ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

2009-12-22 10:26:01 | 新作映画
----あれっ。この人、モヒカン刈りでまるで
『テクシー・ドライバー』のデ・ニーロみたい。
でも、銀杏BOYSのだよね。
ぶっ。似あわない。
「うん。その直感で間違いなし。
これは、無様に生きる男・田西敏行の醜態エンタテインメント」

----ニャに、その「醜態エンタテインメント」って?
しかも西田敏行じゃなくて田西敏行。
間違ってない?
「いやいや。それでいいの。
ぼくも最初、このプレスを読んだときには、
イメージがつきにくかったけど、
そこに書かれている、この“醜態エンタテインメン”トというのは、
まさにこの作品の核心を突いた言葉。
ということで、簡単にストーリーを説明しよう。
ガチャポンのメーカーで働くサラリーマン、田西敏行。
彼女いない歴29年、いまも実家暮らしの彼は、
誕生日をテレクラで過ごすような
冴えない日々を送っている。
ところが、そんな彼が会社の飲み会で同僚のちはる(黒川芽衣)と急接近。
ちはるも、田西を気に入り、ついに恋が成就。
と、思いきや、運命のいたずらで、あれよあれよと地獄へ向ってしまう」

----ニャにがあったの?
「いやあ。それはここでは喋りにくいなあ。
この映画、けっこう露骨だからね。
YOU演じる、ちはるのお隣の、夜の商売の女性がらみとだけ言っておこう。
そこに、松田龍平演じる、ライバル会社の青山が絡んでくる。
この青山ってヤツが、全男性の敵と言いたくなるほどほんと嫌なヤツ。
そしてまた、この松田龍平がそれを見事に演じきっている。
彼は、この路線を続けていくと、あるポジションを獲得できるんじゃないかな。
そう、いま思い起こしてみると、
この映画は、なによりもそのキャスティングがいいね。
ぼくの大好きな黒川芽衣には、あまりこういう役やってほしくなかったけど…」

----どんな役ニャの?
「初めは、それこそ純情そのもの。
プレスを読んだときは、その純情も千春の演技かなとも思ったけど、
そうではなく男との関係がこれまでにまったくなし。
その世間ずれしていない純情な女性が、
青山という遊びなれた男によって、
とんでもない女に作りかえられていくんだ。
いったん、男に惚れた女が、どんどん変わっていく。
あるたった一度の過ちで
ちはるに嫌われてしまった田西は、
『ちはるはそんな女でないはず。
すべて青山が悪いんだ』と、
“あの素晴らしい愛”を取り返すべく突っ走るわけだけど、
最後の最後まで彼は彼女に裏切られてしまう。
さあ、そこで田西はどういう態度に出るか?
ここは固唾をのんで見守ったね。
相手は一度、自分が惚れた女。
それでも自分を責めるのか、
いや、意を決して相手をぶんなぐるか?」

----それはドキドキしそうだニャあ。
でも、これって原作ものだよね。
花沢健吾と言う人のコミック。
それを、舞台「愛の渦」で岸田國士戯曲賞を受賞した
劇団「ポツドール」の三浦大輔
が初メガホンで映画化。
この人のお芝居は見たことないけど、この演出力は見事だね。
さっきのキャスティングの効果もあるけど、
田西の会社の社長を演じるリリー・フランキー
青山の上司を演じる岩松了
それぞれに味がある。
あ~、こういう人いるなって感じ。
他にも小林薫、でんでん、渋川清彦
見ごたえは抜群の映画。
ただ、ほんと観ていてつらくなるけどね」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「峯田和伸って、こういう汚い(?)役、多いニャ」複雑だニャ




※峯田和伸が歌う某アイドル(?)の歌にも注目だ度


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