ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『アデル ファラオと復活の秘薬』

2010-05-18 00:16:36 | 新作映画
アデル ファラオと復活の秘薬
(原題: Les aventures extraodinaires d'Adele blanc-sec"

----この映画って、リュック・ベッソン監督の作品ニャんだって?
あまり、そんな感じしないニャあ。
「そうだね。
ぼくなんか、観る前はフランソワ・トリュフォー
『アデルの恋の物語』のリメイクかと勘違い。
ところが、宣伝サイドの言葉を借りれば
いわゆる“女性版インディ・ジョーンズ”。
でもそれをベッソンが撮るなんてありなのか?って…。
主人公はルイーズ・ブルゴワン演じる
“戦う女性”アデル・ブラン=セック。
このヒロイン・アクションというのは
『ニキータ』『レオン』『フィフス・エレメント』『ジャンヌ・ダルク』と続く、
ベッソンお得意の世界。
よくよく考えると、
ある意味、これは彼らしい作品なのかも。」

----ニャるほど。
今回はそれをアドベンチャーの世界に移し替えたってわけだね。
「うん。
アデルは、若手美人ジャーナリスト。
その彼女が、最愛の妹を救うため、
古代エジプトのファラオの侍医を
この世に蘇らせようとする」

----女性小説家の冒険と言えば、
『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』ってのもあったよね。
「うん。でも、こちらは
もっと自発的に冒険の中に飛び込んでいく。
それに、あの映画の根底に流れていたようなロマンスなんて微塵もない。
どちらかというと、おこちゃま向け作品」

---えっ?そんな言い方あり?
「いいんじゃないかな。
この映画は、
ベッソンが最近手がけている『アーサー』シリーズと同じく、
子供を含むファミリーを対象とした映画。
ある意味、ゆるくてのんびりしている。
ヒロインが危機に見舞われても、
突然、この映画世界だけのルールを持ち出して、
すべて丸く収めてしまう。
実はツッコミだしたらキリがないし、
劇中、くどいほどに使われる
いわゆる繰り返しギャグも、
笑いとしての効用をさして発揮してはいない。
でも、おこちゃま向けと思えば怒る気にはならないんだ」

----子供向けか?
そういえば、お話のほうもよく分からないニャあ。
プレスには“翼竜プテロダクティルス事件”って書いてあるけど、
古代ジュラ紀の恐竜がなぜパリにでてくるの?
「まあ、観ていれば分かるけどね(あたりまえか)。
でも最初のうちは、
エジプト王家の谷とパリ。
ふたつの場所で起こるふたつの事件が、
とてもひとつに繋がりそうには見えずハラハラ。
ところが後半、ミイラの復活で全てが納得。
そう、これは近年稀に見る珍作なのだとね。
言いかえればナンセンス・ムービー。
復活したミイラにしてもおとぼけキャラ。
そのキャラに合わせてか、動きも
まるで『アルゴ探検隊の大冒険』の骸骨のよう。
とてもCGを使っているように見えないんだ。
アデルが翼竜に乗るシーンにしてもそう。
まるで人形で撮影しているかのよう。
だけど、ベッソンはこういう遊びをやりたかったんじゃないかな。
ヒロインの宿敵を演じるマチュー・アマルリック
本人の面影をまったく残さない彼の特殊メイク姿などを見ていると、
どうも、そうとしか思えなくなってくるな」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これは物議をかもしそうだニャ」ちょっと怒るニャ

※エンドクレジットの途中にワン・エピソードある度


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