ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『呪怨 パンデミック』

2007-06-27 23:01:30 | 新作映画
(原題:The Grudge 2)


----『呪怨』のハリウッド・ヴァージョンも
早くも2本目だね。
毎回、同じような内容を繰り返している気がするけど…。
「うん。
でも今回は日本版の『呪怨2』とは話が違っている。
清水崇監督もまったく同じものになることは避けたようだ」

----でも、またあの“家”が舞台で、
そこに入って行った人が取り憑かれるんでしょ?
「確かにその基本ラインは変わらない。
でも、タイトルに“パンデミック=感染爆発”と付いているように、
今回は、その恐怖の範囲が広がっていく」

----どういうこと?
もともとこの『呪怨』は他の幽霊映画の因果応報的な呪いとは違って、
何もしていないのに、
たまたまそこにいあわせたことで
呪われてしまうところにその特徴と恐怖があったのでは?
「そうなんだけどね。
今回は、その恐怖が黒沢清監督のホラー映画のように、
伝染して広がっていくんだ」

----ふうん。
「今回のお話は、
3つの物語が軸となっている。
(1)東京のインターナショナル・スクールに通う少女たちが、
ゴーストハウスとして有名になった、あの“家”へ行って取り憑かれてしまう話。
(2)前作で事件に巻きこまれた姉が入院したことを知った妹が東京で怪事件に遭遇。
香港人の記者と一緒にその謎を解こうとする話。
(3)シカゴに住む小学生のジェイクが
アパートの隣人たちの不審な行動を探るうちに身も凍る恐怖に襲われる話」

----へぇ~っ。またいつものように
物語の構造がパズル的になっているんだ。
「そう。
まず冒頭でいきなり
何が起こったのか分からないショッキングなエピソードを見せる。
そしてこの3つの話が一見バラバラに登場。
ところが、これらはそれぞれ時間軸が異なっていて、最後に納得と言う
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥを思わせる構成となっているんだ」

----ははぁ。でも恐怖度はどうニャの?
「『サイコ』を思わせるシャワーのシーンなどもあるけど
正直言って、これまでに比べたらかなり劣る。
それはこちらが見慣れたせいか、
それかもしくはハリウッドや世界マーケットを意識して
少し押さえてあるのかもしれないけどね。
しかしそれに替わって
今回は新しい趣向が凝らしてある」

----ニャにニャに?
「それは伽椰子のルーツに関わること。
彼女がいったいどのような少女時代を送ったのか?
これはかなり悲惨」

----ニャるほど。『リング0~バースデイ~』みたいなもんだニャ。
「そういうこと。
ここのくだりは、
西洋人は度肝を抜かれるだろうね。
ただ、伽椰子の母親を訪ねていった
アメリカ女性と彼女が英語で会話をしていたのは
ちょっと不自然だったけどね」


  (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「あら。また黒猫さんが出てくるニャ」悲しい

※ジェニファー・ビールスも出てた度
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