ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

地蔵講

2011年08月06日 22時23分40秒 | 生活

doironが住んでいる村には、
地蔵講というのがある。
この“講”というのを広辞苑で調べると、
該当するのが
「神仏を祭り、または参詣する同行者で組織する団体」とある。
したがって地蔵講というのは、
村の北のはずれにある立派な地蔵さんを
祀る人々の集まりだというわけである。
この講には、代表者を含めていろんな役があるが、
なんといっても注目は「頭屋(とうや)」といわれる人だ。

その頭屋というのが、
60歳前後の者に歳の順番で
一生に一度だけ回ってくることになっている。

その年の地蔵盆の主役が頭屋というわけである。

doironの場合、この頭屋の回ってくるのが、平成24年。
つまり来年の主役となるわけだ。
56歳の夏にその一生に一度が回ってくる。
頭屋となると、
地蔵さんにつるす布に名前を書いて奉納する。
もちろんお供え物の手配なども
全部その年の地蔵盆の責任者となるわけだ。

わが村の場合には
地蔵盆の当日には、
村の人におにぎりと漬物がふるまわれる。

そのおにぎりを握るために
村の女性たちを公民館に集め、
握ってもらうお礼として仕出し弁当をふるまう。

そして、男連中はそんな女性陣たちとともに弁当を食って、
酒を酌み交わすのである。
娯楽の少なかった昔、
こうして村の男女が集まって、
ワイワイ過ごす行事は数少ない楽しみの一つであったに違いない。

地蔵盆当日は、
地蔵さんの鐘に頭屋の名前が書かれた赤い布が奉納され、
地蔵の一番そばにその人の名前が入った提灯が吊るされる。

左に頭屋、そして地蔵さんを挟んで
右が来年の頭屋にあたる「頭屋見習い」の提灯が吊るされる。
したがって、そこにdoironの提灯が吊るされるわけだ。

道端の地蔵を精一杯飾り付けて、
お寺さんを招き、読経をしてもらう。

そして地蔵盆が明けたら、
お供え物を“おさがり”として関係者に配って回るのだ。
流れは簡単なのだが、
いろんな人に動いてもらわないといけないので、
普段の付き合いが肝心となる。

頭屋を勤め上げると、
地蔵に名前が刻まれる。
こうして未来永劫村のはずれで、
doironは村人たちを守る地蔵の一部として、
地域の人たちの中に生き続けていくことになるわけだ。