ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『キャプテン』

2007-06-30 23:36:50 | 新作映画
----これって、ちばあきおの漫画が原作だよね。
監督が室賀厚というのは少し意外。
「うん。彼はいわゆるアクション派のイメージが強いからね。
でも、原作のコミックを全巻揃えたほどのファンだったらしい」

----でも、原作ファンはそれぞれに
自分のイメージがあるから
映画化は難しいんじゃニャい?
「そうなんだよね。
正直、主人公の谷口タカオを演じている布施紀行の演技を見せられたときには、
これ果たして大丈夫なのかと言う、
いやな予感が全身を包み込んだくらいだ」

----それはまたオーバーな(笑)。
「いや、監督もそれは認めている。
『布施紀行、正直、出演者の中で最も演技がヘタクソだ』と
プレスにもコメントを寄せているくらい。
でも、『恥じらいながらも必死に演技しようとする姿』
『ユニフォームを着て野球に取り組むそのひたむきさ』、
それが谷口タカオそのものだった---と言うんだね」

----へぇ~っ。
ところでさ、この映画って原作の時代のままなニャの?
「うん。はっきり言及はされていないものの、
昭和の設定になっているようだったね。
細かい小道具などで、
『あれっ、それあの頃あったっけ?』
というのはいくつもあるけど、
なにせ撮り方自体が
あの漫画が生まれた70年代の映画っぽい」

----どういうこと?
「映像がどことなくユルいんだ。
ぼくは、この原作をそれほどまでに記憶しているわけじゃないから、
その頃読んだ印象で語っちゃうけど、
ちばあきおの野球漫画は他とは違って熱血からはほど遠い、
まったりとした空気が流れていた。
もちろん、劇中では特訓・猛訓練などもあるんだけど、
砂埃や暑苦しさががなぜか感じられなかったんだね」

----ふうん。
「これ、意識しての撮影かなと思い、
カメラマンを調べてみると田宮健彦」

----???
「フォーンが知らないのも無理ないよ。
ぼくも分からず調べてみたところ、
ピンク系のオリジナルビデオなどで
長いキャリアを積んだ人のよう。
この映画の“まったり、ゆるやか”な画は
シャープと言う言葉とは真逆。
でもなんとも懐かしく、
しかもこの映画にはとてもあっていたと言う気がする」

----え~っ。スポーツ映画でそれやっちゃったら、
緊迫感がなくなるんじゃニャいの?
「いやいや。
試合のシーンは室賀厚ならではの細かいカット割りで
きっちりと気持ちを高揚させてくれる。
そういう意味でも
ちばあきおらしい映画になっていたと思う。
もちろん、これはぼくの記憶の中の、ちばあきおだけどね」

----今日のえいの喋りもなんだか“まったり、ゆるやか”だニャあ。
第一、ストーリー話してないし…。
「mmmmm……」

  (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ちばてつやの弟なんだニャあ」もう寝る

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