ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ストレンヂア 無皇刃譚』

2007-06-17 22:54:33 | 新作映画
----あれれ、またアニメだ。
ん?これって時代劇みたいだニャあ。
「うん。時代は乱世。
しかも中国の明朝まで絡むと言うから、
あまり最近では見かけないタイプだね」

----でも、売りはアクションなんでしょ?
「そう。斬って斬って斬りまくる日本刀アクション。
この映画の主要人物は3人。
ひとりは名を捨て刀を封じた浪人“名無し”(長瀬智也)。
もうひとりは明に仕える金髪碧眼の剣士“羅狼”(山寺宏一)。
そして謎を秘めた少年“仔太郎”(知念侑李)。
この映画では、彼ら3人を異邦人=ストレンヂアと設定。
半SFチックな物語が展開する」

----半SFチック?
「これは早々と分かるから言ってもいいと思うけど、
仔太郎は、不老不死の薬を作るのに欠かせない血液の持ち主。
これに目を付けた明国皇帝は
仔太郎を生きたまま捕えるべく、
日本に武装集団を放ったと言う設定だ。
映画は、その明国武装集団と手を組んだ赤池の国や
自己防衛に回って仔太郎を売ってしまう禅僧など、
多彩な集団を登場させ、
人間の業と欲望を浮き彫りにしていく」

----おっ、ニャかニャか本格的だニャ。
「うん。ストーリーもそうだけど、
これはビジュアル的にもオモシロかったね。
なかでも不老不死の薬を作るための装置が、
十字架とからくり時計を合体させたような大掛かりなもので見応え十分。
螺旋階段を組み込んだその建造物が、
名無しと羅狼の最後の対決を盛り上げるんだ。
しかもこの対決がマカロニウエスタンもどき。
名無しは視力を失い、
その決着は『荒野の一ドル銀貨』で決まる」

----それ、ニャンのこと?
「あっ、ここ言いすぎかも。ヤバいヤバい。
さて話を元に戻して……。
名無しは、ある過去の出来事がきっかけで、
以来、決して剣を抜かないんだけども、
このクライマックスでは自らに課したその禁をついに破る。
ここなんて分かっていても胸にジ~ンとくる。
そういう意味ではけっこうノッて観れたのかもね。
ただ、ギャグは不発。
市井の人々の描写も
その、とぼけた“間”があまり生きてはいなかった気がするな」



   (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「時代劇アニメは珍しいニャあ」ぱっちり


『鋼の錬金術師・シャンバラを征く者』(劇場版)を作ったアニメスタジオ・ボンズの制作だ度

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