奏(鈴木京香)、佳(広末涼子)が
それぞれ恋や結婚、出産にめぐり会うお話。
で、それぞれのエピソードが古色蒼然としていて、
これまでどこかで観たことがあるようなものばかり。
これはあえて、長々と紹介するほどではないやね」

----そ、それって言いすぎなのでは…。
これから観る人の意欲をそいじゃうよ。
「いやいや。
それはあくまで物語の部分であって、
見どころはもっと別にある。
おそらくこの映画最大の売りは、
さっきフォーンも話した<現代日本を代表する女優たちの共演>。
でもね、ある意味、映画そのものが
女優たちの共演にも増して贅沢なんだ。
冒頭に語られる昭和11年のエピソードはモノクロ。
しかもその写し方が、ローアングルでフィックスと、
あきらかに小津安二郎を意識している」

----でもその小津へのオマージュって、
みんなよくやりたがるよ。
「確かに。
でも、ぼくがもっと驚いたのは
昭和40年代のパート。
ここのエピソードに登場する竹内結子は日活青春映画の女優風
一方、田中麗奈は東宝サラリーマン喜劇風
この二つのエピソードは、それこそその時代の映画のカラーテイスト。
プレスによると、これらは
テクニカラー娯楽映画のような色調や
文芸芸術作品のような照明設計で表現したらしい。
しかも衣装、美術、ヘアメイク、言葉遣いまで
その時代に合わせた作り込みをしているんだ。
いまは名画座が少なくなったから、
若い人たちの中には、この時代の映画は、
おそらくCSなどでしか観たことがないという人も多いと思うけど、
当時の映画の記憶がある人には、
もうこれはたまらないプレゼント。
ちょっと時代があと、昭和50年代の仲間由紀恵のパートも、
東宝70年代青春映画といった趣のカラー」

----へぇ~っ。監督は誰ニャの?
『ガチ★ボーイ』小泉徳広
彼はROBOT所属らしいけど、
この分野では、しばらくはROBOTの時代が続きそうだな」

         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「演技もその時代っぽいのニャ」身を乗り出す


※このプレスは保存版だ度


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