ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『リアル鬼ごっこ2』

2010-05-08 18:52:24 | 新作映画
----あれっ。タイトルに『2』って付いている。
これ、聞いた記憶がないんだけど…。
「ごめんごめん。
実は前作は、ぼくにはどこがいいのかさっぱり分からず、
喋りようがなくてそのままにしていたんだ」

----じゃあ、一応は観ているんだね。
その前作って、どんなお話だったの?
「これがまた変な話なんだ。
“佐藤”姓の人がさまざまな死因により、
次々と亡くなっていく現代の日本。
一匹狼の不良高校生・佐藤翼(石田卓也 )は、
幼なじみの佐藤洋(三浦翔平 )のグループにつかまり、
あわやというとき、その前から姿を消してしまう。
気づくと、そこは日本によく似たニッポン国。
そこでは国王の命によって、
全国の“佐藤さん”は“鬼”に捕まると死刑になるという
殺人ゲームが行われていた

----いわゆるパラレルワールドだニャ。
「そう。
そこ(ニッポン)で殺された“佐藤さん”が
こちらの日本でも怪死していたというわけだ。
まあ、詳しくはDVDなどでチェックしてもらうとして、
この前作は、そのラストで、
翼がまた別のパラレルワールドに飛ばされるところで終わる。
で、『2』はその新たな世界でのお話。
翼は謎の独裁者に対抗してレジスタンス運動を続けていた。
ところが、なぜか、気づくと元いた日本へ。
しかし喜びもつかの間、彼は鬼をも連れてきてしまう!」

----そうか。
今度はふたつの世界での戦いということだニャ。
「そういうこと。
翼は、向こうで一緒に戦っていた洋や他のレジスタンスの面々、
妹の愛(吉永淳)、佐藤美沙(渡辺奈緒子 )、佐藤明(蕨野友也)らに
鬼やパラレルワールドについて説明しなくてはならない。
しかし、その間も、翼は向こうの世界からやってきた鬼、
そしてその鬼が引き起こした殺人事件の容疑者として
警察からも追われてしまう。
この“追われながら事情を説明して分からせる”という構図は、
あの『ターミネーター』 と同じ。
翼が、向こうの世界では救世主 と呼ばれていることからも、
これは相当に意識していると見たね」

----そういえば、鬼もどことなく
ターミネーターっぽいよね。
「うん。前作のどちらかというと
ジャワ族(『スター・ウォーズ』)を思わせる頭巾をかぶった鬼よりも、
メタリックな今度の鬼の方が見るからに強そう。
息づかいなどは、ダース・ベーダー風でもあるし…」

----ニャるほどね。
でも、それだけじゃまだ食指が動かないニャあ。
「それはそうだね。
実は、ぼくがこの映画で最も感心したのはアクションなんだ。
鬼から追われる翼たちは市井の人の住居へと闖入。
部屋から部屋へと通り抜けながら逃げ回る。
部屋の中には、ボケたような老人がいたり、
無邪気な幼い兄弟姉妹がいたり。
しかもそれらの部屋は乱雑で生活臭がプンプン。
こういうのって、香港映画なんかではよく観られたけど、
日本映画では、ついぞ御目にかかったことはなかった。
それだけでも新鮮だったね」

----なぜ、これまでなかったの?
「それはこの映画を観てよく分かったね。
日本の民家は、なんと言っても部屋が狭すぎる。
カメラを置きづらいんだ。
ところが、本作はそれを逆手にとって
逆にオモシロい映像効果を出しているんだ。
狭くて急な階段を使ったアクションとかね。
この階段を使ったアクションは
他にも廃工場などで試みられている。
主人公たちを上下から鬼が挟み撃ち。
そんな中、高所飛び降り続出のフィジカルアクションが続出。
もしかしたらスタントも多かったのかもしれないけど、
見ごたえはあったね。
そうそう。
踏切を使って鬼をだまし打ちにするシーンも秀逸
鬼を引き寄せ電車に轢かせるんだ」

----これぞまさしく鬼ごっこだね(笑)。
「実は、鬼の武器である高圧電流の使い方など、
ツッコミどころもないわけじゃないけど、
これはそれらを超えるオモシロさを有している。
この映画、あとで振り返るほど、得点が高くなってきたな」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「そんなに誉めちぎっていいのかニャ」小首ニャ

※二つの世界の「鬼ごっこ」もラストでうまくまとめてある度


コトリ・ロゴ母の日には、こちらのお花屋さんもよろしく。

噂のtwitterを始めてみました。
ツイッター
「ラムの大通り」のツイッター



blogram投票ボタン

ranking.gif人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー