ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『西遊記』

2007-06-18 23:21:17 | 新作映画
「この作品は喋りにくいなあ。
こういうフジテレビ絡みの映画って、
いままでの例から言って
大ヒット、まず間違いないしね。
下手なこと言うと、とんでもないことになりそうだ」

----おやおや、それじゃあノレなかったってワケ?
「いや、それでも最初は驚いたんだよ。
どこまでも続く砂漠。
まるで『イングリッシュ・ペイシェント』か何かみたい。
日本映画もここまでやるようになったのか……としみじみ。
ところが、その背景があっという間に普通のゴロゴロした岩地に変わってしまう。
ここに代表されるように、この映画は場所と場所のつなぎ目が悪く、
たとえば日本の
しかも『仮面ライダー』あたりでよく見かけたような場所で
悟空と銀角が戦ったりすると、
中国ロケとのギャップが大きく、
興奮した分、かえってシラケちゃう」

----でもVFXとか、よくできているんじゃニャいの?
「うん。日本映画もCGというコストパフォーマンスのいいツールを手にしたおかげで、
世界と渡り合えるようになったんだなと、これまたしみじみ。
ところが、登場人物たちのチープな服装や、
こちらは意図的なんだろうとは思うけど
CGバレバレのマンガチックな映像処理で盛り下がってしまう」

----ちょっと待って。
この映画って、テレビシリーズのファンに向けているものだし、
それも子供がメインなんだから
そんなにシビアに言わなくてもいいんじゃないの?
「そういうことなんだよね。
たとえばこの映画、
『ボラット』じゃないけど、
『notギャグ』、いわゆる『なんちゃってギャグ』が多い。
こういうのって、
ぼくはせっかくドラマの中に入りこんでいたその気持ちが萎えちゃうけど、
おそらくテレビシリーズでのファンにとってはお約束で、
それもまた楽しいんだろうね。
オリエンタル・アドベンチャーの東宝映画って
ぼくも子供の頃『奇巌城の冒険』を観てドキドキしたことがある。
でも、もしかしたらあの映画だって
大人から観たら『なにこれ?』だったのかも知れないしね」

----そう、あまり子供たちの夢を壊すことは言わない方がいいニャ。
みんなギャグも含めて
そのすべてを一つの世界として楽しんでいるんだと思うよ。

   (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンだったら楽しめると思うニャあ」フォーン立つ


※「なまか」の意味が分かった度
人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー